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Ride Motorcycle

趣味のバイクとの日々を綴っています。

キャブレターOH(2)

2011-02-09 22:42:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
できる限り安く仕上げてみる、これが今回の目的ですが最近出回っている、キャブレターのリペアキットを使ってみました。
さすがにジェット類はキャブレターメーカー純正以外は怖いので、一切使用しません。


左上:セット外観  右上:ガスケット、Oリング

左下:ニードルバルブセット(上が1KT用、下が3MA用) 右下:セムスねじ

使うのは、トップのガスケット、フロートのゴムパッキン、ニードルバルブのみです。
でもこのままでは使えないことが分かり、社外品は一筋縄ではいかないんですよ、、、と。
まずはニードルバルブは、長さが違うので要油面調整。

ニードルの長さが違うので、長いニードル+浅いシート側の組み合わせならOKの場合もありますが、よほどの事情がない限りは、セットでの交換が幸せになれるでしょう。
さらにこのままでは、Oリングサイズの問題があって装着不可なんです。
安いとはいえ、これはちょっとひどい。

価格の話が出ましたので、参考までに鉄板である純正品を使った場合のコストを計算してみます。

48H-14107-28 .ニードルバルブセツト 4,925円 ×2 !!! 
1KT-14198-00 .ガスケツト      389円 ×2 
1KT-14147-00 .O-リング      683円 ×2
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合計 11,994円!

A1-IMPORTというお店で3MA用のキットが使えそうでしたので、これを購入。
左右セットで3,500円

以前買い込んであったクロメート処理の、セムスねじも別途準備しました。


これはフロートバルブのOリングなんですが、この社外品キットはOリングが恐らく標準規格品を使用しているようで、このままでは径が合わず挿入できません。
無理に入れてもOリングがむしれるので、機能しないと思われます。
ちなみに左がストレート(純正同等)キャブ用Oリング
右がキット装着のOリングです。線径が違うのがわかると思います。

またフロート室のパッキン(Oリング)は、耐ガソリン性のゴムを使用していないようで、一回使うとベロベロに膨潤します。
1度組んだら決してフロートは分解しない人以外お勧めしません。


僕の人柱 、活かして頂ければと思います。



ここで出番がストレートのキャブレター用Oリングキット

助かります。
これに交換すれば、あら不思議、パチッと挿入完了です。



アイドルスクリューはOリングを留める小さなワッシャーが無くなっていたので、配管用のシールテープでねじ山からエアを吸わないように代用。
これ、結構信頼あるんですよ。

ベスパ弄ってる人ならご存知だと思いますが、イタリアの旧車デロルトキャブは、いろいろなネジからエアを吸って調子が出ないので、シールテープを巻いてから組むとピタッとアイドリングから吹け上がりまで安定するんですよね。
あくまであるべき部品がない時の代用には過ぎませんが・・・


ボディから、内部のねじも新品に交換して終了。
すべてと言っても1本3~5円の汎用ねじですから。


油面調整も終わって装着完了

まだこの部分だけですけどね(汗)


☆今回のコスト☆

 キャブリペアキット 3,500円
 (今回は安物買いの銭失いリスク高、僕はお勧めしません)
 キャブレターOリングキット 340円
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合計3,840円


キャブレターOH(1)

2011-02-08 23:33:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)

24年分の魂が詰まったキャブレターです。
オーバーフローをしてしまったのでフロートの交換と、各部の清掃を行うことにしました。
タンクのコーティングが乾く間の作業です。

しかしフラットバルブキャブレターなんてスゴイなぁ
僕がこんなバイクに乗って良いのだろうか(汗)


1KTの時代は、紙パッキンではなくOリングなんですね。
見慣れていないので感動してしまいます(笑)
キャブにタンクの錆が回り込んでいたようで、フロートに錆粉が沈殿しています。
綺麗に清掃予定です。

ちなみにコレは、燃料ラインにもフィルターを追加していた状態での結果。
錆粉はいくらフィルターを追加してもダメなんです。
結局元の原因(今回はタンク内部の錆)を絶たないと、すべて無駄に終わってしまいます。


フロートバルブは緑青が見られ、さすがにOリングは寿命末期でしょうか。
老化してプラスティック状になっています。
フロートバルブはゴムコートしてありますが、ゴムに塑性変形が見られましたので、これも交換でしょう。


先にボディをブラシとスチールウールで洗浄します。
メッキが消失して発錆している個所は、真鍮ブラシやケミカルで除錆します。
このような部位については最終的に脱脂したのちに、ジンクペイントを塗布して防錆する予定です。


ジェット類はケミカルで汚れをふやかした後、エアーで穴通し。
幸い内部は年式の割にとても状態が良く、詰まりは一切ありません。
これは本当に助かります。


スゴイなぁ、3枚羽の大きな樹脂リードバルブ。
RZが子供に見える・・・
これはラバーコーティングしてあるようですので、ゴム用のクリーナーに浸漬してからウエスで汚れを拭き取りました。

リードバルブはマニュアル規定値近くまで開いていたため、念のため交換。
ピタッと張り付くようになりました

あとは部品交換を行って、油面調整をする予定です。

フュエルタンクリペア(1)

2011-01-29 23:24:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
TZRのタンクは穴があっても隠れられないくらいに、アナーキーな個体ばかりが市場に流通しているそうなのですが、幸いこの個体は全く問題ないようでした。


しかしコック(アウト)位置があり得ない場所に装着されていますので、絶対に水が抜けない形状ということもあり、早めの処置を行うことにしました。


もうタンクは販売中止なようですし、タンクって結構高額ですので予防保守ということで。


深層部には、錆なのかスラッジなのか分かりませんが堆積物があり、なかなか遣り甲斐がありそうです。
やはりタンク後端部のコック(アウト)位置よりも低くなっている場所が、錆の吹き溜まりになっていたようです。

今回のメンテのポリシーは、最小限のコスト
なのでお小遣いもないし、高価な洗浄剤は使わずに、、、です。
個人ですので一番厄介なものが排水処理でしょうか、なので家庭排水として処理できるものを選んでみます。


施工は若干時間的に手間ですが、ネットで定評のあるサンエスK1を初めて使用してみることにしました。
コツは処理剤の温度を上げて活性化させることだそうです。
本来加温しながら施工できればベスト、だそうですが恒温槽など持っていませんし、たき火は無理。
ですので、タンク一杯まで熱湯を注ぎ熱容量をあげることで、暖かい状態を長時間保つ(って欲しい)方法で施工することにしました。


最近の車のガソリンエンジンは、燃料噴射方式は直噴方式、点火はダイレクトイグニッションと、間をおかずに狙った場所に効率よくがトレンドのようですが、僕もバケツに作ってから注ぐのは面倒でしたので、タンク内に薬剤直噴です(笑)

デカバケツに何回もお湯を沸かし、どんどん注ぎ込んでシェイクしていきます。
水面には油膜や錆粉と共に、泡がボコボコ発生し反応してるなぁといった印象。

5時間ほど暖房器具なしの玄関に放置しましたが、触るとまだ体温以上。
これはイけそうです。

基本的に搖動や超音波などの洗浄が効果的なそうですので(どの製品でもそうですが)、途中で何度もタンクを、握手ではないですけどハンドシェイクします。
シェイクするたびに、ゴソゴソっとする音が大きくなってきます。
何者かが中で増殖中のようです(笑)

最終的に洗剤をドレンしたのち洗浄機のノズルをタンクに挿入し、4MPaの高圧水を用い剥離洗浄のイメージで、洗い流しました。
洗車用の高圧洗浄機は、最近数千円で買えますから他の洗浄用としても、DIYアイテムとして有効だと思います。

僕はリョービの製品ですが、この値段でオートストップ機能付きだし、主要なところはダイキャストですので、コスパはかなり高いと思います。




タンク内を高圧洗浄すると、洗剤だけでは取りきれなかった錆塊がごろごろ出てきます。
あー、今まではこれらが残留した状態で、次工程に進んでいたのかと唖然(汗)


子供用ミニバケツ半分ほどの大量のスラッジを濾しとり、洗浄終了です。
10mm程の岩石のような錆コブがたくさん出ました。
宿便取りしたようで、気持ち的にも冬晴れの青い空でしょうか。


マグマのような物体はすっかり落ちて、錆がきれいに露出しました。
サンエスK-1、なかなかの実力、これで除錆処理が効率的に行えそうです。

次はシーラー施工に向けて、燐酸を用いての除錆処理です。







☆今回のコスト☆
サンエスK-1 680円
サンダーグレイ 5,980円(5L)3回償却のため今回2,000円計算
POR15フュエルタンクシーラー 2,380円
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合計5,060円


ニューカマー

2010-12-06 22:49:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
バイクの師匠が「乗ってみなよ」と僕の耳元に、悪魔の囁きを一発吹き込みました。

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僕は正確なインプレッションを語れるほどの高尚な人間ではないのですが、前に乗せて頂いたNSRとの相対的な乗り味の違いは判りました。
NSRは低速トルクもりもりで、まるで4サイクルマシンのようなトルクがクラッチを繋いだ瞬間から続き、パワーバンドに入るとショートコースですと、僕の貧弱なテクニックでは破綻してしまいそうなパンチ力です。
ちょうど初めてCRM250ARを所有したときに、あまりのエンジンの出来のよさに驚いてしまったことが脳裏に浮かびます。

NSRの車体は剛性感が強く、その割にはバンクさせると(これがめちゃくちゃ軽い)曲がる曲がる・・・
テクニックを持っている方ならさらに速く、アグレッシブに走ることができるでしょうし、特筆的なのは僕のようなレプリカに縁が薄い人間でも、ある程度コントロールできてしまうこと。
エキスパートから僕のようなレプリカ初心者まで、どんな人でも楽しく乗れてしまう、本当に噂通りの優等生っぷりでした。

対してTZRは、同じ排気量とは思えないトルクの薄さ(あくまで比較です)、適当に寝かすと、NSRのように曲がってくれない。
何か少し頼りない感じ。
パワーバンドに入れれば速いですけど、速く走ろうとするとやはり高回転キープ、、でしょうか。
でも、しっかり減速&シフトダウンしてブレーキを少々残し気味にスーッとバンクさせて、しっかりインを見据えてスロットルを開けると、「おー、気持ち良い・・・みたいな」、要はヤマハ伝統の、”きちんとバイクの挙動に合わせろよ”バイクと感じました。

一応考えるフリして、置き場所の都合で買わない理由を次々と考えたのですが、やはり気持には逆らえない・・・
タイヤも交換して頂いているし、各部グリスアップや調整も何気にしっかり行っているんですね。


で、車庫に来ました(笑)

トランポに乗せる直前まで、「バイク好きなら一度は磨いてやらないとさ」と、ウエスで飛んだ油脂を清掃しているバイクの師匠が宿っていそうです。

冬季は少々整備して、春先にはコースや山道で遊ばせて頂く予定です。