■PS2:「プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂」
タイトルを聞いて「お?あのクネクネか」と浮かんだ人は
間違いなくゲームジジィである。
PCで発売されたのが1989年、
あの衝撃から15年経った2004年、唐突に続編が登場した。
ジャンルはもちろんアクション、
ただし、昔のような2Dではなく完全3D化されている。
緻密に構築された箱庭世界で繰り広げられる戦いの中には、
同タイトルの最大の魅力であった
「クネクネ」や「覚えゲー」の要素が満載だ。
初めてタイトルを聞いた時は
名前だけいただいた別物かと思ったが、
原作の楽しさをしっかり継承した作りなっていてまずは一安心。
グラフィックや世界観は「トゥームレイダー」
ダンジョンの仕掛けは「ゼルダの伝説 風のタクト」と、
アクションアドベンチャーとしては王道の作りだが、
壁面を駆け抜けたり、ロープにつかまったり、
相手の肩をとり後方に回り込んで攻撃したりと、
「魅せるプレイ」が割と簡単に出来るのも嬉しい。
操作周りの配慮が行き届いていなければこうはいかないだろう。
最大のウリは、サブタイトルにもなっている「時間の砂」だ。
死が確定した時点で使用すれば、時間を少しだけ戻すことが出来る。
ちなみにXboxで発売されている
「ブリンクス」にも似た要素はあるが、
あれよりももっと手軽に時間の巻き戻しが可能だ。
この「待った」をアリにしたことで、
覚えゲーの宿命とも言える、骸の山を糧にして
少しずつ先に進むという呪縛から解放されることになった。
アクションに関しては下手の横好きな私には大歓迎のシステムである。
と、ここまでを振り返ると
私はかなり気に入ったように思えるかも知れない。
だが、私はこのソフトを多分「すぐには」買わない。
やればそこそこ面白いが、
「このソフトに6800円払いますか?」と言われると、
「3000円以下なら」という結論しか出てこない。
出来は悪くないのに
何故か売れないというソフトの大半はこのパターンだろう。
ユーザーの財布には限度があり、
欲しいソフトには優先順位があることを業界の人間は忘れがちだ。
「タダで遊べているから面白い」という部分を忘れて多めに発注、
体験版の評判も良かったものの、
ライバルに蹴落とされ全く売れず、あっという間にワゴン行き。
これが、最近のSCEソフトのお決まりのコースになっている。
「可も不可もなく」というのは、
実は「クソゲー」より売りにくいものなのだ。
*当BLOGでの新作紹介は、
1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
3:発売までに内容変更の可能性もあること。
を予めお断りしておく。
簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。
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タイトル:プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂
機種:プレイステーション2
メーカー:SCE
発売日:2004年9月2日
価格:6800円(税別)
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