宮崎駿と私~君たちはどう生きるか・その二。

2023-08-17 22:53:55 | 映画

 本日、十七日振りで、二度目。
Dolby Cinema、初体験。
上映直前にD.C.の宣伝が入りますが、
その時程の特別な感じは、本編中には感じませんでした。
もっと大袈裟に騒ぎ立てるような内容の映画なら、
効果を実感出来るのかも知れません。

二回を通じて感じた事を書きます。
先づ、水の描写の多さでした。
CGであろう水面や、手書きと思しき様々な水の表現に、
驚きました。水だらけの映画。

プロダクションIGやスタジオカラーの参加は、
以前からあったでしょうか。

主役級のアオサギの飛ぶ場面の描写が、
物が飛ぶ描写に拘る宮崎さんにしては、
ぞんざいに思えました。

今回、パンフレットを買いました。
ネットの記事の題名で、
パンフに何も書いていないというのを見掛けましたが、
何を言うやら、全部、書いてありました。

宮崎さんが主人公なら、
アオサギは、もう一人の宮崎さんでしょうか。
インコが衆愚だというのは、一回目に感じました。
でぶっとしたインコを荒っぽく描くところに、
強烈な嫌みを感じます。

私としては、主役はヒミです。
眞人を導き、独り立ちさせたのは、ヒミと思えます。

艱難辛苦、死屍累々を乗り越えてでも、
新しい一歩を築けと訴えた映画と思います。
その辺りをサラッと描いたところが、
これを傑作と感じる所以です。

「紅の豚」の時、中年男の頑張りを描く積りが、
出来てみたら意外と恥づかしくなってしまい、
やらなきゃよかった、というような事を仰っていたと
記憶しています。
宮崎さん、今回はこれで良かったのでしょうか。

産屋に入ったのが禁忌とは、
墓の主とは、
下の世界の人は殺生を出来ないとは、
石との契約、そもそも、中空に浮かぶ、その石とは。

何故、誰かに正解を言って欲しいのか。
判らないままでも、先に進まなくてはならない。
七転八倒しながらでも、先に進まなくてはならない。
先に進むとは、最善を尽くして普通に生きることか。
それは即ち、他人の為に生きる、ということか。

パンフの裏、宮崎さん自身なら、
この写真にはしないのではないでしょうか。

など、など。
一か月後くらいに、また観たいです。



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