クルマにちょっといい話

岐阜県各務原市にあるトクイチオートから、知っておいていただきたいクルマに関する情報の切れ端をブログでお届けします

エンジンオイルの選択

2020-12-25 | オイルのおはなし

近頃はオイルレベルの確認もクルマのインストルメントパネルなどから機能を表示させ確認します。

このような仕組みになっている事から、今までよりもエンジンオイルの選択と、オイルレベルの調整がより厳格化される様になって来ました。

クルマに適合したオイル規格の選択、それに適応した車両設定などを適切に行い、条件を整えてオイルレベルを調整しないと、うまくエンジンの機能を引き出せないことにつながります。

エンジンオイルだからと言ってエンジンだけのことではありません。

間違ったエンジンオイルの選択がトランスミッションのシフトポイントに影響を及ぼす為に多くの事前情報が大切です。

トクイチオートではオイル交換作業を料理の味を引き立たせるソムリエのような仕事内容と考えています。


カギにもバッテリー

2020-12-23 | 電気のおはなし

最近ではスマートキー&プッシュボタンスタートのクルマが多くなり大変便利になりました。

簡単にスマートキーのしくみは、車両から発信される125kHz帯のLF(長波)をキーが受信し、正しい電波信号ならば313MHz帯(日本や北米の場合、欧州などは433MHz帯が多い)のUHF(極超短波)で返信し、 キーからの返信にはキー固有のIDを含む情報が含まれていて、そのIDが車両に登録されたIDと一致すればドアロックの解錠やエンジン始動が出来ます。 キーからの返信の電波は暗号化などがされているため、単に電波を受信しただけではIDがわからないようになっています。 

このような通信を行っている物の電源が小さなボタン電池一つです。(サイズは様々ですが)

前世代のキーレスエントリー(ボタンを押してドアロックを解除する。エンジン始動はキーをシリンダーに差し込みキーを回して始動させる)のころは電池は長持ちしていましたが、スマートキーではご用心ください。

一年以上使用しているとキーの電池容量が低下し、突然ドアが開錠できない、エンジンが始動できない、などといった事が起こる可能性があります。

電池の持ちは使用環境によって大きく変わってきますが、安定した作動と安心のためにも基本的には一年ごとの電池の交換をお勧めしています。

 


トルクコンバーターのへそ

2020-12-08 | 整備

W204 C63

Cクラスの大排気量モデルを作業させていただきました。

いろいろな作業の中でATFを交換させて頂いたのですが、最近はあまり見かけなくなったへそ付きモデルで、しっかりとATFの交換ができました。

この真ん中にあるボルトがA/Tのトルクコンバーターの(へそ)ドレンボルトです。

このボルトを外しコンバーター内のATFを排出します、このボルトがあるおかげで何度もATFの入れ替え作業を行わずに、ほぼ全容量を交換することが可能になります。

ほぼ全容量を交換出来た為、変速マナーやフィーリングは抜群ですね。


サスペンション調整

2020-12-04 | 整備

BMW M2 Competition

サスペンション各部のゴムブッシュなどもなじんできた様子でしたので、サスペンションの調整を行いました。

走行時の各タイヤにかかる荷重も想定しながら調整作業を行うことも当然のことながら、ゴムブッシュなどのひずみを無くして、しなやかに路面をいなし、誰が運転しても運転しやすいクルマに調整します。

最後はしっかりとバッテリーの補充電も行いコンディションを整えます。


まだ日本未導入のはずでは...?

2020-10-30 | 整備

知り合いの自動車屋さんに見慣れないクルマが御鎮座されておりました。

まだ日本へは正規導入はされていないかと思いますが...

このようなクルマに対応できるようさらに勉強しなくては、と思う素敵な秋のひと時でした。


New Engine oilも登場

2020-10-27 | オイルのおはなし

最新の規格取得エンジンオイルも登場

ガソリン、ディーゼル兼用のハイスペックモデルです。

油温が120℃であっても性能が維持できる為、今年の夏のように暑い日が続いても、安定した性能を維持することが期待できます。

SAE 5W-40
ACEA C3 / API SN / MB 229.52 - 229.51 - 229.31
BMW LL-40 (N20 PERFORMANCE) / PORSCHE C40
GM DEXOS 2 / RENAULT RN0700-RN0710  / VW 511.00

 


New DCTF登場

2020-10-27 | オイルのおはなし

BARDAHL製のDCTF(デュアルクラッチトランスミッションフルード)が登場します。

多くの規格に対応できる非常に柔軟性の高い製品で、クオリティーは下記のカーメーカーに承認され、安心してお使いいただけます。

AUDI VW TL 052 182, TL 052 529, TL 055 529
BMW (GETRAG) 83 22 2 148 578, 83 22 2 148 579, 83 22 0 440 214, 83 22 2 147 477 (BMW DCTF-1)
CITROEN PEUGEOT 9734.S2
FERRARI TF DCT-F3
FIAT BOT 341
FORD /GETRAG M2C936A (BOT 341)
MERCEDES 236.21, 236.25
MITSUBISHI MZ320065 DIA-QUEEN SSTF-I
NISSAN FORD M2C936A
PORSCHE (ZF) 999.917.080.00 (FFL-3)
RENAULT BOT 450
VOLVO 1161838, 1161839 規格対応

 


メーカーのこだわり

2020-10-24 | 入庫中のクルマ

BMW M2 Competition が入庫されました。

各部を点検、診断中にBMWのこだわりを発見しました。

ロアコントロールアームに M のマークがあるではありませんか!

きっと他のモデルとは見た目は似ていてもいろいろな意味で違う部品なのでしょう。


これも電気の仕業

2020-10-13 | 電気のおはなし

タイヤの内べり。

タイヤがこうなってしまうと、サスペンションのへたり、アライメント不良などと考えてしまいがちですが。

エアサスペンション搭載車にいたっては、そればかりとは言えません。

クルマをよく見ていくと電源電圧が低下しサスペンションコントロールが正常に機能できない状態になっていました。これではいくらサスペンションを点検しても本当の原因にはたどり着きません。

エアサスペンションは文字どうり圧縮空気を用いてクルマを支えています。ポンプなどの動きが機能低下を起こしてしまうと、このような事がおきるケースもあります。

やはり電気は大切ですね。


エンジン調整の基本

2020-09-15 | 整備

少し懐かしいクルマがエンジン調整で入庫しました。

各部を整備、調整しバキューム値を確認しました。

いい値が出ています、エンジンの調子も良くなりました。


ベルトが減ると言われても...?

2020-08-18 | 電気のおはなし

左側が新品のドライブベルト、右側が約3.0000Km使用したドライブベルト

谷間が広くなっているのが良くわかります。こんなふうにすり減っていきます。


なんだか時々...?

2020-06-19 | 電気のおはなし

アクセサリーやあとづけパーツの中には画像のようなOBD(On Board Diagnostics)接続用のDLC(Data Link Connector)を使用して、アクセサリーの電源を取ったり、クルマのライブデータを表示させたりすることができるアクセサリーも普通に売られるようになりました。

輸入車に限った事ではありますが、場合によっては、DLCに電源を常時接続している環境や、不適切な場所からの電源の取り出しなどが原因で、クルマに不具合が起きることがあります。

クルマの設計時に想定されている電圧の確保ができていて、ハーネスの劣化やアース不良などがない状態での使用環境でしたら弊害も起こりにくいのですが、クルマの電気ほど不安定なものはありません。

さまざまなアクセサリーの取り付けを、以前のような感覚で現代のクルマにおこなうと、トラブルの原因になります。触らぬ神に祟りなし。急がば回れ(違うか)。

パーツの装着などを行って時々チェック表示がされるといった妙なことがあった場合には、後づけアクセサリーをいったん取り外して、様子を見てはいかがでしょう。


よいブレーキ、って?どんなものでしょうか?

2020-06-15 | 整備

ブレーキ性能は動力性能よりも重要である、と認識しているドライバーは少なくありません。高速道路を走行中や雨の日にクルマを減速させる時に「ヒヤッ」としたことがあるドライバーは多いと思います。

高速回転するディスクローターにブレーキパッドが押し当てられると、回転するディスクローターのごくわずかなブレなどにより、ブレーキパッドには押し返そうとする力が加わります。それでもブレーキを効かせるためドライバーはペダル操作を続けます。

そんな過酷な条件のもとでも、安定してブレーキを効かせるにはどうすればよいのか?をトクイチオートはかんがえました。

トクイチオートでは、ブレーキパッドとそれを油圧で押し込むブレーキキャリパーのピストンとブレーキディスクローターの関係性を根本から見直し、適切な組付け技術とM.B.G処理と呼ぶ、特殊な整備を行うことで、どんな時にも安定したブレーキ性能を発揮させるのを可能にしています。

どんな時にも安全に停止できる「信頼できるブレーキ性能」を提供します。


あなたのタイアはホイールにはまっていますか?

2020-06-07 | タイヤのおはなし

ドライバーには身近なはずの、タイヤの交換シーンを思い浮かべてください。どのようにタイヤとホイールは結合されているのでしょうか?簡単に言うとタイヤに圧縮した空気を充填しながらホイールとタイヤを結合させます。

はめ込んだ瞬間に「パァーンッ」という大きな音を聞いたことがある方も多いでしょう。

タイヤは実はとても複雑な製品です。そして精密なものです。また、ゴムについてもゴムの木から採取される天然ゴムと、石油から精製される合成ゴムがあり、それぞれ性質が違います。

ゴムに混ぜ配合される材料もさまざまです。オイル、硫黄、酸化亜鉛、シリカやタイヤが黒い理由のひとつでもあるカーボンブラックはゴムの強度や硬さを向上させます。

ゴムだけでなくポリエステル、ナイロン、レーヨンといった繊維素材、高炭素鋼など、多くの原材料から作られるのがタイヤです。

そんな複雑で精密なタイヤをホイールに結合させる瞬間に空気を充填し「パァーンッ」と張りをもたせて、はめ込むだけで精密にタイヤとホイールを嵌合させてタイヤの機能を100%引き出し、ドライバーの要求にこたえる事ができるのでしょうか?

トクイチオートでは、タイヤとホイールという精密部品同士の嵌合作業を「テクノフィット」と呼んでいます。

さまざまな条件を整え、タイヤをゆがみなく「ソフトに」最適な状態でホイールに装着する技術がテクノフィットです。

タイヤと路面との関係を最適化するにはタイヤ組付け時にタイヤにヒズミを生じさせないことが重要です。


整備と修理

2020-06-07 | 整備

 

クルマの調子が悪い、といって「整備」に出す人はいません。それは「修理」です。

整備とはクルマ本来の機能を引き出すためにおこなう、各種の調整作業をいいます。事前にクルマを構成する各種の部品が正常な状態であることが必要です。

修理というのは、破損した部品の交換のことです。クルマの機能全体としてみると、直したことにはなりません。

クルマのコンディションは整備が完了したあとドライバー自身が運転してクルマの正常値と特徴が理解できる性質のものです。毎日使うクルマほど、ドライバーにはわかりにくい領域もあります。

いつも乗っているクルマに対して、ドライバーは無意識にクルマの状態を受け入れてしまうのが普通です。

コンディションが落ちてゆくのは大抵の場合、急激に、ではなく、徐々に、というのが普通ですから、程度にもよりますが、いつの間にか状態に慣れてしまい、それとわかりにくいのも特徴です。

整備してみて初めて今までの状態が理解できる、とそんな順番です。