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閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

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戦争調査会 幻の政府文書を読み解く

2019年12月26日 | 書評 歴史

戦争調査会 幻の政府文書を読み解く/井上寿一/講談社現代新書/2017

敗戦直後の宰相幣原喜重郎が主導した、戦争調査会が残した文書を読み、その結果得られた知見を書籍化した本。 著者は、論文を書くことを意識してまとめたせいか、文章表現的に格調が高い文章が随所にみられる。何より驚くべきことは、項目、見出し設定が巧み、内容がピタリ一致し、読む人に余計な誤解を与えない点である。著者はなかなかの文章家であり名文家であると言いたいのである。 巻末には、後に続く研究者のために、読むに値する参考文献が、十頁に亘って掲載されている。 戦争調査会の存在とその活動は、戦後史上はあまり注目されることはないが、この本は歴史研究者にとって重要な本と位置付けられるべき本である。 その点において、参考文献を示すことなく戦後史を扱う歴史書は偽書レベルの劣化本として扱って差し支えないと考えるのである。

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