後藤氏の殺害

　話を元に戻しますが、後藤氏の殺害はもしかしたら回避出来るかも知れないと考えていました、その最大の理由は最初に述べたように、３人を比較した場合に直接戦闘には関わっていないと言う点でした。
　しかし、ＩＳＩＬの理屈では重罪となってしまったようです。
　もっとも彼らの理屈から言えば、ＩＳＩＬの意に染まないと言う事だけで重罪となるので、それには意味はないと言えます。
　では、ヨルダンが自国のパイロットの安否に関係なく、死刑囚を移動させて交換を試みたとした場合どうだったでしょうか？
　むろん、その結果は分かりませんが、しかし、無事に解放された可能性はそれほど高くなかったと思います。
　無事に解放されるとすれば、ヨルダンも日本もＩＳＩＬの要求に無条件に従った場合だけで、もしそうなれば、日本もヨルダンもテロ国に完全に屈した事になり、これからの世界平和に与える影響は大きかったでしょう。
　「人の命は地球より重い」と言った政治家もいますが、しかし、世界の平和を考えるとそれは良くないですし、後藤氏もそれは望んでいなかったと思います。

　最後に湯川氏、後藤氏、ヨルダン国のパイロットさん、御３人の御冥福をお祈り致して終わりとします。