ダムの治水方法は言葉だけで説明するのは難しいのですが、単純言えば入ってきた流量を貯めて下流に放流しないと言う方式になります。
例えば5トン/Sつまり1秒間に5トンの水量がある河川を、せき止めたダムであれば常に5トン/Sの水量があり、これを下流に流していれば水位が維持されます。逆に言えば現状で水位が上がったならば、それまでの流入量は5トン/Sより多く、水位が下がったならば、5トン/Sより少ないと言えるのです。
ただしこの場合の流入量というのは河川より流れてくる水量と正確には言えず、ダム湖から蒸発している水量や、地下水脈を通じて下流河川へ流れている流量等を全て含む、差分の流入量と言う事になります。水位が変わらない状況で、正確に考えるとダム湖の蒸発量が0.1トン/S、地下水脈への放流量が0.3トン/Sであるとすれば、放流量は5.4トン/S、流入量は5.4トン/Sと言う事になります。
水位が変わった場合は、水位が変わった時間も計算上必要となります、1時間で1センチ上がったとして、1cmあたりの貯留量が3600トンであったとすると、放流量は5.0トン/S、流入量は6.0トン/Sでその差分が1トン/Sと計算されます。
こう言った数字を見せられても、何の事か判らないと思いますので、具体的な数値で見てみます。
伊豆のダムには奥野ダムと青野大師ダムがありますが、奥野ダムの数値を見てみますと以下の数値になります。
堤高63.0メートル、総貯水容量5,100,000トン、有効貯水容量4,600,000トン
堤高は63メートルと高いダムですが、総貯水容量は510万トンで・・・残念ながらかなり小さい、容量の小さいダムと言えます。
治水容量とか水位とか判らないので、1センチメートル当たりの容量が判りませんが、仮に20メートルぐらいの有効水位で有効貯水容量として考えてみると、単純に1せんちメートルの容量は、容量を水位で除算して4,600,000/2,000=2300トン/1cmとなります。先ほどの計算値である3600トンと比較して3分の2ぐらいの数値です。
このダムでは流入量と放流量の差が0.6トン/Sぐらいあると、それだけ1時間あたり1cm変わってしまうわけです。
奥野ダムは洪水調節として、毎秒550トンから毎秒250トン(毎秒300トンの流量カット)を行うそうです。仮に4,600,000トンの全部を使うとして、毎秒300トンの洪水調節を行えば、単純に除算して15,333秒=255分=4.25時間の洪水調節を可能とします。
これは、単純に見て最大流入量である毎秒550トンが、4時間半以上続けば洪水調節は不能となる計算です。
実際にはこの最大流入量毎秒550トンを越える可能性もありますが、4時間半も続く可能性は低いわけで、比較的小さいダムですが、運用次第で洪水調節は十分に可能であると言えます。
青野大師ダムは奥野ダムより小さなダムで、治水目的のダムのようですが・・、こちらも小さな川でありその治水容量で目的は達成出来る計算ではあります。
例えば5トン/Sつまり1秒間に5トンの水量がある河川を、せき止めたダムであれば常に5トン/Sの水量があり、これを下流に流していれば水位が維持されます。逆に言えば現状で水位が上がったならば、それまでの流入量は5トン/Sより多く、水位が下がったならば、5トン/Sより少ないと言えるのです。
ただしこの場合の流入量というのは河川より流れてくる水量と正確には言えず、ダム湖から蒸発している水量や、地下水脈を通じて下流河川へ流れている流量等を全て含む、差分の流入量と言う事になります。水位が変わらない状況で、正確に考えるとダム湖の蒸発量が0.1トン/S、地下水脈への放流量が0.3トン/Sであるとすれば、放流量は5.4トン/S、流入量は5.4トン/Sと言う事になります。
水位が変わった場合は、水位が変わった時間も計算上必要となります、1時間で1センチ上がったとして、1cmあたりの貯留量が3600トンであったとすると、放流量は5.0トン/S、流入量は6.0トン/Sでその差分が1トン/Sと計算されます。
こう言った数字を見せられても、何の事か判らないと思いますので、具体的な数値で見てみます。
伊豆のダムには奥野ダムと青野大師ダムがありますが、奥野ダムの数値を見てみますと以下の数値になります。
堤高63.0メートル、総貯水容量5,100,000トン、有効貯水容量4,600,000トン
堤高は63メートルと高いダムですが、総貯水容量は510万トンで・・・残念ながらかなり小さい、容量の小さいダムと言えます。
治水容量とか水位とか判らないので、1センチメートル当たりの容量が判りませんが、仮に20メートルぐらいの有効水位で有効貯水容量として考えてみると、単純に1せんちメートルの容量は、容量を水位で除算して4,600,000/2,000=2300トン/1cmとなります。先ほどの計算値である3600トンと比較して3分の2ぐらいの数値です。
このダムでは流入量と放流量の差が0.6トン/Sぐらいあると、それだけ1時間あたり1cm変わってしまうわけです。
奥野ダムは洪水調節として、毎秒550トンから毎秒250トン(毎秒300トンの流量カット)を行うそうです。仮に4,600,000トンの全部を使うとして、毎秒300トンの洪水調節を行えば、単純に除算して15,333秒=255分=4.25時間の洪水調節を可能とします。
これは、単純に見て最大流入量である毎秒550トンが、4時間半以上続けば洪水調節は不能となる計算です。
実際にはこの最大流入量毎秒550トンを越える可能性もありますが、4時間半も続く可能性は低いわけで、比較的小さいダムですが、運用次第で洪水調節は十分に可能であると言えます。
青野大師ダムは奥野ダムより小さなダムで、治水目的のダムのようですが・・、こちらも小さな川でありその治水容量で目的は達成出来る計算ではあります。
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