囲碁とロック

好きなことについて

【黒はツー】囲碁がモールス信号になりました【白はトン】

2020-08-25 20:05:45 | 囲碁計算機

どうも、囲碁アートの関です!

 

来月はついに

マニアフェスタオンライン 9月26・27日 です!

(囲碁アートマニアはまだ発表待ちですが)

 

もし出させていただいた場合。

今回は海外のマニアさんもいらっしゃるとのことで、全世界に向けて自分の活動を発表していきたいですね!

 

でも・・・わし英語しゃべれないし・・・

そもそもしゃべること自体苦手だし・・・

囲碁しかできないんです・・・

 

あーあ、囲碁だけで、全部できないかなーーー

 

 

°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖°˖✧˖°°˖✧▿✧˖°˖✧˖

 

 

というわけで考えました。

囲碁の仕組みだけで言葉を表現する方法を。

 

 

そう、モールス信号です。

 

「-」(ツー)と「・」(トン)の二種類。

たとえば一番有名な「SOS」は

「・・・---・・・」となります。

この二つの要素だけで、いろいろな文字を表すことができます。

 

おや、二種類といえば・・・

囲碁です。

 

ーは黒、・は白

っていうことにすれば、モールス信号を表せる

つまり、囲碁だけで会話できる時代が到来するはずだ

ということになるんですね~~~

 

さっそく例題です。

この状況から、囲碁の勝負をしていきます。黒からです。

お互いに、ピンチになっている石があります。

黒は◎の二つで、白は▲のやつです。

ということは黒がチャンス!

ここに打てば(黒1)、白石を囲んで取っちゃうことができます。

白をやっつけたので、上の◎の黒も助かりました。

では、次は白はどこにしましょう。

 

こちらです。下の黒石を白2で取ることができます。

 

このあとは黒3、白4、黒5と順番に進んで、終わり。(もう陣地が増えず、減らず)

お互い陣地は27目あり、引き分けになりました

 

・・・

 

・・・ん?

どこがモールス信号だったん?

勝負を振り返ってみましょう。

黒の1手目、白の2手目が石を取っていましたが

白石〇→黒石●、という順番で石取りが起こりました。

これをモールス信号に置き換えると

・- というメッセージとなります。

上の表から探してみると、・-は「A」

つまり、この勝負には「A」が込められていたのです・・・!

 

(実は「囲碁計算機」と同じ原理です。取った石の色によって表現しています。

0と1、・とーの違いです)

 

では、こちらはどうでしょう

 

 

さっきよりも複雑な形で、囲碁を知っている人でも少し考え込みそう。

これも囲碁の勝負になっており、黒から始めます。

一番いい手を、お互いに打っていきましょう。一手目は・・・?

 

 

右下黒1で、白3つを取ります。

「・・・」 が出ました。

 

 

続いて中央で、白4。黒の3つが囲まれました。

「ーーー」ですね。

 

 

最後に左上の白3つが取られます。

また「・・・」が出ました。

白10で終わり。(もちろん引き分けになります)

 

「・・・」→「---」→「・・・」

つまり

「S」→「O」→「S」

が込められていたのでした!!

 

ピンチになったらこの碁盤を見せれば、誰かが助けてくれます。

 

 

いかがでしょう。囲碁はここまでたどり着きました。

何気ない、普通の囲碁のようでも、これからは様々な暗号が込められているかも知れないのです・・・!

まさに「あん碁う」!!

 

 

冊子にすべく、製作中です

お楽しみに!


【囲碁計算機】123456789+987654321を計算してみた(後編)

2020-08-16 16:58:29 | 囲碁計算機

囲碁アートの関です!

 

暑すぎますね。ビール飲むのも忘れるくらいです。

 

(前編はこちら) (一か所、数字を間違えていましたorz)

 

囲碁計算機で、大きな数を足し算してみます!

二つの碁盤を使い分けて、普通の足し算&繰り上がりがある場合の足し算を、ひとけたずつ積み上げていくような感じです。

さて、今回計算するのは

123456789+987654321

(なぜこの数かというとキーボードで打ちやすいからです)

 

それぞれ二進法に直すと

000111010110111100110100010101

111010110111100110100010110001

となりました。27桁と30桁です。27のほうの頭に仮に000を入れて、30桁として扱います。

 

これを、右端の1桁目同士→2桁目同士→3桁目同士・・・という具合に、足し算を重ねていきます。

囲碁をするだけでこんなに大きな数を計算できるなんて、素晴らしい世の中になったものですね!!!

 

まず、最初の「1+1」。シンプルな足し算の「半加算器」を用います。

0は白石、1は黒石。AとBにそれぞれ黒石を置き(1+1)、囲碁の最善手を打っていきます。

黒1の石が取られ、右下では黒3で白石が取られました。

●〇という出力となりました。これで記念すべき最初の1桁目は「〇」、つまり「0」です。

そして繰り上がりの●が出ました。ということで、次の桁の「0+0」は・・・

 

繰り上がり計算機で行います。CDにそれぞれ白石(0+0)を入れて、同じく最善手を打ちます。

黒1で白石〇 黒3の石が取られて黒石● 〇●で01という出力になりました。

2桁目は「●」、繰り上がりは無しです。ということで次の桁の「1+0」は・・・

 

最初の半加算器で。1桁目とは異なり、黒1により白石を取ることになります。

〇●と出力され、3桁目は● 繰り上がりは無し(〇)

 

。。。。

 

さて、このまま行くと壮絶な分量になってしまいそうです。

私はただ楽しく囲碁をやっているだけなので、いくらでもいけちゃいますが・・・

 

最後までやってみたところ

●〇〇〇〇●〇〇〇●●●〇●〇〇〇●●〇●〇●●●〇〇〇●●〇

数字にして

1000010001110100011010111000110

さらに、十進法にして

1111111110

 

となりました!

こうして、

123456789+987654321=1111111110

が証明されたのであった・・・!

 

 

 

 

「なんのために作ったの?」ってよく聞かれるのですが

逆だと思うんです。

おれが囲碁計算機のために存在するんだ」と思っています。

これは手段ではなく、自分の目的の一つ。このために囲碁をやってきたんです、きっと。

 

今現在、囲碁計算機の発展はここまで。

引き算や掛け算などは、さらにもうひとヒネリふたヒネリ必要みたいで、新たな発想を探しているのですが・・・

その過程で、意外な副産物ができてしまったので、それを今度はご紹介できたらと思っています。

お楽しみに!!

 


【囲碁計算機】123456789+987654321を計算してみた(前編)

2020-08-10 14:07:47 | 囲碁計算機

どうも、囲碁アートの関です。

 

今回から二回に分け、囲碁計算機で

123456789+987654321=1111111110

をやってみようと思います!!

1億2345万6789円と9億8765万4321円を足すと、11億1111万1110円になるそうです。欲しい

 

前回の記事では、囲碁計算機を十進法から二進法に進化させ

0が白で、1が黒

として、取られた石の色で計算結果を出力する方法を紹介しました。

 

「どうせ複雑でわかりにくいんでしょう・・・?」

 

と思われそうな気がしますが、

 

そうです!

正しく使うために要求される囲碁の力は、おそらく初段以上。

それも、囲碁勢の8割が最も苦手なジャンルとしているであろう「終盤」のやりとりです。

 

しかし、使う配置は少なく、2つのパターンの盤面を使い分けていきます。

0と1しかありませんから、慣れれば当てはめていくだけになります。

なにより、客観的に正しくなっていること自体が大切です。

 

2つのパターンをご紹介

まず「半加算器」です。

これは「0+0=00」「0+1=01」「1+0=01」「1+1=10」ができるというものです。

これが、大変がんばった形でして

二進法の計算をすると、答えの数字が二つになるんですよね。

たとえば1+1は、いつもの計算(十進法)だと「2」ですが

二進法だと「10」となります。次の桁への繰り上がりがあるのです。

そのため、一つの碁盤で二つの石が取られるようにした、というところを頑張って作りました。

 

1+1をしてみました。

1は黒石なので、AとBの両方に黒石を入れ、そこから囲碁の最善手を打っていきます。

上側で黒1の黒石が取られ(●)、続いて黒3により白石が取られました(〇)。

●〇・・・ということで10、つまり1+1=10 となったのでした。

 

今度は1+0ですが、0は白石ですので、Bの場所が白石になっています。

こうなると囲碁のいい手が変わって、黒1はここになります。

白石を取り(〇)、右下では黒5と打って黒が取られる(●)。

〇●という形で取られたので、「01」が答えとなりました。1+0=1ですね。

 

 

さて、これで「足し算」じたいはできました。

しかし、「2+2」ですとか「5+5」など、もっと大きい数を足し算するには、これだけだと無理です。

「繰り上がり」が起こった場合に、それも含めないといけません。

そこで、もう一つの盤面と使い分けることで、足し算を進める作戦を採用しました。

たとえば「11+11=111 110」(十進法だと3+3=6)をするとき

(この計算を間違えて表記していました、訂正いたします)

一桁目どうしの「1+1」と二桁目どうしの「1+1」(10+10です)をします。

いつもの十進法でいうと、25+36で「5+6」と「20+30」をするのと一緒です。

 

しかし、一桁目の「1+1」をすると「10」で、二桁目への繰り上がりの「1」が生まれています。

それを含めると、二桁目は「1+1+1」をしなければならない・・・

つまり、「20+30」だけでなく、「20+30+10」をするのと一緒です。

 

そのために左側の碁盤を導入。繰り上がりの計算に対応しました。

 

似ていますが、囲碁の戦況がちょっと異なっており、

「1+1+1」という、より複雑な形にも対応できるようになっています。

 

この二種類の碁盤を使い分け、

1回目の足し算&繰り上がりがない場合は、前者「半加算器」

繰り上がりがある場合は、後者「繰り上がり加算器」

により、いくら大きな桁の足し算でも可能となります。

 

そこで、「123456789+987654321」

二進法にしますと

「      111010110111100110100010101

+111010110111100110100010110001」

 

27桁と30桁ですが、前者の頭に「000」をつけて30桁として扱います。

30桁もの計算を、いかに行うのでしょうか・・・!?

 

後編に続きます!

 

 

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「囲碁の仕組みだけでコンピュータの基礎を作ってみた」

において、二進法の研究成果を解説しております。

図と文章で、より分かり易くなっているはずです!

ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです!!


結局、囲碁計算機とは何なのか(その4・二進数への進化)

2020-06-27 01:51:03 | 囲碁計算機

その1・きっかけ

その2・初の成立

その3・囲碁すると出力

 

久しぶりに、囲碁計算機の話です。

 

思い込んでいたものから解き放たれ、今まで見えていなかったものがいきなり見えるようになる瞬間があります。

何事も変化するときというのは、そういうものかも知れません。

 

最初に計算機の構想を思いついたとき、「囲碁の勝負の結果で答えを表す」という形しか思いついていませんでした。

つまり、1+2をすると「3目勝ち」、3×3は「9目勝ち」、という風なシステムです。

しかし、なんだかあまり深まっていきませんでした。割り算が思いつかないし、複雑な仕組みも作れそうにない。

これ以上、進歩しないのではないか。囲碁でコンピュータは無理だったのか。

 

 

しかしあるとき。もう覚えていないくらい、何気ない瞬間に思いつきました。

囲碁は白と黒、0と1だ!!!

ということに。

囲碁にもともと「十進法」の計算システムが付属していたため、そこで立ち止まっていたのですが

そもそも白と黒の二つの要素で成り立っているのだから

白=0 黒=1

の二進数で全てを説明してもいいじゃないか、と気づいたのです。

このシンプルなものをもとにすれば、複雑な仕組みも作っていけるかもしれない・・・!

 

マリオメーカー学会の、足元くらいには及ぶかもしれない・・・!

 

まずは、いくつかの大事な論理演算を作り始めました。

まずは「AND」

AND とは・・・

日本語にしますと「AとBが両方1のときにだけ、1が出る。片方でも0があれば、0が出る」

というものになります。

これだけですと足し算とか引き算とかにはなりませんが、こういった回路を組み合わせて繋いでいくと、いろんな計算ができるわけです。

 

囲碁で表現したものが、こちらです。

 

AとBという場所を設けており、ここが「入力」です。

0を入れるときは白石を、1を入れるときは黒石を入れます。

そして、そこから囲碁の最善手を打っていくと、

どちらかの石が取られるようになっています。

その石の色が出力となります。

AB、両方ともに白石を入れてみました。

0、0 という入力です。

こうすると、黒△の黒石たちが危なくなっている。取られそう。

 

黒1に打って、白石を取るのが最も良いみたいです。

そして左上を白2で守って、終わり。

白石が取られたので、「0」が出力されました。

 

今度は片方が白、片方が黒の場合。

こちらも黒がピンチなので、黒1で白石を取るしかなく、同じく白2となります。

こちらも白石が取れて「0」を出力しました。

 

さて、今度はABが両方とも黒の場合ですが・・・

こうなると、黒石が多くなって、心配がなくなりました。

 

今度は左上に黒1、3とやっていくのが良い手となります(これができたら初段

白6となり、終わりです。

この結果、黒1の黒石が取られており、「1」が出力されました。

 

ABにどちらの石が入っているかによって、良い手が変わります。

その結果、どの石が取られるかを操作したわけです。

 

 

・・・いかがでしたでしょうか。

お気づきのように、このシステムを動かすには囲碁の力が必要となります。

でも、いいんです。

客観的に正しく成り立っているのが大事なのです。

実際のコンピュータでも、システムを動かすのは手動ではなく電力なのですから。

 

次回、実際の「足し算」ができる形をご紹介・・・できるかな

 

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出力の様子をわかりやすく書いてみました。

囲碁をご存じないかたでも、一冊読み終えたら

囲碁の沼に片足が入っているはずです・・・笑

お手に取っていただけたら嬉しいです!


結局、囲碁計算機とは何なのか。(その3・囲碁すると出力)

2020-05-18 00:10:09 | 囲碁計算機

その1 きっかけ

その2 初の成立

 

こんにちは、囲碁アートの関です。

 

こちら、足し算の囲碁計算機

数字が置いてあるところに、黒石を置いて

 

(1+2の展開)

黒石が白に取られて、

結果として「白3目勝ち」になる

 

・・・というものでした。

 

しかし、世界中から「ほんとに・・・?」の声が聞こえてくるようですので確かめてみましょう。

囲碁の勝負がどのように決まるのかを見ていきます。

 

まず、例として小さい碁盤で。

囲碁は、「もう自分の陣地が増えない・相手の陣地が減らない」となったら終わりなんです。

(陣地の大きさで勝負してるわけですから)

もう頑張っても得しない瞬間がいずれ訪れますが、それがこの形。

 

そうなったら、陣地を数えるのですが

1、白黒のあいだの、どちらの陣地でもない場所を埋めていく

2、取った石を相手の陣地のなかに埋める

ということをします。

上の黒△の石も、もう取れたものとして扱います。

 

黒1と白2が、「どちらの陣地でもない場所」

国境線上にある、人が住めない場所・・・みたいなものでしょうか?

これを「ダメ」といいます。「駄目」です。

(日本語でふつうに使う「だめ」は、囲碁が由来みたいですよ)

 

さて、このとき黒△が取られちゃいそうなので

黒3、しっかりつないでおきます。

 

逆に白がくると、このように取られちゃいますね。

こうなると眠れなくなるのでご注意ください

 

白の中に、もう助からない黒石がひとつありましたので、

このように埋めます。

黒の陣地は左側に「5」

白の陣地は右上に「6」

白の1目勝ちとなりました。

 

 

右上の黒石は、もし黒1と頑張っても

 

その上に白が置いてきて、結局取られちゃいます。

 

 

さて、いよいよ計算機なのですが

それぞれ▲のところを処理したあと、まだいろいろ置ける場所があります。

もっとスッキリした形にできれば、もっとよかったのですが

仕組み上、どうしても仕方ありません泣

でも、囲碁の陣地に慣れると

「あ、もう終わりだな」「もう増えないな」と見えてくるものです。

 

黒1、白2のところをはじめ、お互いが置いている場所がすべて、陣地じゃない場所です。

途中、黒3・7や白6、12は、石を取られないための守り。

陣地っぽいところでしたが、このように最後には埋まっちゃう場合もあります。

 

こうなりました。

さて、今度は取れている石を見ていきます。

真ん中、白▲は、周りを黒の鉄壁に囲まれており、

もう逃げられません・・・。

こんなにたくさんあっても、取られているんですね。

白の陣地に埋めてみました。

白は、7目となりました。

 

今回は途中で、黒石が7つ取られました。

実際の囲碁では、碁石の入れ物のフタ

に、取った石を入れるので、失くすことはありません。

 

ということで、埋めます。

黒の残った陣地は「4目」

 

 

白は7目、黒は4目

 

・・・白は7目、黒は4目

 

 

 

3目勝ちだ!!!!!!!

 

 

 

こうして、1+2=3が証明されたのであった・・・!

 

 

 

 

というのも、最初に置く数字の場所によって

・取られる黒石の数

・白の陣地の数

が違ってくるから、このような仕組みにできるのです。

 

ぜひ、ほかの数のときにどうなるかも

チャレンジしてみてください!