やれやれ、大変な９月だった

近づいた台風１５号の影響も最小限で収まった１０月初日。実にいろいろなことがあった９月が終わって、今、あ～ぁと一息ついているところなんだ。

驚くほど９月は個人的にも世界的にもいろいろあった月だった。
月末は（日本の朝刊には間に合わなかったけど）ＮＹ市場で株の大暴落が起った。
なんでもアメリカ議会が例のリーマン破綻に端を発した金融市場の危機を救うために画策された、日本円で７５兆円にも上る公的資金による救済策を否決したからだそうだ。

そもそも投資銀行（日本で言う証券会社）などとかっこよく呼ばれたって、やっていることはギャンブルそのもので、そこで偉そうにシゴトをしているヤツらはギャンブラーなわけだ。
彼らは高度な統計や確率論を駆使してリスクをコントロールし、高額の報酬を受け取って、汗水流さずに実需とは無縁な世界で大金を動かしている。またこれらの社長・会長などの上層部の年収はな、なんと２２億円を超えるというから腰を抜かす。
そんな会社や社員の思惑が外れて損害を被り、その存続さえ危ぶまれる状況になったからといって、なんで国民の税金で救済しなければならないのか、まったく理解に苦しむんだ。
そんなことに税金を使われるのは許せないと怒る米国民の声を背中に受けている議員諸氏もさすがにこのような拙策案にはＮＯ！と言うよりほかなかったんだろう。

これを受けて各国の株式市場は落胆のあまり大恐慌の様相を呈している。
そうならないことを望むが、今まで＜勝ち組＞と威張っていた連中が＜負け組＞（どちらも嫌いな言葉だが）になったって別に気の毒でもなんでもない。
そういう厳しい世界で生きてきた連中はそんな弱肉強食の世界を十分に理解しているはずだからだ。でもそれらを国民の税金で結果的にであるにせよ助けるというのなら、資金繰りで苦しんでいる小規模の事業者・街の商店なども助けなければ平等ではない。
僕はどう考えてもこんなギャンブラー達に手を差し伸べるなんてことには合点がいかないのだ。

予想される今後の一段の金融危機と景気の低迷に対し、日本政府も日銀を通して約１２兆円にも上るドルの融通を決めた。これだって日本の税金から賄われるってことを、麻生政権誕生や衆院解散憶測のどさくさなどで国民はちゃんと聞かされていない。
くりかえすが、リーマンを始めとするこのような投資会社は手荒い手法で金融派生商品を売りまくって巨額な利益をむさぼってきたんだ。
それがたまたま失敗したところで一体誰が気の毒だと感じるのだろうか？

僕にはＮＹのモルガンやゴールドマンに友人がいる。彼らはまだ若いがすごいマンション（コンドミニアムが正しい）に住んでいる。でも何かの手違いで会社に損害を与えれば即刻クビという世界にいるんだ。ＮＹ時代にそれを何度か見てきた。
それでも僕はこういうギャンブラーの破綻には、彼らに申し訳ないが拍手喝采だった。
アメリカが先導し自慢する金融ビジネスの限界が露呈した今回の意味は大きいだろう。

ただしこの金融危機は必ずわれわれ日本人の生活にも相当な悪影響を与えるだろう。今でさえ生活が苦しいと実感しているのに、この先どれほどの試練が待ち受けているのだろうか。　恐ろしい！
僕たち庶民になんの落ち度も無いのに！

この一連のアメリカ発の金融危機は後世にずっと語り継がれ、歴史の教科書にも大書されるだろう。　それがこの９月だ。


さて話は変わって、中国の毒ミルクの事件。
この国は本当にモラルのかけらもない事件をよく起こす。
先日一応無事に終了したオリンピックがあっても体質は何も変わらず、国際的にも理解が得られないような事件事象が次から次へと続く。

牛乳に水を入れて量を増やし、薄まって減ったタンパク質を補うために毒物＜メラニン＞を入れて偽装し販売するなんて、いったいどんなバカか悪魔のやることなんだろうか。
ギョーザのさらに上をいく悪行ぶりに呆れてものが言えない。しかも被害者は乳児が中心という。なんとも可哀想な事件じゃないか。
これも９月に起きた事だった。

そして今日の最後にもう一つ、この９月に起きた騒動のお話だ。
＜バナナ・ダイエット＞
日本人って懲りないヤツが多いのかな？　以前、納豆騒ぎがあったのが記憶に新しい。
あれと全く同じパターンで、今、市場や小売店では大騒ぎだ。
そう、バナナの品薄がこのところずっと続いていることだ。
ことの発端はＴＢＳのテレビ番組でのダイエット法の紹介だ。
デブタレント：森　公美子が朝食にバナナと常温の水を飲むだけの簡単な方法でダイエットに成功したというおハナシなのだが、放送翌日からスーパー店頭の棚からさっそくバナナが消えた。

「あるある」のダイエット話と同じ異常事態をまたもや多くの人たちが再現してしまった。
もう少し過去に学べないものか！　日本人。
あのおデブちゃんがバナナで７キロ減量したと威張っても所詮１０９キロの体重が１０２キロになっただけだよ。一般体型にどれほどの効果があるのか、ちょっと考えてみようよ。
だいたい「ダイエット、ダイエット」と普段から騒いでいる人に限って、見た目は太っていない。ただ精神安定のためにそう言い続けているだけじゃないかな。
本当に太っている人は一目もはばからずケンタッキーやマックで派手に食っている、そんなもんだよ。
このおかげで、僕ら市場関係者は大迷惑なんだ。バナナは一年中流通している果物なんだけど、それだけに安定した需要もまたあるんだ。そこへきて、乱入者がバナナの買占めを図っている。今朝も３００本のバナナを台車に載せて市場の中を押していたが、多くの市場の人に羨ましがられた。明日はこの数を確保できるか、こっちも心配なのに。

熱しやすく冷めやすい日本人のことだ。半月もすればこの品不足はウソのように解消されるだろう。
でもあえて言いたい。　　＜もっと過去に学べ！＞


さてこんないまいましい９月は僕個人にも本当にいろいろなことが起きた。

同居の父が散歩中に倒れ、大学病院へ救急搬送された時の予期せぬ請求額。
父の部屋のエアコンの修理不能な故障。
自分自身の体調不良による病院の各種検査費。
毎日使っている必需品のＣＤプレーヤーの修理不能な故障。
自分用のＤＶＤプレーヤーの故障。
パソコン画面（液晶）の修理を必要とする不具合。
リビングの大型ＴＶの修理を必要とする故障。
毎日乗っている車の水温計の故障。
娘が毎日使うヘアドライヤーの異常。
市場で追突された精神的苦痛。（肉体的被害は無し）
思っていたより早く来た長男が受けるセンター試験料の請求。
秋のスカっとした空をなかなか見られない悪天候へのフラストレーション。
車のタイヤのパンク。
などなど。
多くは経済的問題なのだが、ひと月の間にこれだけのことが重なると、さすがに悲鳴をあげてしまう。
特に家電製品の一斉ストライキには参った。
この月は例の短期集中音楽講座を書いていたのだが、実はその間にこれだけの事がおこっていたのだ。

お祓（はら）いでもしてもらおうか。

そんなさまざまなトラブルを抱えていても、それをなんとか精神的に和らげてくれたのがバンドのメンバーとの練習だった。
僕らのバンドの次回のライブは少し大きめの会場で１１月２３日に行われる。
先日やっとそのためのセットリストが完成したのだが、今回は体力もかなり必要な難曲が多い。
どんな曲でも音楽をやれるなら僕もメンバーも辛くは無いのだが、先月のようにいろいろなことが起きると、僕はさすがに落ち込む事が多かった。
それをバンドのメンバーとの時間が解消してくれた。
だからバンドには大感謝。
彼らとの時間が僕の人生に無ければ、どんなに寂しい今を過ごしていたことだろう。
メンバーにはいつだって感謝感謝の連続なのだ。

月末月初は、ＮＴＴへの支払い忘れで光デジタル回線を約２０時間ほど遮断された。
ネットが開けない・・・これは意外に不便だったが、その代わりブログの草稿をテキスト・エディターで書く事を覚えた。
と言うのも、９月末から書いていた長い文章をブログにアップしようとした矢先に回線をバッドタイミングで遮断され、アップの瞬間に文章が全部消えてしまったからだ。
今後はブログ画面で文章を書かないで、エディターで書いてからそれをコピペで投稿しようと考えた。これは精神安定上いいアイディアだ。
これからは文章消失の不安からちょっと救われそうだ。　よかった、よかった。

みなさんの秋はどんな秋になるのだろうか？
気持ちのいい季節だ。
精神的にも快適な生活をぜひとも送りたいものだ。