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Ride Motorcycle

趣味のバイクとの日々を綴っています。

塗装面のリフレッシュ

2011-02-22 00:14:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
今回は疲れた塗装面のリフレッシュを行ってみます。
うわぁ、だめだこりゃ、オールペンだな・・・
そんな外装でも諦めないで!!

プロフェッショナルな板金塗装屋さんの足元には及ばない、あくまで僕の我流なのですが、オールペンより安いですのでオススメかもです。


それなりに強力な洗剤で洗浄したのですが、この通り。
塗装表面はチョーキングが発生したようで艶はなく、粉状になった塗膜表面に汚れが食い込んでいて落ちません。
けど捨てません。
塗装もはがれてはいませんし、レストア素材としては十分です。

まずは表面の老化した塗膜を、ピーリングしましょう。

今回はホルツのラビングコンパウンドを使用しました。
粗目なんて滅多に使わない? と思いますが、アルミの磨き・汚れ落としなどにも使えるので重宝してます。
間違っても金属用は使わない方が無難でしょう。

もっと大量に安く使いたいなら、ピカールの塗装用ラビングコンパウンドもオススメかもしれません。

僕は両方使ってますが、ピカールの方が切削力は強いと思います。
ただ強い分、力加減に注意した方が良いと思います。
またチューブではないので、使い勝手はそれなりですね。


粗めのコンパウンドは切削力が強いですから、手作業で施工します。
やわらかいウエスで、あまり力は入れずに前後左右に擦り、汚れの落ち具合を見ながら進めていきます。


それほど気合入れずとも、ここまでは綺麗になります。
真っ白ですが、表面は艶やかではありません。

もちろんこのままですと、またすぐに汚れてしまいますので、次は表面を平滑に仕上げていきます。
お勧めのケミカルはスリーエムのエフ1です。

バフ仕上げ用の細目コンパウンドです。
この上には鏡面仕上げ用があるのですが、中古車の仕上げにはコストや手間を考えて、僕の場合は今回使いません。

まずはこの細目で施工してみますので、要るかいらないかの参考になればと思います。


普段はウエスでやっているのですが、今回はポリッシャーで楽しちゃいました。
ウエスの場合は作業目的から柔らかいネルを使用した方が良いと思います。
ポリッシャーの場合は、スポンジバフで行った方が良いそうです。
今回使用したエアポリッシャーは、様々なパットをベルクロで交換できるので、便利です。

ランダムではありませんが、ヘッドが小さいのでバイクパーツの磨きには重宝しています。
ただ、結構エアを消費しますので大きめのタンクと、馬力のあるモーターが必要になりますが・・

どちらの場合も、コンパウンドが乾いて見えなくなる程度を目安に施工します。
ウエスの場合は前後左右に擦っていきます。


天井の蛍光灯が映り込むようになりました。
ノンワックスタイプでこの光沢ですので、仕上げにワックスを掛ければ、もうピッカピカです。
ここまで仕上がれば鏡面仕上げコンパウンド、要らないですよね?

パットはコンパウンド掛け用のスポンジタイプのものを使用しました。

とにかく安いので助かります。

アルミパーツのバフ掛け用として

こんなのもありますので、僕はパットをサンドペーパーにしたり、バフにしたりと重宝させてもらっています。


塗装がはがれていなければ、このような感じでだいたいは復活可能ですので、塗装コストを抑えたいレストアラーの方は、お試しあれ!!


ステー類の化粧直し

2011-02-21 23:45:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
かなり強固な錆が発生していたカウルステーやラジエターカバー類
目につく部分でしたので、除錆及び防錆を加味した再塗装を実施することにしました。
除錆については入り組んだ部分がかなりあり、ブラッシングでは限界があったため、R's CRAFTのkatsさんにサンドブラストを施工して頂いています。


今回使用したのは左から順に、アルティッメトな亜鉛含有量を誇るローバルR(下塗り)
亜鉛塗料は上塗りがあまり良くないので、密着バインダー(中塗り;ミッチャクロン同等だと思います)、水性のシャーシブラック(上塗り)です。

常温亜鉛メッキローバル スプレー300mL

常温亜鉛メッキローバル スプレー300mL
価格:1,365円(税込、送料別)



この亜鉛塗料は50年の歴史を持つそうで、工場の亜鉛メッキ配管の増設や施工で溶接し直した部分や、道路の支柱などに施工時発生したキズ部分に良く使われていますよね。
96%の亜鉛含有量で缶スプレーにしてはずっしりと重たく、ウレタンなどの外装の下地には、密着や表面粗さの点から不適と思いますが、機能部品の防錆にはDIYでできる防錆の観点からは、最強レベルではないかと思います。

とにかく濃度は体育会系の男子並みに濃く(汗)、電気的作用も十分期待できるでしょう。
ただし、上塗り塗料との密着があまり良くないので、バインダー(ミッチャクロンなど)を使用した方が無難です。



これはお馴染みのものですね。
塗料乗りの悪い亜鉛メッキなどの塗装の下地に、古い塗装の下地にとマルチに使えるコンビニエンスなバインダーです。
今回は使い切ってしまったため、別な製品を使用しましたが・・・


右がローバル塗装後のカウルステー、左がバインダーを塗装した直後のもの
ローバルの艶消し面が、しっとり濡れる程度に塗布すると良いそうです。

上塗りには今回こだわってみました。
目標は純正と同じような厚みや艶を含んだ質感です。
塗った直後は艶やかですが乾燥が進み、時間と共に発現する微妙な8分艶のような感じとでも言いましょうか。

いろいろ購入して試してみたり、部品メーカーの知人の話を聞いたり、健康・環境にも気を使った結果、水性のシャーシブラックに辿り着きました。

東洋化学シャーシブラック 油性/水性

東洋化学シャーシブラック 油性/水性
価格:682円(税込、送料別)


東洋化学のシャーシブラックです。
このメーカーの製品には油性と水性があるのですが、油性は相対比較すれば防錆性能は良いそうです。
しかし今回は下地が強固なのに加え、近年の水性シャーシブラックはかなり防錆性能が高まっているそうですので、問題はないでしょう。
しかも安い!


ラジエターカバーを下地から順に塗装してみました。
最後の黒いのが水性シャーシブラックです。
まだ1回塗りなんですよ、コレ。

油性は溶剤分が多い上に溶剤の表面張力が小さいため、薄く流れて行ってしまいますが、この水性はボテっと粘着するように分厚く付きます。

結果的に一回で厚みを得ようと吹き付け過ぎないので、垂れも回避しやすくなります。
網の部分に溜まってしまったのはご愛嬌で(笑)


次はカウルステーです。
これもなかなか分厚く、パウダーコートのように塗ることができました。
ま、あくまでワンコインちょっとで買える塗料ですから、過度な期待はしておりませんが(笑)
コストの割にバリューが高いということでしょうか。

おまけです。

これはマスターシリンダーの先端部に様々な塗料を吹き付けて、質感の実験をしていた時の画像です。
この画像が上記で紹介した東洋化学のシャーシブラックなのですが、一度塗りした状態でも塗装直後の艶感はまだありますが、かなり近いと思いません?



☆今回のコスト☆

ローバルR:1,365円
ニュー密着バインダーM:1,280円
水性シャーシブラック:682円
---------------------------------------
合計 3,327円


ブレーキOH

2011-02-19 23:28:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
ヤマンボ?ではないようですが、初期型RZからはお馴染みのスミトモキャリパーです。
豪勢なゴールド塗装ですが、経年劣化による塗装浮きや白錆、ハイテンボルトの赤錆が目立ってきています。
と外観もそうですが、シール類は一度交換してマイメンテナンスノートをリセットしておいた方がよさそうです。

引きずりや動作の違和感は皆無で、良好なイコンディションでしたので迷うに迷ったのですが、やっておくことにしました。


この時代のキャリパーはゴールドが多かった覚えがあります。
スズキのデカピストンからの流れなのかどうか定かではありませんが、バブル到来さえも予感させるような、華やかな時代の代表カラーでしょうか。


錆びたバンジョーは、再生して使います。
使えるものは使う、今回のメンテ理念に忠実ですよ(笑)
効率よく除錆するため、ざっと荒錆を落としてからタンク用に購入した余りの、サンダーグレイに漬け込みます。

本当は亜鉛メッキが残っている部分は残したかったのですが、何分パーツが小さなためやむを得ず、、です。
錆より先に亜鉛メッキ部分が反応して溶けています。


程度が良かったので量は少ないのですが、シール溝にはお約束のアルミ腐食生成物が発生しています。
シール底面より側面が当たる部分が重要ですので、僕の場合はスクレッパーを曲げ加工したもので、傷をつけないように注意深く取り除いていきます。

ブレーキフルードは吸湿性があるため、早めの定期交換をしないと水分を含んだフルードで、アルミの腐食が始まりますので注意ですね。

そんなこともあり、キャリパー本体は塗装し直すことにしました。

今回お世話になったのは、R’s CRAFT さんです。
オートバイ屋さんを独立されたkatsさんが代表をされているのですが、飛び込みにもかかわらず快く、サンドブラストを引き受けてくれました。
さすがプロの作業で、きれいに錆から旧塗装から剥離して頂きました。

長年本職としてレストアに関わってきていらっしゃったお方ですので、プロとして実務を通しての効率の良い方法や、最適なパーツについての知識は実に豊富で、細心のバイクはもとより、僕が所有する古いヤマハのバイクのメンテナンスやレストアについては、相談から作業依頼まで、実に安心してお願いできる心強い方です。




外観はこの色しかないなぁと思った、ソフト99の耐熱チタンカラーです。
耐熱性云々より、この微妙な半つやの具合が僕のハートにラブ注入です(笑)



ただマフラー用の耐熱塗料なので、自然乾燥に加えて焼き付けが必要なのですね。
マスキングを行った後、即席の塗装ブースで薄く垂れないように3度塗りを行いました。
チタンとマグネシウムの合わせ技のような、僕お気に入りのカラーに塗りあがりましたので、このまま1~2時間自然乾燥します。


嫁殿スマン。
深夜に台所でこっそりオーブンを使ったのは、この僕だ (汗)

熱風乾燥器なんぞ持ち合わせていないので、さてどうするか考えてみた・・・
高温を維持できるもの、ガスコンロ、乾燥機、ファンヒーター、トースター、、、、

そうだ!、ケーキ焼くオーブンだ!!

と目をつけたのはオーブンです。
グリルモードだと焦げますよ(笑)

ケーキの代わりに、ブレーキキャリパーを焼いています。
焼き付け条件は 150℃×60分 です。
念のため簡易消火器片手に、オーブンの前で座り込みです。

一応反応終了後は消臭モードとかいうボタンは押しておきましたが・・・


おぉ、良い感じの焼き上がりです。
おいしそうでは無いですがね(汗)

このキャリパーは分割タイプのため、合わせ面にラバーシールが入っていますが、150x1hrでは問題ないでしょう。
フルードの沸点まで耐久試験やるでしょうし。

でも決してお勧めはしません。
常温硬化の2液ウレタンか、ペンキでの施工がベストでしょう。



--------今回の出費----------

☆フロントキャリパー
1KT-W0047-00 キヤリパシールキツト 2,384円 x 2
1KT-25924-00 ピン,パツド 399円 x 2

☆リヤマスター
 360-25854-00 ダイヤフラム,リザーバ 767円 x 1  
 1KT-W0042-50 シリンダキツト,マスタ 4,736 x 1

☆リヤキャリパー
 51L-W0047-00  キヤリパシールキツト 2,258円 x 1

☆耐熱塗料(ソフト99)
 1,554円 x1缶

-----------------------------------------------------
合計14,607円

ほとんどゴムリングの値段、、販売継続して頂けるのは有難いのですが、定期交換部品はもう少しリーズナブルになって欲しいです。
恐らくこれ、高額な純正パーツ代で有名なハーレーダヴィッドソンやドカティより高いと思われます。
1KT乗りは裕福な方が多いのか・・・


オーバーフローの爪痕

2011-02-18 23:50:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
タンク発錆が原因で、猛烈なオーバーフローに見舞われたのですが、そんな時でも走り出せば、何とか走ってしまうものです。
しかし、たまたまガソリンが止まった時にワイドオープンしてみるものの、気持ち高回転域でのトルクが薄いような・・・

おまけにマフラーからの黒油が物凄い
ナンバーは黒油で汚染され、ウェアの背中やヘルメットも黒油が飛散している・・

完全にキタナイ人・・不調なサイクルエンジンに乗ってる人は僕です状態(汗)

そんなこともあってリードバルブ交換作業の際に、クランク室を点検してみました。


ピストンリードバルブ口よりクランクケース内を観察する。
ガソリンがかなり溜まっています、クランク大端部までの水位でしょうか。
クランク室への吸入容量が減りパワーダウンするとともに、生ガスの吐出しがあったのもこのせいですね。

そういえば一次圧縮と言えば、2サイクルレーサーエンジンチューニングで、今回ガソリンが溜まったクランク室をパテなどで一部埋めて、パワーを稼ぐみたいな手法をよく聞いていたのですが、その理論で行くと今回一時圧縮室内にかなりの量のガソリンが溜まり、一時圧縮が上がった??状態となっておりましたが、逆に遅くなったような。。。
やはり限度というものがあるものなのでしょうか??

パテ盛りなどで一次圧縮を上げる = 同時に吸入混合気量が減る
エンジンでいえばシリンダーのボアを小さくするみたいなような気もする???
僕の理解不足かもしれませんが(汗)


ピペットを用いて、溜まった燃料を吸い出すことにしました。
クランクケースリードバルブエンジンは、これができるので便利ですね。


幸い早めに気がついたためか、この程度の量で済んだようです。
しかし汚いなぁ、おそらくガソリンに様々な汚れやタール化したオイルが混ざって、マフラーから毒霧になって噴き出すんだろうな~
毒霧・・プロレス技で使ってる方いましたね。


バキューム完了。
見える範囲でのベアリングにガタや焼けはなく、異音もしませんのでこれ以上はやりません。

経験上ですが初期型って、エンジンや足回りの耐久性が相当低い気がします。
これは初期型後のバイクの性能・進化が、加速度的に向上し早まったことだからと思います。
初期型RZはRDシリーズからの通常進化ではなく、頂点への階段を一気に駆け上がり、瞬く間にスポーツを極めるために、当時のバイクの中ではロードゴーイングTZと言っても良いぐらいのストイックさだったのでしょうか。
油冷のGSX-Rシリーズも、同じ匂いがしたバイクだったと思います。

ゆえに日頃のメンテが実に大事なんですよね。
初期型以降のRZRやTZRって比較にならにい位、故障率=部品自体耐久性は高いですよね。
初期型で作動性を維持するためには、ダストシールがないところは定期的に洗浄若しくはグリス交換をしなくてはいけませんし、ほかのバイクに触れる機会があったことで、良い勉強になりました。

一次圧縮アップでのパワーアップについては、、、自身の宿題にします。


リヤサスのメンテナンス

2011-02-17 12:25:00 | YAMAHA TZR250 (1KT)
リヤサスの状態をチェック、というよりも分解整備を行いました。
動きはスムースで、グリス切れにありがちな異音や、引っ掛かりのような違和感もなく、良好な動作だったのですが、今後のための現状チェックということで実施しました。


まぁ何というか、全ての部品がほぼアルミニウム製で非常に軽いんです。
しかも強靭で初期型RZ販売終了からたった3年で、ここまで進化するものかと驚いてしまいます。
って僕の基準車が古すぎる?(笑)


スイングアームのシャフトは中央部が肉抜きされていて、グラム単位での軽量化を目指していたことが伺えます。
さびている部分は、機能的には問題ない部分でしたが、精神衛生上除錆を行いました。
もちろんスイングアームはニードルローラーベアリング支持で、しっかりしたダストシールもあり、前オーナーの定期的なグリスアップがされており、かなり程度が良い状態です。


リヤサスペンションには、ロット部の錆が発生していたため、良好と思われる画像下の中古品に交換します。


サスペンションリンクのアーム類。
全ての摺動部には、ニードルベアリングとダストシールが設けられており、おそらく僕を含め初期型RZ、RZRライダーは感動的な設計と言えるのでは。
老朽化していたダストシールは全交換し、ベアリングやシャフト類は洗浄・点検のうえ再使用します。
しっかりしたダストシールがあることや、定期的なグリスアップがされていると、こんな古いバイクでもまったく問題なく、分解整備はもちろん修正の手間や部品交換のコストが低減されるんですね。


サスペンション本体のエンドアイ部、ダストシールに加え、精度の高いピロボールが入っており、フリクション低減への思いが伝わってきます。

僕のような素人は、フリクション低減だなんていうと、シールを取り外してしまったり、クリーナーを除去してしまったりと、よく安直に考えてしまいます。
取り外した直後は良いのですが、メンテナンスは頻繁に行わなければならず、そのうえ寿命は著しく短い。

結局長い目で見ると、システムとして長期的に良好な作動性を様々な場面で保つのが利口なわけで、例えるとノンシールチェーンとシールチェーンの違いのようなものでしょうか。


各パーツのメンテナンスを終え、亜鉛メッキが残っている部分にはクリアコート塗装を、錆が発生している部分は、除錆後に防錆塗装を施して終了です。

リヤサスペンションリンク部分は高荷重が掛るため、グリスは鉄板のデイトナモリブデングリスです。
入手性が良く(重要)、性能値段共に優秀ですよね。
この1か月でリヤ周りを3台分やったら、1本使い切っちゃいました。
量的にもこの位がいいなぁ。



組み終えて動作させた感じは、何も変わらない・・・(笑)
前オーナーのメンテ状態が本当に良かったようです。

メンテ前にグリスニップルのボールを確認したところ、固着していなかったので「コレはやってるな」と思ったとおりでした。
今後もこの状態を維持したいものです。

しかし腰痛がヒドイ
作業姿勢のよるものなんですが、バイクリフト欲しいなぁ

そういえばツール王国が通販メインで復活していて、あの伝説プライスのバイクリフトも復刻したようですね。
見積もりを取ったら、現在申し込み殺到で製造が間に合わず、納期は春先になるそうな・・


☆今回のコスト
93109-18020 オイルシール 525円x4 リンク部
93101-16131 オイルシール 357円x2 サスペンションエンドアイ
デイトナモリブデングリス(600円の約半分)300円
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合計3,114円