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ロンドンのアパートで、姉のヘレンと同居生活を送る内気な美少女、キャロル。ヘレンは妻子のある男性マイケルと交際し、時々彼が部屋に泊まりに来るが、潔癖症のキャロルはそれが嫌でたまらない。彼らがキャロルを部屋に1人残して旅行に出かけた後、彼女の精神状態は急速に不安定になり、荒くれ男に暴行される夢を見たり、部屋の壁に不意に亀裂が生じる幻覚を見たりするようになる。ある日、部屋に閉じ込もりがちの彼女を訪ねてきたボーイフレンドや家主をキャロルは相次いで衝動的に殺してしまい……。
反撥 1964年/英/ロマン・ポランスキー
私の場合、ちょっとリアルに観てしまいました。
というのも、冒頭、姉の不倫相手が「病院に行かせろ」と捨て台詞を言うのですが、私もそう思ってしまったんですよね~。
なので、キャロルの心の闇や精神の変貌などよりも、会社に迷惑をかけたり、家賃を払いにいかなかったりということにイライラしてしまいました・・・(ちょっと情けない)。
姉の不倫相手の脱ぎ散らかしたシャツのニオイを嗅ぐシーンなんて、「やめとけ、やめとけ~~~」って思ったし・・・(笑)。
と、そんな現実的なことよりも、恐ろしく感じる程のキャロルの壊れていく様が、ポランスキー監督の描く『反撥』という映画だったんだと思います。
オープニングのキャロルの右目のドアップから始まり、ラストの家族写真のキャロルのアップで終わる・・・という映像とジャズ系の音楽はちょっとカッコ良かったです。
台詞や音楽・音響がとても少なく、ただ、キャロルの変わりゆく表情と心の闇を見せるという、斬新ではあったけれど、私としては受け入れ難くもあった映画でした。