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ブックレビュー:知識創造企業

2005-03-01 01:27:02 | ブックレビュー
書名:知識創造企業
著者:野中郁次郎+竹内弘高
訳:梅本勝博
発行所:東洋経済新報社
ISBN4-492-52081-3 2,000円

いわずと知れた、ナレッジマネジメントの基礎理論
を打ちたてた本です。やっと読みました。
本書でいわれている知識創造理論に関してはすでに
様々なところで語られ過ぎるほど語られているので、
ここで私がまたその概要を示すまでもないでしょう。
@ITの記事などが、良くまとまった紹介になっています。

読後感としては、やはり概要レベルの解説を読んだだけの
レベルとは、「形式知」「暗黙知」「共同化」「表出化」
「内面化」「連結化」と言った基礎的な用語の厚みが全く
違ったものに感じられます。「知識として知っている」だけの
レベルとは違い、これらの言葉が自分の内部で生き生きと
躍動し、物を考えるためのいわば概念装置として作動するように
なるのを感じます。

システム開発の世界も、知識創造の観点からみるとまた違った
捉え方が出来そうです。

マネジメントに関わる全ての人は、本書を読むべきです。
まだ読んでない人はいますぐ読んで下さい。必ず読んで下さい。

ITプロジェクトサバイバルで今村さんも取り上げている通り、効率最優先の経営は最善ではありません。
では「効率」にとって変わる価値とはなにか?
すくなくとも私は、本書からそれを見付けるための重要な示唆を受けました。
あとは、実践あるのみです。
私は本書からまた一つ、戦う力を手にいれました。