Because I'm a surfer

サーファーだもの、しょうがない…。
「最高でしょう!」そんな波乗り人間特有の超ポジティブ思考コラム

サーフィン@鵠沼海岸3月15日

2009-03-15 18:03:46 | 日記


湘南の波はサイズダウン。
とはいえビーチブレイクではオーバーヘッドらしい。
逗子のポイントブレイクで
ウォーターフォトセッションを待っていた皆さん、
ゴメンナサイ。
「The Day」の時には必ず行きます!

というところで撮影は湘南、鵠沼海岸の河口に決定。
カメラマンは予定通り青木盛安氏が同行してくれました。
3月とはいえ春の香が漂うオフショアの下で
フォトセッションはスタートしました。



ちょっと前はケリー・スレーターや
ジョエル・チューダーの映像ばかり見てました。
でも最近はちょっと違います。
アマチュアの一生懸命のライディングを見ていると
「一本の波に乗る喜び」が、より伝わってくる気がします。
身体ばかりが動いているけど
ボードはあまり動いて動いていないアップスンダウン(失礼!)
「ここだ!」と思った瞬間に
落ちてしまうワイプアウト(これまた失礼!)
それでもいいじゃないですか!
「楽しむ」ことこそが、サーフィンの本質。
「あ~」とため息を漏らしながらも、
十分に楽しませてもらいました!
もちろん目を見張るような
素晴らしいライディングをするサーファーも
鵠沼にはたくさんいました。

そんなウォーターフォトセッションの撮影中に、
力の抜けた華麗なノーズライディングをしているサーファーを発見!




これはただ者ではない! と思っていたら
なんだ、ショーロクこと宮内謙至プロでした。



今度、グランドスウェルが入った時は
三浦半島のシークレットで一緒にサーフィンすることを約束。
もちろん撮影するので、お楽しみに!

***Behind the Story***

映像にツインフィンを持って登場しているのは
ホクレアのレジェンド・シェイパーの林さんです。
何とボードはソリッドのバルサ製!
30年以上前に高橋太郎氏が手に入れたバルサフォームが
山崎一郎氏に渡り、それを林さんが譲り受けたとか…。
フォームボードに比べて適度な重さがあるバルサボードは
ターンの後半の「伸び」が明らかに違いました。
それでも「フィンにチューンナップが必要」だとか。
湘南のマエストロの頭の中には「妥協」とい文字はないらしい。

是非今度取材させてください!




冷静に頭を冷やすな!

2009-03-15 08:09:23 | 日記
昨日はオンショアをかわすシークレットポイントで
午前中、サーフィンをしました。
写真を掲載できないのが残念ですが、
岩の間を強烈にブレイクするポイントで
楽しんだというよりは、洗礼を受けたという感じ。
そこは岩にぶつかったウネリが回りこんでくる
とても変則的なブレイクをするポイントで
流れがとても強くてとても危険です。
波待ちしていてもボードの上に座っていられる時間は僅か。
ほとんどパドリングをしっ放しです。

以前も書きましたが、湘南の湾の中で波乗りをしていると
どうしてもパドル力が落ちてしまいがちです。
そんな状況でのサーフィンに慣れていると
いざ海外の海に入るとカレントの強さに戸惑ってしまいます。
流れの強さに自分のポジションをキープできずに
なかなか波を捕まえられない、
そして、いざテイクしてもパーリング!
本当に落ち込んでしまいます。
海外でそんなことにならないためにも
僕にとってシークレットの波は「鍛練」の場でもあります。
もちろん自分の力量、安全を十分に考慮して入ることは
言うまでもありませんが…。

そして、昨日初めて試したのがこれ、ヘッドギアです。
(キャップというのかな?)




もうシーズン的には終わりなのかもしれませんが、
セールで安売りしていたので購入しました。
昨日の午前中は雨、そして10メートルを超える強風。
そこでこのヘッドギアが大活躍してくれました。
人間は血液が冷えると体が動かなくなるそうです。
そして頭、特に脳には大量の血液が集まっているのだとか。
だから頭や後頭部に通る大動脈を冷やさないことは
とても重要なことだそうです。
確かに昨日、ほとんど寒さを感じることはありませんでした。

ただし、「慣れ」だとは思うのですが、
耳がよく聞こえないと「恐怖心」が増すような…。
自分の「ハァハァ」という荒い息使いも気になって
「俺、大丈夫か?」と心配になってしまいました。
でも最初の約1時間は気になってしょうがありませんでしたが、
最後はそれほど違和感はなくなりました。
あとは「見た目」の問題だけですね。
なにか「アシカ」になったような気分になります(笑)。

でも身体が冷え切ってサーフィンの調子が悪くなったり、
それが原因で怪我をするよりはずっとマシです。
値段に見合った価値が十分にあると思いました。
冬物アイテムがセールになる今頃が、
買いどきかもしれませんよ!

今日の湘南、昨日のクローズアウトとは打って変わって
いきなりのサイズダウン!
「湘南マジック」というやつでしょうか…。
それでもビーチブレイクは肩ぐらいはあるというので
当サイトの人気企画、Water Photo Sessionの撮影で
鵠沼海岸に青木盛安カメラマンと行ってきます。
天気もいいことだし、いい写真が撮れると思います。
本日の夕方までにはアップロードする予定。
是非、チェックしてみてください。

imsurfer号が転覆!

2009-03-14 08:30:30 | 日記
Ocean is trying
(海は頑張っている)

なんて昨日のコラムで海を褒めたら
海、頑張ってくれています。
でも、ちょっと頑張り過ぎかも?
湘南でも風速15メートル、
神津島では25メートルの風が朝から吹いています。
ちょっと心配になって日の出とともにimsurfer号を見に行ったら
ご覧の通り!




船体を覆っていたシートは吹っ飛んで
アンカーとして使用していたコンクリートの重りも
とんでもない所に転がっていました…。
さらに風の力で船台から船がズリ落ちてます。

おまけに雨風で吹き付けられた砂が
いたるところにこびり付いています。
こりゃ掃除が大変だぁ。

でも「海が悪い」わけではないのですよね。
人間にとって「都合が悪い」だけで。

かなり頑丈に縛っていたのに
ラバーロープが風の力でブチ切れていました。
自然の力は凄い!

でも、いつ風が変わるかで今日のサーフィンは微妙ですが、
明日の朝はギャランティのコンディションですよ、きっと。

もちろん明朝はimsurfer号を出廷させて
どこかのポイントでサーフィン撮影を予定しています。
カメラマンは青木盛守安氏を予定。

お楽しみに!

「海が悪い」ワケではない

2009-03-14 08:16:16 | 日記
私の言うリスペクトとは、
「すべてを客観的に見通す」という意味である。
すなわち「客観的な価値を見極める」ということだ。

イビチャ・オシム著「日本人よ!」(新潮社)より抜粋

僕はこの元サッカー日本代表監督の言葉に出会うまで
「リスペクト」という言葉がどうも好きになれませんでした。

「ローカルをリスペクトしろ」
「リスペクト・オーシャン」
「リスペクトが足りない」

などなど。

どこか「盲目的に信じなさい」という強制的な
押しつけがましいニュアンスが漂っている気がします。
僕だけが持っている先入観かもしれませんが…。

しかし、オシム氏の言うリスペクトはちょっと違います。

ただ単に皆が認めているからだけではなく、
自分自身がそれの本質を見極めて
それでも尊敬するものを評価する…。

そう捉えると「リスペクト」とは、とてもいい言葉です。

僕は、あることを心の底から「リスペクト」しています。

それはハワイの人たちの「波に対する言動」です。
それも波が「いい時」ではなく、「悪い時」にとる態度です。

あれはハワイ島で取材していた時のことでした。
朝からコナウィンドが吹き続け
波はグシャグシャのコンディションでした。

僕は波をチェックした後、こう言いました。

Sxit! Surf is no good today!
(最悪! 今日は波、ぜんぜんダメだね)

そう言った僕は、ローカルの一人に厳しい口調でたしなめられました。

Don't say that!
It would bring you a bad luck.
(そんな風に言っちゃいけない!
そういうことを言うと悪いことが起きるよ)

頭をハンマーで殴られたような気がしました。
確かに「波が悪い」わけではありません。
南西が吹き荒れる今日の湘南の海だって、そうです。




それはサーファにとって「都合が悪い」だけ。
バツが悪い気持ちでいると、ローカルが続けました。

Look! Ocean is trying.
(見ろよ、海は努力しているよ)

目の前には、どうにかサーフィンできるような
無人の波がブレイクしている…。

「海が一生懸命努力している」

きっとアメリカ人は口にしない表現です。
ハワイアンにとって英語は、今でも外国語なのでしょう。
だからこそ、日本人の僕には強く伝わってきました。

それから何人ものハワイアンを取材する機会がありましたが、
やはり「波が悪い」と言うサーファーは一人もいませんでした。

彼らの島はサーファーにとって恵まれた環境です。
台風のような波、いやそれ以上の波が、コンスタントに立っています。
それでも常にいいコンディションとは限らない。

でも決して「波が悪い」とは口にしない。

是非「リスペクト」したい海に対する態度だとは思いませんか?



***Behind the story***

ちょっと前に逗子にあるポイントブレイクに入りました。
サイズは大きかったのですが、風もウネリの向きもよくありませんでした。

「ジャンクだね」

そう言ってパドルアウトした親友のボードは真っ二つに…。
別に人気テレビ番組の「オーラの泉」的に
スーパーナチュラルを押し付けるつもりはありませんが、
海の悪口を言って、あまりいいことはないようですね。




カリフォルニアの友人より

2009-03-13 16:07:49 | 日記


インターネットとは恐ろしいものです。

このコラム、特別宣伝をしているワケでもなく
ただの「クチコミ」だけで広がり
既にもの凄い数の人が見てくれているようです。

昨年に数万人規模で起きた韓国の大統領に反対するデモも
中学生がネットに書き込んだのがキッカケだとか。

デモを起こす気なんてサラサラありませんが、
サーフィンの素晴らしさが一人でも多くの人に伝われば
と、コツコツ書いていくつもりです。

さっきカリフォルニアに住む友人たちから
携帯の留守番電話にメッセージがありました。

「コラム読んでるよ~」とのこと。

ささいなことでも、嬉しい限りです。

道具は使いよう

2009-03-13 12:28:01 | 日記
昨日はカメラマンの横山泰介さん、そしてimsurfer.comの敏腕ライター、
岸くんとパシフィコ横浜で開催されたボートショーへ行ってきました。
途中でプロロングボーダーの池田潤さんにも遭遇。
「ちょっと一枚だけ」と皆さんの記念撮影をさせてもらいました。




そして広い展示会場を歩きながら、3人ともまるで子供のように大興奮!
「これいいじゃん! 100万円って、安い!」
って泰ちゃん、買ってくれるんですかぁ?

さて、どうして突然、僕がボートショーへ行ったかと言うと
昨年、船舶の免許とジェットを操縦できる特殊免許を取得しました。
でも実はボートはいいけど、ジェットスキーって嫌いでした。
うるさいし、ガソリン臭い気がするし(実際はあまりによわないんですが)
ポイントの周りを「ブンブン」騒音をたてて走り回るのを見かけると
「うるせぇな、あっち行け!」なんて思ってました。

でもジェットスキー(本当はジェットスキーはカワサキの商品名だから
「水上バイク」と表記するべきなんだけど、しっくりこないのでこのコラムでは
「ジェットスキー」と書いてしまいます。あしからず)
に対する認識が変わったのは、故佐久間洋之介くんが遭難し、
彼を捜索したときの悲しい経験を経てからです。





一月の寒い中、大勢の仲間が遭難した彼を捜しに海へ潜りました。
そんな状況下でジェットは大いに役立っていたのです。
人数もわからないほど大勢の人が水中に潜っている中で
危険なプロペラが付いたエンジン付きボートを出すわけにはいきません。
いくつかのグループに分けて、数十分潜った後は
ジェットが迎えにきて次のグループと交代する。
これはジェットなしでは、とてもできないと痛感しました。


「虚栄心」ばかり張って人の近くを走り回れば、
ジェットは「迷惑」以外のなにものでもありません。
でもきちんとした認識を持って上手に使えば
「道具」は安全性、利便性、そして楽しみを倍増してくれます。

ジェットやボートを使っているから当サイトの
「Photo Session」ではこんな素晴らしい仲間の写真が撮れるのです。





またパドルでは行けないポイントにも最近は行く機会があります。
すると「海」というフィールドがどんどん広がっていく…。
さらに今年は、台風が来て大きな波が立つ日には、
ジェットを出して万一の事故に備えるつもりでいます。

このコラムを読んでいるサーファーの皆さんの中には、
ジェットやエンジン付きボートが嫌いな人も少なくないと思います。

でも「道具は使いよう」なのです。





***Behind the Story***

池田潤プロは僕が尊敬するサーファーの一人。
それに彼にはちょっと失礼な言い方かもしれないけれど
もっと評価されてもいい人物だと思います。
日本人は「~一筋」という人物を評価して
「マルチタレント」を酷評する傾向が強い気がします。
ロングボード、ショート、アウトリガーカヌー、ボディサーフィン、
スタンドアップパドル、それらのすべてを極めている彼。
実は日本を代表するウォーターマンだと思います。

それにある日、彼がくれた一言のアドバイスで
30年間苦手だったバックサイドが、好きなりました。
とにかく凄い人です。

今度、当サイトでサーフィンクリニックをする際は、
是非彼に協力をお願いするつもり。

潤さん、ヨロシクです!







フィンシステムの誤解

2009-03-12 10:40:15 | 日記
サーフィンをすればするほど
サーフボードにとって「フィン」が
本当に大切なことを切実に感じます。

フィンを付けずにパドリングしたことありますか?
まっすぐに進まないばかりか
バランスが悪くなって安定しません。
その分、進むスピードも遅くなってしまいます。

「フィン=曲がるため」のように思ってしまいがちですが、
もっと沢山の役割を担っているのです。

個人的な意見ですが、僕はボードに樹脂でフィンが固定された
いわゆる下の写真のような「オンフィン」が好きです。






なぜかというと、フィンの選択やセッティングは
自分にとって、とても難解な作業だからです。
波はその日の条件によって違います。
ましてや今乗った波と次に乗る波ではサイズや
パワーなどあらゆる要素が異なってきます。
その上、自分のライディングだって
調子が良かったり、悪かったりするのだから
ベストマッチのフィンを選んだり
取り付けの「数センチ」をアジャストするのは
とても不可能な作業に思えてしまうのです。

その点、オンフィンは固定されているので
あれこれと迷いようがありません。
ロッカーやレール、幅やアウトラインといった
サーフボードの様々なスペックを決めたシェイパーが
「このボードにはこのフィン。ここの位置がベスト!」
と決めてもらった方が、気持ち的に楽です。
さらにオンフィンはファイバーグラスで固定されている構造からか、
「しなり」がいいように思います。
FCSやボックスは根元の一部分にストレスがかかるため、
全体的にしなることがないように思えます。
もちろん各メーカーのフィンによって特性は違うと思いますが…。

もちろんオンフィンにはデメリットがあります。
まず第一に、持ち運びに不便ということでしょう。
飛行機に載せる際は、本当に気を使います。
パッドをかましたり、段ボールで梱包をしたり工夫しますが、
僕のボードも何度となくフィンの根元にヒビが入ってしまいました。
さらに一度ヒビが入ったオンフィンの修理は、
とても素人の手に負えるものではありませんし、
レールなどのリペアに比べて通常、
修理コストも何倍もかかってしまいます。

したがってフィンの取り外しが可能な
FCSや下の写真のようなボックス・フィンが便利なのですが、
位置が決まっているFCSは別として、
ボックス・フィンのセッティングには細心の注意が必要です。






「フィンを前にすると回転性が高くなって
後ろにすると直進性が増す」

よくサーフィン雑誌に書いてあるフィンのセッティング解説です。
(僕も確かNALUで書いた記憶があります…)

もちろん間違った記述ではないと思いますが、
それはあくまで「一般論」だと思います。
アウトラインやロッカーによっては、
フィンを前にするとレールが引っ掛かってしまい
曲り難くなってしまうボードも間違いなく存在します。
後ろにすると安定性が増す、というのもかなり乱暴な言い方です。
特にサイドフィンにスタビライザーが付いているボードは
サイドフィンとの位置関係が、センターフィンの位置や性能に
より大きな影響を及ぼしているのではないでしょうか。

さらにフィンの位置を考える上で
埋め込まれた「ボックスの位置」も大きなファクターです。

「まず最初にボックスのセンターにフィンを付けて、
調子をみながら前後にずらしてセッティングを出しましょう」

以上のような記述もよく雑誌で目にしますが、
これもボードによって間違った知識になってしまいます。

この写真は壊れたので取り外したボックスです。






ご覧のようにボックスにはメーカーにもよりますが、
通常2.5センチ程度の「厚み」があります。
したがってボックスをサーフボードに埋め込む際には
ボードの厚みを考慮してセッティングされます。
これは構造上、どうしても仕方がないことなのです。
ボードの厚みが足りないところにボックスを埋め込んでしまえば
デッキ側からボックスが飛び出してしまいますから…。

だから「もう少し後ろにセッティングした方がいいけれど、
厚みが足りないから、ここに埋め込むしかない」
というサーフボードも少なくないのです。
そんなボードに「ボックスの真ん中がニュートラル(中間的な特性)」
といった先入観を持ってセッティングをすると
なかなかボードのポテンシャルを引き出すことはできないでしょう。
ボックスの後ろの方に付けていても、
実はそこがニュートラルだったりするのです。

どうです? フィンのセッティングって
結構、複雑でしょう?

上級者なら今までの経験、いくつものノウハウや
「勘」を頼りにセッティングを出すことはできるでしょう。
でも初心者にはちょっと…。

そこで初~中級者がフィンのセッティングを出すのに
一番、手っとり早い方法をお教えしましょう。

それは、ボードを削ったシェイパーに聞いてみることです。
もちろん個人の好みやサーフィンの技量、
そして波質によっても違うので
「ここだ!」というピンポイントの位置は
教えてもらえないかもしれません。
しかし、「だいたいの位置」は教えてくれるハズです。
自分が持っているボードのシェイパーを知らない、
または海外のサーフボードだったら、
上級者に聞いてみてもかまわないと思います。

さらに是非お勧めしたい裏ワザがあります。
それは上の写真のようにボックスにメモリを付けるということです。
僕はカッターで1センチごとにボックスへ切れ目を入れて
見やすいように傷に白い水性ペイントを塗りこみます。
そのあと布で拭くとご覧の通り。






「あれ? 確かこの辺だっけなぁ~。まっ、いいか!」

ということを繰り返していては
ベストのフィン・セッティングが出るワケがありません。

ボックスにメモリが付いているだけで
フィンの位置に対する意識は高まるはずです。

作業時間は僅か5分程度。

どうぞお試しあれ!






アンチエイジング

2009-03-11 09:51:15 | 日記
アメリカではサーフィンの
「アンチエイジング効果」が注目されています。

単に「注目」といっても医学的、精神学的、
または科学的にどういった根拠があるのか
真剣に研究されているそうです。

ハワイの親友、ボブ・レイノルズさんの奥さん
ミチコさんは60歳からサーフィンを始めて
見違えるように若くなって驚いたものです。
旦那さんのボブさんは40年以上のキャリアを持つ
サーファーだったのですが、
ずっとミチコさんはサーフィンに無関心でした。
ところが還暦の記念でボードを買ってもらい
サーフィンを始めたそうです。

すると…。

ミチコさん、これを読んで気を悪くしないでください。
でも彼女は、ハワイのお土産屋さんにいるような
普通の日系人の「オバチャン」でした。
ところがサーフィンを始めてからは、
実年齢より20歳は若く見えるようになりました。

サーフィンは楽しみながら体を動かします。
ちょっと苦しくても、辛くても
波に乗るとその苦労は吹っ飛んでしまいます。
バランスのいい有酸素運動、そして無酸素運動が
波に乗るという動作には含まれているのでしょう。

しかし、それだったら他のスポーツと大して変わりないはず。
やっぱり自然に囲まれて体を動かすこと、
さらには「波」という自然のパワーを受けることも
アンチエイジングに大きく関係しているのではないでしょうか。

先週にアップした子供たちが初めて波に乗る「少年と海」と
一昨日アップした大人たちがサーフィンをしている
「笑顔と海」の映像を見比べてみると…。

「少年と海」で花柄ボードに乗ってピースをしている僕の息子(9歳)と
全く一緒のポーズ、そして無邪気な笑顔で波と戯れる「笑顔と海」の大人たち。

一般的な生活をしていて、そんな精神状態になることなんて
そうはないと思いませんか?

尊敬するサーファー、そしてシェイパーの
川南活さんがある日、こう言いました。

「サーフィンさえ続けていれば、まったく問題ない」

心から僕も、そう思います。

だからこそ "Keep surfing"です。







パドル日和

2009-03-10 18:32:23 | 日記
毎朝、6時30分からオフィスでミーティングをやります。
「どう? 今日、波ありそう?」なんていうのが主な内容なので
ミーティングと呼ぶには程遠いような気もしますが…。

そして今朝、オフィスに向かう途中、あることに気づきました。
風の「匂い」が昨日までとは違ったのです。
もちろん南西風が吹いていたこともあるでしょう。
でも気温だけではなく、確かに匂いが違っているような気がしました。
そう、待ちに待った春の匂い…。

「ついにシーズン到来です!」

僕は何年前からか、冬場は波乗りの「オフ・シーズン」と決めています。
もちろん波があったら入りますが、あまり無理はしません。
身体を冷やすのは、よくありませんから。特に年をとると…。
昔は冬場にウエイト・トレーニングをやりましたが、
寒くて硬くなっている身体に負荷をかけすぎるのは
肉離れなどの原因にもなります。

だからオフ・シーズンのトレーニングは、もっぱら愛犬の散歩です。
ただし、散歩とはいえ近所にある山道を毎日、約1時間。
これが結構、超ベリー・ハードなのです。
ほぼすべての行程が急な階段の上り降りだし、
それに落ち葉が積もって滑りやすい山道は
反射神経を磨くには最高です。
犬を飼っているサーファーの方はいかがでしょうか?

早朝ミーティングが終わった後に山へ散歩に行き、
オフィスに戻ってみると、もうポカポカ陽気。
居ても立ってもいられない気持でしたが、
今週末までに締切りの原稿が2本あるので、
とりあえずパソコンのスイッチを入れて仕事を始めます。
人間、目標を持つというのは大切なことです。
いつもノラリクラリと半日はかかる連載原稿なのですが、
今日は海に入りたいがための猛スパート。
昼前には原稿が書きあがり、すぐにネットで波情報検索です。

「う~ん、鵠沼でヒザ~腿かぁ」

ということで今日は、パドルボードでクルージングに決定です。
カリフォルニアのカタリナアイランド間を往復するレース用に
故デイル・ベルジー氏が造ったボードは
今日のようにフラットな海面には最適なボードなのです。
オフィスがある芝崎から名島という小さな離島まで
往復で2.5キロ程度。約1時間ちょっとのクルージングです。
サーフィンのようにワイプアウトすることもないので
ウエットスーツは3ミリを選択。
それでもパドリングしていると汗ばむほどの陽気でした。

青空の下の快適なクルージングは映像を見てください。

パドル日和



でも約一時間後に切実に感じたこと、
それは自分のパドル力が落ちているということでした。

「サーフィンは、パドルに始まって、パドルに終わる」

どこか「武士道」みたいな言葉を残したのは
あのジェリー・ロペス先生です。

特に湘南の海でロングボードをやっていると
パドル力を鍛える機会はほとんどありません。
湾の中では台風が来た日ででもない限り
サーフィンをしていて強いカレントを感じることもありません。
でも「グッドウェイブ」は突然やってくるものです。
その時になって慌てないように、
きちっとした準備するのもサーフィンのひとつ。

あのマウイ島の巨大な波、ピアヒ(別名ジョーズ)で
サーフィンをすることで有名なレアード・ハミルトンに取材で会った時、
彼は毎日、親友のデイヴ・カラマとパドルで沖に出ていました。
ただし、季節が夏だったので海は湖のようにフラット。
それでも冬のシーズンインに向けて
トレーニングをコツコツと積み重ねていました。

僕らの目標はレアードのような50フィートの波ではないけれど、
彼に習ってパドル筋を鍛えようではありませんか!

愛しい台風スウェルを心に描きながら…。


*** Behind the Story ***

映像の最後のシーンが水中になっているのは、
岩の上にカメラを載せて撮影していたら
波でカメラが海底に落ちてしまって…。
慌てて潜って必死にカメラを捜しました(笑)。







一本への感謝、そして笑顔

2009-03-09 14:46:40 | 日記
笑顔と海



昨日、imsurfer.comを運営するパートナー、
そして、彼の仲間二人と鵠沼へサーフィンに行きました。

集合はオフィスに朝の5時30分!
波のサイズはどうみても膝~腰程度のはず…。
先週はずっと風邪で寝込んでいたこともあり、
正直に言って、かなりテンションは下降気味でした。
3月とはいえ、まだまだ早朝は寒いですから。

それでも僕が「行こう!」と決心したのには
実は、ある理由がありました。

それは今、「インナー・サーフィン」(仮題)という本を
執筆しようと模索している最中なのです。

サーフィンを教えることは、とても難しいことです。
ライディング姿勢の「悪いところ」を1から10まで挙げて
解決方法を教えることは不可能に等しいとも思えてしまいます。

しかし、ヨチヨチ歩きを始めた赤ちゃんを思い出してください。
彼ら(彼女ら)は、「歩き方マニュアル」などを手にすることもなく
「キャッキャッ」とはしゃぎながら、
あっという間に「歩行」という最も難しい動きを
習得してしまうのです。

ホンダが最先端技術を投入して作られた歩くロボットは
莫大な開発予算が投入されたそうです。
しかし、人間という動物は、それをいとも簡単に、
よりスムーズに行える能力を秘めているのです。

では、なぜサーフィンを始めたばかりの人たちは
波に乗ることを「難しい」と感じてしまうのでしょう?
それはきっと「無邪気」な赤ちゃんと違って、
「賢い」大人たちは、以下のような思考や
感情を持ってしまっているからです。

「失敗すると笑われる」
「知らない人が見ている」
「今日は人が多すぎる」
「こんなグラグラのボードに立つなんて無理!」
「どうせ私は運動神経が悪い」
「友達にいいところを見せなきゃ!」
「この前はうまくいったのに…」
「今日は波が大きすぎる」

これらの心の中の「声」が、本来、誰もが持っている
「自然上達する力」を邪魔するのです。

でも、もう一度冷静に考えてみてください。

「失敗すると笑われる」
本当に誰かが笑う?

「知らない人が見ている」
みんな自分のサーフィンに夢中じゃない?

「今日は人が多すぎる」
波が小さくて人が少ない場所はない?

「こんなグラグラのボードに立つなんて無理!」
本当に無理?

「どうせ私は運動神経が悪いから」
誰に比べて悪いの? 比べる意味は?

「友達にいいところを見せなきゃ!」
見せて何か得する? 尊敬される?

「この前はうまくいったのに…」
この前と波はまったく同じ?

「今日は波が大きすぎる」
インサイドに小さい波はない?

そうやって心の中で囁いてくる「声」の正体が
実はあまり重要ではなく、かつ正しくもないと認識した途端、
心も体も力が抜け始めるのがわかるハズです。

すると本来持っている自然上達の力がフルに発揮され、
「サーフィンは難しい」という呪縛から放たれるのです。

そんな夢のようなサーフィン上達本のデータ収集ために
二人の「モルモット」は、存分に活躍してくれました。

そして、撮影中は気が付かなかったのですが、
オフィスに帰ってビデオを編集していて
とても大切なことを発見しました。

それは、彼女たちの無邪気な「笑顔」です。

天気が悪くたって、サイズが小さくたって
感謝の気持ち、そして笑顔があるからこそ
サーフィンは楽しくもなり、
また、上達するのではないのでしょうか。

そんなことに気付かせてくれたキュートなモルモットに
改めて感謝の気持ちを贈らせていただきます。

寒い中、本当にありがとう!

Gerry Lopez said

2009-03-06 14:00:18 | 日記
外は寒い上に、雨が絶え間なく降り続いています。

「最高でしょう!」というポジティブさが売りの当コラムも
さすがに「今日」という期間限定では
読んでいる皆さんが面白がってくれるような
サーフィン・ネタを書く自信がなくなってきます。

しかし、そこは心配ご無用。

「NALU」という雑誌の編集を10年以上続けてきて
日本国内や海外、さまざまな人たちに会う機会がありました。
普通だったら話すこともできない
スーパースターやレジェンドたちとの出会いや想い出、
そして印象に残った彼らの言葉を丁寧(もったいぶって?)に
「~said」 シリーズとして紹介していきます。

その第1回目は、ジェリー・ロペス氏にさせていただきました。




なぜなら僕が出版社を辞めて、
imsurfer.comというサイトを立ち上げるという、
新しい、かつ無謀な挑戦をしようと決断できたことは
彼の言葉による影響が大きかったからです。

どんな言葉だったかというと…。


*****************************





その日は東京で行われた、
ジェリーさんのスポンサーが開いたパーティ会場でした。

僕にとってジェリーさんに会うのは、その時が二度目。
一度目は僕が14歳の頃、30年も前のこと。
場所は湘南にあるドロップアウト・サーフボードの工場でした。

ジェリーさんは大勢の人に囲まれていて
なかなか話すチャンスが回ってきませんでしたが、
来客へのステージ挨拶と乾杯が終わった後、
やっと彼と話す機会が巡ってきました。

僕が自己紹介をした後、30年前の話をすると
「Really?」(本当?)と驚いた顔をした後、
必死に思い出そうとします。彼は何事にも真面目な人物なのです。

さらに「ピーター・マッケイヴと一緒でした」と僕が付け加えると

「I remember!」(思い出した!)と彼の表情がほころびました。

もちろん僕個人を覚えていたわけではありません。
が彼曰く、ジャワに行く途中で親友のピーター・マッケイヴと日本に寄り
親交が深い故エド小川氏がオーナーを務める
ドロップアウトの工場に寄ったとのことでした。

そして、僕は彼にこう伝えました。

Gerry-san, maybe you don't remember,
but the day, you gave me your autograph on my t-shirt
and gave me a big advise. Your words changed
my whole life.

(ジェリーさん、多分覚えていないでしょうけど、
あなたは僕のTシャツにサインをしてくれたんです。
そして、あるアドバイスをしてくれたんです。
その言葉は僕の人生のすべてを変えたんですよ)

What did I say?
(僕は何て言ったんだ?)

ちっと間を空けてから彼が尋ねてきました。

You said, "Keep surfing".
(サーフィンを続けろよ)

僕がそう答えると、彼はまっすぐに僕の目を見たまま
ゆっくりと、表情を崩し始めました。
まるで自分のことで喜んでいるかのように…。

So you kept doing it.
(そうか、君はやり続けたんだ)

Yes sir, because you order me to do so.
(はい、あなたがそう命令したからです)

僕が意識的に「命令」という言葉を使うと
彼の笑顔はさらに大きくなりました。

本当はサーフィンを続けたことによって
編集という仕事に就けたこと、
そして、編集という仕事で国内外の大勢の人と出会い
いかに自分の人生が広がったか、豊かになったかを伝えたかったのです。
そして、そのきっかけを作ってくれた彼に
感謝の言葉を送りたかったのです。

しかし、ジェリーさんという人物は本当に不思議です。
彼の笑顔を見ているだけで、そんな説明は不要に思えます。
彼の笑顔は、すべての本質を見抜き、
理解しているという意思表示に見えてきます。

しばらく続いた笑顔の沈黙の後、
僕はかねてから彼に尋ねてみたかった質問をしました。

I learned a lot from my surfing experience.
But what did you learn the most?
(僕はたくさんのことをサーフィンの経験から学ぶことができました。
ジェリーさんにとって一番サーフィンから学んだ大切なことは?)

彼は少しだけ考える素振りを見せ、こう言いました。


One of the big lesson I learned about surfing
is how to operate in present.
I think that's really what the foundation of
entire surfing experience.
(サーフィンから学んだ最も大切なことは
「今」をどう判断し、どう対処するか、ということ。
そして、それこそがサーフィンを通して得ることができる
体験の「本質」だと僕は思う)

その言葉を聞いた後、僕は直立不動で動けませんでした。
ジェリーさんの言わんとしていることを
その時点でどこまで理解していたかは、分かりません。
ただ僕の心のどこかにある琴線に触れ、痺れてしまったのです。

しばらく僕が呆然と立ち尽くしていると
ジェリーさんの古くからの知り合いらしき人物が現れ、
彼は僕に軽く挨拶をして去っていきました。

そして、彼の言葉だけが僕の中に残りました…。


*****************************


昨日、波が良かったからからといって、
今日も波がいいとは限らない。

たった今、いい波に一本乗ったからといって、
次の波もいいとは限らない。

台風がもたらす大きくていい波は、
すぐに生命に関わるような状況に変わるかもしれない。
いいことも悪いことも、楽しみも危険も
常にカードの裏と表のようなもの。

だからこそサーフィンを常に楽しむためには、
過去から得た自らの体験を基にしながら
常に「目前の一瞬」と真摯に向かい合いなさい。

そして、それは人生も同じこと…。

あれから3年の歳月が経った今、
僕は、彼の言葉をそんな風に解釈しています。

これからさらにサーフィンを続け
また、ジェリーさんに会った時、
彼は次にどんな言葉をくれるのでしょう…。

今からその言葉が、楽しみでなりません。







レイト・テイクオフ

2009-03-05 16:46:43 | 日記
12年間務めたサーフィン雑誌「NALU」の編集部を昨年辞めました。
理由はたくさんあったけれどまずは
自分の健康を維持できない、というのが第一の理由。
編集の仕事って徹夜ばかりでみんな不健康自慢(?)ばかりの毎日。
「2時間しか寝てない」とか「1週間家に帰ってない」とか
そんな愚痴ばかりが口からこぼれてしいました。
でも人間の力って凄いものですね。
朝、日の出とともに起きて、夜は食事が終わったら早い時間に寝る。
そして、もちろん波があったらサーフィンをする。
そんな生活を半年続けただけで
すっかり本来自分が持っていた健康を取り戻すことができました。
ヒトという動物の細胞は6か月のサイクルですべてが死んで、
新たに生まれ変わるのだとか。
つまり僕は「リニューアル」されたワケです。
戸籍上は同じ人間なのに…、とても不思議な感覚です。

そして、会社を辞めたもう一つの理由、
それは、家族と一緒にいる時間を増やしたかったということ。
湘南に住んでいる僕は、東京にある会社までの通勤に
往復3時間以上をかけていました。
今は家からオフィスまで徒歩5分。
その分、たっぷりと家族との時間を楽しめます。

そんな恵まれた環境の中、昨年の9月に友人と一緒に
U2クロスメディアという会社を立ち上げました。
今までのような雑誌などの紙媒体だけに頼らず
ウェブによる記事や動画、さらにイベント、
オンディマンド・マガジンなどを駆使して
サーフィンの素晴らしさをできるだけ多くの人に対して、
紙などの資源や時間の無駄を最小限に抑えつつ伝えていく、
というのが当社の基本理念なのです。

しかし、当初は昨年の12月初旬のスタート予定だった当サイトも
クリスマスがきて、年が明け、今はもう3月…。
「お前、サーフィンのしすぎだろう!」という
厳しい指摘を受けながらようやく
imsurfer.comもスタートを切ることができました。

やっぱりサーフィンの醍醐味は“レイト・テイクオフ”ですよ!

海を愛するみなさま、これから末永くimsurfer.comをお楽しみください。

それとU2クロスメディアのもう一つの目標は

「子供たちに海の素晴らしさを知ってほしい!」ということ。
だって僕なんてサーフィンができたとしても、あと20年程度。
今の子供たちが海の素晴らしさを知ってくれなければ、
将来、「海をきれいにしよう!」という人なんていなくなってしまう。
僕たちだってサーフィンが好きだからこそ、
海をきれいにしよう!と行動に移すんだと思います。
そんな想いを込めて撮ったのがこの「少年と海」という動画です。

気に入っていただければ幸いです。