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最近はフィギュアスケートと歌舞伎鑑賞記録が主流でござります

大技挑戦のリスク

2008年03月24日 | フィギュアスケート
昨日の男子フリーが終わってからずっと考えてました。
前々から疑問に思ってたことが今回明確になったんですが、やっぱり今の採点方式は大技に挑戦する選手にはリスクが大きい。もちろんジャンプだけができればいいというわけではないし、スピンやステップが以前より重視されて、ジャンプが不得意でも他の要素で頑張ることもできるのはいいことだと思う。
でもやっぱりシングルの華はジャンプなんだよなあ。特に男子はやっぱり4回転が見たい。失敗してもいいんです。プログラムに入れて挑戦してくるところに、やはりさすがだなと感じることもありますから。
かといって、今回のバトルの優勝に異を唱えるつもりはないのです。だって他の選手がこぞって不調だったなか、彼の持つ武器を最大限に発揮して素晴らしい演技をしたんだもの。でも、始まる前は4回転の成功率の低いバトルが優勝するとは、正直なところ全く予想できなかった。
今の採点方式じゃ、大技に挑んで体力消耗してしまう選手には本当に不利だと思います。4回転を跳んで失敗するより3回転をクリーンに跳んだほうが点が出るのなら、4回転は必要なくなってしまうわけですよ。そこに疑問を感じるんです。皆が大技に挑戦せず守りに入ってしまうのなら、フィギュアにはこの先、進化というものがなくなってしまいます。それが怖い。
たとえば女子でも今回の友加里ちゃんは基礎点が7.5ある3Aに果敢に挑戦したのにも関わらず、判定が僅かのところで回転不足になってしまい、基礎点3.5の2Aより多く回っているのにそこにマイナス点がついて、友加里ちゃんがもらった点数は2.24点。2Aをクリーンに跳んでいたほうが遥かにいい点だったわけです。だったら3Aなんて跳ばなければいいということになってしまう。でも、それでは今後選手達が進化していく可能性なんて無くなってしまうんです。それはとても残念なことです。
だから、例えば3Aや4回転に挑戦した人には成功失敗に関わらずボーナス点が付くとか、全体の基礎点が数倍あがるとか、大技に挑む人達への特別ボーナスみたいなのがあればいいなあ…とか思いますね。リスクの高い大技に挑戦するだけの力がこの選手にはあるってことも評価して欲しい。それか簡単な技には加点はつかないとかね。だって1Aに加点なんてついた日にゃ、いくらクリーン(?)でもちょっとそれはどうかと思うし(苦笑)
大技に挑む意義をちゃんと評価してくれないと、小技で競い合うつまらない競技になってしまいそうです。ソルトレイク五輪の頃の、いったいどこまで進化するんだろう?!というわくわく感がやっぱり欲しい。まあ4回転跳ぶと怪我のリスクがあるとか、選手寿命が縮まるとかそういうこともあるから難しいところなんですけどね。でも男子と女子の技の差を作るためにもやはり4回転はあって欲しいなあ…。
今回、中国の李君がクリーンな4-3を決めてくれたことに本当に感動しました。28歳になっても跳べるんだというところに、人間の進化と不屈の魂を感じましたよ

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