英国紳士のお妾さん/ダグラス・ダウランド著/小池滋訳/秀文インターナショナル/1982
著者は、英国紳士シリーズの第四作目として、過去三作の売り上げに気を良くして本書を書いた。時代的には、半世紀前の時点から過去二百年遡り、貴族階級のお妾さんに関する情報が集約されている。
内容的には、珍本奇本の類。
訳書は「デブレット社史上最高に際どい書籍執筆に関して、編集上並びに社交上の忠告を頂戴した……」という一文から始まる。序については、「間違いなく現在絶滅の機器にさらされている種族の生態について、暴露を試みるというこの最新書に序文を求められた時、私が最初に考えたのは、これは面白かろう、ということだった………」と某男爵婦人が「お妾さんに関するさまざまの掟、ウンチク」を述べている。
訳者は序文翻訳でわからない点があったとして、某男爵夫人に郵送で問い合わせたと訳者あとがきにて記している。
ユーモアとウイット無しには読めない一冊である。たくさん恋をした人ならば、男女の間に起きる営みが古今東西普遍的なものであることを疑わないはずである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます