Kayaとののんびり生活 どいちゅらんど 

人生の半分ちかくになったドイツ生活のブログです。

よく考えてみたら。

2018-12-09 | ひとりごと


ここ最近、日本のニュースで入管法改正についてよく耳にするようになりました。
技能実習生というのが、言葉の通り
『外国人が報酬を伴う技能実習、或いは研修を行う制度』だと思っていた私。
劣悪な労働環境に置かれ、人権上の問題が指摘されているなんて・・・
今回、改正案が出てくるまで全く知りませんでした。

日本で働く、外国人の人のことが他人事とは思えない理由は、
私もよく考えたら、ドイツ人からしたら『移民』だからです。
特に、意識したこともなかったのですが、
移民の定義に照らし合わせてみたらそうなるようです。

私は、ドイツで暮らす人の税金で、学生時代は安い学費で大学にも行き、
色々な控除もあり、気が付かないところで支えてもらっていました。

特別な技術や能力があるわけもない私ですが、
語学学校に通い、ドイツ語を学んだあと大学に入り、
その後は、今の仕事に就き、ちゃんとドイツには納税もして貢献?しています。(笑)

ドイツ人と同じ雇用契約で、
外国人だからということで差別されることもなく
5年目以降はドイツの永住権(無期限の滞在許可)ももらい
参政権が無く、半年以上国外に出ると無効になるという以外は、
ドイツでドイツ人とほぼ同じように生活させてもらっています。

学生としてドイツに来て、その後難民申請したシリア人の知り合いも
ドイツは、本当にやさしい国だといつも言っています。

これと同じような待遇を外国人の人が、日本で受けたりしているのかな?
とふと今回考えた私。受けてないよな・・・
外国で外国人として生きているので、この問題が他人事には思えなくて。


外国人を安い労働力と考えている企業の思惑があって改正されそうなこの制度。
1人の外国人の人生だけではなく、その家族のその後の人生とかにもかかわってくるのだから
しっかりした、外国人をサポートできる制度を作らないと、
ドイツが今直面している外国人労働者2,3世の問題のようになると思います。
(ドイツの移民政策は失敗しているといわれているし・・・)


特に、ゲストワーカーとして戦後にやってきた世代の人たちは、
ドイツ語が全くできない、ちゃんと話せないという人が結構いて、
病院、役所などには、こっちで生まれ育った子どもが通訳として
同伴しているのをよく見かけます。

長く生活していく移住した国の言語を習得するのは、
やっぱり一番大切なことだと思います。
その国の社会のシステムやその国の風習にもリスペクトし、
自分の生まれた国の国のいいところもちゃんと残していく。
言い間違いやわからない単語はいまでもあるけれど、
知らない人とでも会話ができるようになったのは、
こっちの生活に溶け込んでいるということかな?(笑)

ちゃんとこっちの社会と共存しているということが、本当に大切だと思います。


同僚が以前難民がどんどん増えてきていた時期に、冗談でこんなに
外国人率が高くなったらいつかクリスマスが祝日ではなくなり、
イスラムの祝日が祝日になるんじゃない?とか冗談にもならない話をしていたんですよね・・・




外国で外国人として生きていると、
日本とは違った眼鏡で、生活するので全く違う世界が見える毎日です。
大変なこともあるけれど、刺激があるというか・・・疲れるときもあるけれど
22年近くこっちで生活しているということは、
やっぱりこっちでの生活があっているんでしょうかね。(笑)

日本で暮らす外国人にもそう思う人がたくさんいるといいな・・・。

なんて考えたりさせられました。