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天璋院篤姫

2006年10月21日 | 新選組
再来年の大河ドラマ「篤姫」の原作、宮尾登美子さんの「天璋院篤姫」を読みました。
篤姫は13代将軍家定の正室で、新選組が活躍する時代のちょい前なのですが、篤姫は勇さんより2歳下なんですよね。だからほとんど勇や歳三と同世代なので、小説読んでても、あーこの頃かっちゃんは歳と黒船を見に行って~とか、組!の年表が頭を過りながら読んでしまいました。家茂が将軍に就いてから文久三年になった時なんてやっぱりキタキターッ!って心騒ぎましたし。

篤姫は薩摩の人ですが、お輿入れしてからは完全に徳川の人間として生きていくので、最後の最後まで江戸城を守ろうとしたり、ほとんど幕府側の物語なんですよ。組!からわずか4年でまた幕府側の話を大河に持ってくるなんて、なんか凄いですよね。時代は幕府側に流れているのかしら?なんて(笑)でも組!がやはり局や視聴者に好印象だったってことですよね。そうでなければ幕末でも薩長モノを今度はメインにするでしょうしね。
でもこの原作だけだと、組!以上に狭い世界の話になっちゃうんだけど、そこのところどうするんだろう。組!と同じく、主人公が見ている世界しか描かれてないですからね。ほとんど外の動きがわからない。だから読んでいると自分も大奥に閉じ込められているような錯覚があります(^^; これ脚本家は一年分の物語にするのは大変だと思うな~。三谷さんみたいに幕末マニアならいいけど、確か女性の方ですよね。大丈夫なのかしら。
大奥は、組!の放送の半年前ぐらいにフジでちょうど篤姫のドラマをやってましたね。あのドラマみたいに、篤姫と瀧山のドロドロした対立とかは全然この宮尾本には無かったです。その代わり和宮とは結構対立するんですけどね。それでも和宮が輿入れしてくるのは下巻の3分の1過ぎぐらいからなので、それまでの盛り上げをどうするんだろう?組!以上にのんびりとした展開になりそうな気がします。
そして凄かったのは慶喜の悪役ぶり! もうね~頭の中では今井さんが動き回ってしょうがなかった。本当にピッタリですよ。ことしの唐沢利家みたいに、再来年再登板しないかな~。CMもめちゃハマってますもんね。
この本の中では慶喜が家定も家茂も暗殺したことになってるんです(^0^; まあ篤姫がそう思って恨んでるってことなんですけどね。そもそも篤姫は慶喜を次期将軍にしろという薩摩の使命を受けて輿入れしたのに、その慶喜がしょうもない男で、片や後の家茂となるまだ子供の慶福君がものすごーくしっかりしてる良い子で、篤姫も慶福君にすっかり惚れ込んじゃって、結局お家に逆らって慶福君を将軍に推すんです。で、慶喜は水戸という強力なバックもあるし、自分がこの国を統べたい野望もあって、家定、家茂に毒を盛ったのではないかと。
で、将軍になったらなったで、長州征伐を取りやめちゃうわ、あっけなく大政奉還しちゃうわ、鳥羽伏見から一人で帰って来ちゃうわですからね。特に勝手に帰って来ちゃった場面なんかは、江戸城の人達も皆「オイ!ちょっと待てゴルァ!」になっててちょっと面白かった。ずっとえらそうにしてた慶喜も篤姫や和宮に頭が上がらなくなってて、何日も何日も詫び続けたりして。本当に情けない男に描かれてました(^^;
新選組は全く出てきませんが、先にも書いたように組!年表が頭に過ってしまうので、例えば、勇さんが流山で捕らわれた4月4日は、官軍の勅使が江戸城にやってきて、徳川の家名存続と引き換えに江戸城の明け渡しや慶喜の謹慎を言い渡した日だったり、会津と桑名が抵抗しているという一行にホロリと泣けたりしましたね。「篤姫」には新選組は出して欲しくないかな…。だっていくら4年経つとはいえ、違うキャストで出てきても、きっと新選組には見えないと思う(^^; 心狭いかな。でもかといって、あの事務所が唐沢さんのように慎吾に再登板させるとも思えないし…。いや~まだ向こう10年は他の新選組は見たくないですね(笑)

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