人は変えられない、目標は伝わらない
↑NB Onlineで品川女子学院の校長であるところの漆 志穂子さんという方が書いている印象深いコラムです。
曰く、
1)人は変えられない
2)目標は伝わらない
3)人は管理できない
身も蓋もないんですけど、真理だと思います。特に「人は変えられない」という部分。
人が外から他人を変えるのはもちろん、自分で自分を変えることも実はとても難しいことです。
外部からの刺激に対して自分がどういう風に反応するか、のほとんどは自分の過去の経験で積み重なった
習慣から自動的に導きだされるのであって、そこに意志の力が介入する余地はほとんどないのだと思います。
人が自分の過去の行動を振り返って、その意図について「あのときこういう風に考えたので、そういう行動をとった」
と言うとき、多くの場合それは実際そのときにそう思ったというよりも、自分で自分の過去の行動を観察して、それに自分で
もっともらしい解釈をつけているだけだと思います。人の行動は、思ったより衝動的なものです。
ある人の行動が、その人の自由意志によるものか、反自動的な身体の反応によるものかは、
外部からの観測によっては絶対にわからないので、この主張は科学的には証明できず、共感する気持ちに訴えかけるしか
ないものではあるのですが。
ともあれ、自分を自分で変えることも難しいのに、まして他人が自分を変えることなど出来そうにありません。
出来ることは、その人がもともと持っているモチベーションに火をつけることだと思います。
具体的には、提案を聞き入れてプロジェクトのルールとして採用するとか、単純にその人のアクティビティをほめるだとか、
その人の自発的な行動に対してポジティブなフィードバックを返してあげることだと思います。
自分にも、数はすくないですけど、適切なタイミングでポジティブなフィードバックを返すことで、
その人のモチベーションを引き出すことが出来た経験が何度かあります。
そろそろ人生、経験を売りにしていかければ行けない年齢になってきたので、これからはもっとその精度をあげていかないと。
メンバのモチベーションに火がつけられないときは、代わりにプロジェクトに火がついてしまう訳ですし。