石野真琴のなんでもあり?

多趣味な石野真琴が、普段感じている事、将棋、祭り、甲冑等々、趣味の内容を描きます

江戸時代の旅(その1)

2006-03-12 17:30:14 | 趣味
 5街道の話をこれまで書いて来たので、今日から江戸時代の旅について、書いて見たいと思います。
 「江戸時代、人々は地に縛られて、自由に旅する事は出来なかった。」と言う人がいますが、これは全く嘘ではありませんが、真実でもありません。
 江戸時代、自由に宿泊する旅に出る事が出来ず、その活動範囲が日帰り出来る範囲に限られていた人々がいます。それらの人は、農民でも町民でもありません、江戸時代の支配階級である武士、それも江戸幕府直属の旗本・御家人たちでした。
 江戸幕府、関白豊臣秀吉の後を受けて幕府を開いた徳川政権は、設立当時から倒幕されるまでの250年間、軍事政権なのである。形式上幕府は朝廷より軍事を担当する事を依頼され、軍事を担当する組織なのである。
 そして江戸幕府に仕える旗本・御家人は、いざ合戦と言う時には真っ先に駆けつけなければならない。そのために領地を与えられたり、俸給として米を支給されたりしているのである。
 江戸幕府の旗本・御家人は、一泊する旅行に出るとなれば、自分の上司にお伺いを立てて許可を得なければ、その程度の旅行にも出られないのである。日帰り範囲とすればせいぜい片道15キロ内外ではないだろうか、帰ってくる時間をもう少し遅く出来れば、20キロから24キロ、5里から6里が限界であろうか。
 もっともこれは旗本・御家人などの江戸幕府に仕えている直臣のはなしであるが、各大名家の家臣として江戸に詰めている武士たちも、同じように自由に旅する事は出来ず、その環境は似たりよったりだったと思います。
 鎌倉時代以降、この列島国で農民や庶民である町民の旅を規制する法律があったとは聞いた事がありません。
 江戸時代以前の戦国時代、各地で合戦が繰り返されていた一時期を除けば、自由に旅行できたと言って正しいと思います。

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