もっと健康になるには Ⅲ
5 十分な睡眠を取る
必要な睡眠時間は,人によって異なります。新生児の大半は1日に16時間から18時間,1歳から3歳の幼児は約14時間,3歳から4歳の子どもは11時間か12時間ほど眠ります。
学齢期の子どもは一般に少なくとも10時間,思春期になると9時間か10時間ほど,成人は7時間から8時間眠る必要があります。
適切な長さの睡眠を取ることを,してもしなくてもよい事柄と考えるべきではありません。専門家によると,以下の事柄には十分な睡眠が欠かせません。
● 子どもや十代の若者の成長や発達。
● 新しい情報の学習や記憶。
● 新陳代謝や体重に影響を及ぼすホルモンを適切なバランスに保つ。
● 心臓や血管を健康な状態に保つ。
● 病気の予防。
睡眠不足は,肥満,うつ病,心臓病,糖尿病,悲惨な事故などの要因とされてきました。そのことを考えると,十分な睡眠を取りたいと思うはずです。
では,十分な睡眠を取れていないことに気づいた場合は,何ができるでしょうか。
● 毎日,同じ時間に寝起きすることを心がける。
● 寝室を,静かで暗く,リラックスできる場所にし,暖かすぎたり寒すぎたりしないようにする。
● 布団に入ってからテレビを見たりスマホやタブレットなどを使ったりしない。
● 寝具は,できるだけ心地の良いものを使う。
● 寝る前は,胃にもたれる食事,カフェイン,アルコールを避ける。
● これらの提案を試してみても,まだ不眠症や,昼間に眠くてたまらないとか睡眠中に呼吸が止まるといった睡眠障害に悩まされるなら,資格のある医師に相談するとよい。
健康を守りましょう!
健康に影響する事柄の中には,経済状態がどうか,あるいは物資が入手できるかどうかといった,自分では変えられない要素もあります。
とはいえ,収入の範囲内で,上の記事の提案を少なくとも幾つか当てはめてみることはできるでしょう。古代の賢人が述べたように,「明敏」な者は「災いを見て身を隠す」のです。
「聡明な人は危険に気付いて身を隠すが,経験のない人たちは進んでいって当然の報いを受ける」。
(箴言・格言 22:3)
聖書を読むなら,慰めが得られます。近いうちに「『わたしは病気だ』と言う居住者はいな」くなる,という信頼できる約束があるからです。
『「私は病気だ」と言う住民はいなくなる。その土地に住む人々は過ちを許される』。
(イザヤ 33:24)
しかしそれまでの間は,自分と家族の健康を守るために最善を尽くしましょう。