閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

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近衛家 七つの謎 誰も語らなかった昭和史

2015年04月21日 | 書評 歴史
近衛家 七つの謎 誰も語らなかった昭和史/工藤美代子/PHP研究所/2009

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近衛文麿・文隆父子を死に追いやった「昭和史の謎」とは──。
上海、東京、モスクワ、ワシントン……、大都会の中枢に仕掛けられた国際的な謀略のわな。
その網の目にからめとられた首相・近衛文麿と長男・文隆は、
否応なく時代の激流に呑み込まれていく。
【謎の一】近衛文麿はなぜ尾崎秀実やゾルゲに狙われたのか。
【謎の二】日米首脳会談と「近衛爆殺計画」の謎。
【謎の三】御前会議の「四方の海」が替え歌だった謎。
【謎の四】天皇退位、「裕仁法皇」と決めた密議の真相。
【謎の五】長男・文隆とハニートラップの謎。
【謎の六】文隆からの俘虜郵便「夢顔さん」の正体は。
【謎の七】抑留という名の拉致──文隆がソ連に殺された真相。
複雑に絡み合い錯綜する「謎」が次々に解き明かされるなかで、
浮かび上がる「国際的な謀略」の実像。
昭和の日本を運命づけた重要事件に新資料を駆使して挑む、著者渾身のノンフィクション。
書き下ろし、一挙650枚!

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まず、言えること、史料の提示と史料検証がない。
会話文がところどころ入っている関係で、形式上ノンフィクションではなく、フィクションである。

七つの謎に対する真相を書いているとしているが、既にわかっていること、新たに得た史料を区別して提示しておらず、どういうことが真相だったか、ビジネス文書的に一瞬でわかるような記述もない。本中ではボカシて書いているだけである。

巻末には膨大な量の参考資料リストが載っている。が、注釈なしで書けば、本書は最大公約数的な内容だと思われても仕方あるまい。
どの資料を参照して書いたか、資料の注記がない点が致命的である。

著者は、基本中の基本を押さえて書いているのか、疑問に思う。

そういうことなので、私は、この本を読んで得た情報が何なのか、説明することができない。

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