老人の美学/筒井康隆/新潮新書/2019
書店で、立派なタイトル、全十二項目からなる目次を読むと、つい読んでみたくなる本。で、書店で購入。自宅に帰って読むと、人生論を装った雑文集であることがわかる。
本の題名、目次までは素晴らしい。が、内容的に肝心なところになると、自著の引用箇所が続出する。
人生論の本とは言えまい。PR的な読書案内本みたいな感じである。
新潮社の本を見かけたら、購入前にしっかり点検すべきと思うほどである。そう思うほど、新潮社の企画編集者は、商売上手だったということなのである。
ただ、病院の待合室や電車の中など時間潰しで読書したい方にとっては、悪書というほどではない。当たり前のことが書いてあるからである。
アマゾンで書評を書かれた人のタイトルはこうなっている。
・気軽に楽しく読める雑文集
・筒井さんの自著を引用しての老人のための人生論です!!
・著者の自著の宣伝本 金を出して買うほどの価値はない
・著者の本からの引用が多く、少々とっつきにくい
・老害の著
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます