ムネオの厠

後期高齢者の平凡なブログですが、何か…?

§54 シンディーのお話・・!

2005-06-07 19:56:10 | 旅行記

ホテルの部屋の電話が突然鳴った・・。

federal_hotel 私が始めてマレーシアのクアラルンプールに海外出張した最初の晩の出来事でございます。
空港に迎えに来てくれたW崎氏達とジャランアロー(アロー通り)の屋台で食事を済まし、一人でフェデラルホテルに戻って来たところでございます。

私は一瞬躊躇ったのですが、英会話の定番を思い出して恐る恐る受話器を取ったのでございます。
Hello? Muneo speaking.」

すると日本語で「あっ、ムネオさん?U海です。
今、ホテルのロビーにいるんだけど、飲みに出ませんか?」
私は相手が日本人だったので落ち着きを取り戻し、
はぁ、別に用事もないので、すぐ下ります・・。
と言って電話を切ったのでございます。

しかし、私はU海さんを知らないのだ。
「誰だろう?何でオレがココに泊まってることを知ってるのかなぁ?」
と考えながらエレベーターでロビーへ下りていったのでございます。

ロビーに下りると、やはり知らない日本人が近づいて来て、「どうもゴクロウサンです。土木のU海です。支店に寄ったら、本社からムネオさんが来ているって聞いたもんだから、寄ってみたんだよ。オレも今夜ヒマだし・・アハハ」

私はすかっり忘れておりましたが、U海さんは今回の仕事のプロジェクトマネージャーだったのでございます。w

歳は私より3つ上の現場の所長さんでございます。
「ムネオさんはKL初めてだって聞いたから、案内しますよ・・。」

「えぇ、私は海外出張が初めてなんですぅ・・。さっきまでW崎氏と一緒だったんですけど、今夜は用があるとかで帰っちゃったので、寝るには早すぎるし、どうしようかと悩んでいたとこだったんですよ・・。」

「じゃぁ良かった・・。」と言ってブキビンタン通りを歩き始めました。

私が泊まっているフェデラルホテルから歩いて5分ぐらいのところに、KLの中心街でKLプラザやLOT10と呼ばれるショッピングモールがございます。
日本人相手のクラブや日本料理屋もこの辺りに集中しております。

U海さんはそんな話をしながら、KLプラザの地下にある店に連れて行ってくれたのでございます。
お店の名は「ビクトリア」と言って、我々の会社の社員がいつも利用しているクラブだったのでございます。

店の中は意外と広く、内装もなかなか豪華で、中央がホールになっていてダンスが出来るようになったおりました。
ホールを囲むようにシートが並んでおり、その周りにはVIPルームが何室もあり、カラオケが部屋単位で出来るようになっております。

私は割りと人見知りする方で、初対面の所長と一緒だったのと、女性たちとも英語で会話しなければならないので緊張してイマイチノリが悪かったのでございます。w

クラブの女性達は中国系がやはり多くて、マレー系、インド系も何人かはおりましたが、少ないようでございます。
会話は全て英語で、日本語が全く通じません。(;´Д`)
私はどうしても皆の会話の中に入れませんでした。

所長はそんな私に気を遣ってか「じゃぁ、そろそろ行こうか?」と言って1時間もいないのに、席を立ったのでございます・・。

次に連れて行ってくれたのが、直ぐ近くのフォンチューナホテルのレストランでございました。
このホテルはギネスの生ビールを飲ませることで有名だそうで、「日本じゃ絶対に飲めないビールだよ・・。」と言って大ジョッキを2杯注文したのでございます。

このビールは本当に美味かったのでございます。
今では日本のアイリッシュパブに行けば同じギネスの生ビールが飲めますが、当時は日本では殆ど置いていなかったと思います。
泡が実に細やかで、苦味の中にまったりとした微かな甘さを感じ、ソフトな口当たりは日本のビールでは味わえません。
私はこんな美味いビール飲んだことが無いと大満足で、チリバリと言う青唐辛子の酢漬けをツマミに3杯も頂いたのでございます。w

時刻がちょうど11時を回った頃、U海所長は、
「そろそろアソコへ行くかな・・。」と言い出したのでございます。
今までは日本人が出入りするクラブやレストランですが、今度は日本人が行かないクラブに行って見ようと言うのでございます。

ブキビンタン通りでタクシーに乗って、フェデラルホテルを通り過ぎ、薄暗い大通りに出てバスセンタービルへ上がって行ったのでございます。
タクシーはバスセンタービルの駐車場のスロープをどんどん4階まで上がり、そして止まりました。

ここはプドゥラヤバスセンターと言って、KL市内の交通の要で、マレーシア全土への長距離バスの発着場でございます。

バスセンタービルの4階にある大きなキャバレー風の店に二人は入ったのでございます。
外から見てもデッカイなぁ~?と思っていたのですが、中に入って再び驚いたのでございます。
何しろ、ちょっとした県営の体育館並みの広さでございます。
中央に大きなステージがあり、大勢のダンサー達が踊っておりますが、顔がわからないほど小さく見えるほどです。
ステージの両脇にはこれまた大きな電光掲示板がありまして、指名がかかった女性のナンバーを映しておりました。
私は中に入った途端、完全に圧倒されてしまったのでございます。

U海さんから聞いた話では、この店の客は地元の中国系相手の店で、たまに韓国系も来るらしいのです。
そして、この店のシステムは、ママさんと呼ばれるオバサンが30人ほどいて、そのママさんが8人~10人のホステスを抱えているのでございます。
ですから、常時250人以上のホステスがいるので、ホステスの呼び出しを電光掲示板を使っているのでございます。
掲示板に自分の番号が表示されたら、すぐママさんの所に戻り、どのテーブルに着くか指示を受けるようなのでございます。
そして最大の特徴は、ママさんに保証金を払えば、ホステスを店外に連れ出すことがOKなエスコートクラブなのでございます。w

お店に入った時、偶然、あるママさんがU海さんを見つけ、呼び止めたのでございます。
U海さんは6年ぶりだと言っていましたが、ママさんが覚えているとは当時は相当遊んでいたのでしょう・・?(笑)

我々はビールを飲みながらU海さんからこの店のシステムを聞いておりましたが、しばらくするとママさんが二人の中国系の女性を連れてやって来ました。
その時、私の横に座ったのが、シンディーだったのでございます。

私は英語がほとんど出来ませんが、シンディーはそんなことお構い無しに喋り掛けてくるのでございます。
私ももう大分飲んでおりましたから、だんだん調子が出てきまして、デタラメ英語を乱発しておりました。w
シンディーは飛び切りの美人ではございませんでしたが、若くてセクシーボディーの魅力的な女性でございます。
久し振りの日本人客だったようで、私に気に入られたいらしく猛烈にアタックしてくるのでございます。(笑)

私は完全に彼女のペースにはまり、数時間前に始めてKLに海外出張で来たことをすっかり忘れてしまったのでございます。w
U海所長は別の女性と夢中でお話しておりますし、
私はハワイで覚えた必殺技を決めたのでございます。
Would you like to escort with me my-room? OK-ka?

するとシンディーはニコニコして答えた・・。

 OK-la!

私はママさんにこっそりと
 「How much?」と・・・。(;´Д`)

所長!話が着いたのでボク先に帰りま~す!」と言うなり、所長を置いて、私はシンディーとトットと帰ったのでございます。(笑)

それからシンディーは私がKLに滞在している時、一週間に1回は勝手にホテルへ遊びに来るのでございます。(笑)

半年後、会社へ突然、外人の女性から電話が掛かってきました。

最初は誰からなのか全然分からず、

Who's calling please?」と尋ねると・・、
シンディーからだったのでございます・・。(汗)

「今、カイナンのエアーポートにいるから来てくれ?」と言うのです。
私は何が何だか分からずにいたら、急に日本人の男性が電話を代わり、今日からシンディーが和歌山県の海南市のエアポートと言う店で働くようになったのでヨロシク!っていうことだった。

私はほっとする一方、「ちょっと遠くて残念だな・・!
と思うのでございました。(笑)

シンディーは当時23歳の×イチで、6歳の女の子を持つヤンママでございました。
中学を卒業してすぐに工場に勤め、17歳で結婚したそうです。
いつか、日本に行って沢山稼ぎたいと言っておりましたが、まさか本当に来日するなんて思いませんでした。
しかし、彼女との会話はその電話が最後で、その後の彼女の消息は分からないのでございます。w


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2 コメント

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手に入らないないものだと思って追っているときは... (daichi)
2005-06-09 21:59:34
手に入らないないものだと思って追っているときはすばらしく見えても、向こうからやってくるとつまらなく見えるものってあるよね。

でも、そのものの価値には変化はない

人だけの話ではない、たまごっちも然り(意味不明)ww
返信する
呼んでもないのに、突然やって来る・・♪ (ムネオ)
2005-06-09 22:50:16
呼んでもないのに、突然やって来る・・♪

ハイ!ハイ!ハイハイハイ♪
   あるある探検隊!
    あるある探検隊♪
返信する

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