いちのかやのブログ

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ナノセンサーと粒子:落とし穴のある技術フロンティア

2023-03-16 22:58:53 | 日記
アスベストを引き合いに出して、ナノテクノロジーに警鐘を鳴らしているヴィオラ・ヴォーゲル さんという方の記事。
功罪両方について述べられている。
 
 
ナノセンサーと粒子:落とし穴のある技術フロンティア
ヴィオラ・ヴォーゲル 
Journal of Nanobiotechnology 17巻、記事番号:111(2019)この記事を引用しています。
 
(前書の要旨)
・米国の国家ナノテクノロジー構想が発表されてから20年が経過しようとしている。
・現在、環境に入る人工ナノ粒子の量が指数関数的に増加しているため、その健康リスクの評価にもっと厳しい注意を払う必要がある。
・アスベストの話は、繁栄する産業の急速な発展から生じる金銭的利益が、最初の健康被害が報告されてから約100年後、アスベストの世界的な禁止を阻止し、現在も阻止しているという重要な教訓を私たちに教えてくれたので、これは急務だ。
・ナノ粒子とセンサーの成功を振り返るとともに、いつ、どこで注意が必要なのかを問うことは、時宜を得た機会だ。
 
(内容の要約)
・ナノセンサーとナノ粒子の研究開発の進歩のほとんどは、人間の病気の早期発見と治療という文脈で資金提供機関によって賄われてきた。
・疾病に対処する生物医学科学の文脈でナノテクノロジーに焦点を当てた機関の世界的な予算は、そのリスクを分析し環境を保護するための予算よりもはるかに高いということは興味深い。
・ナノ粒子の臨床への導入は、予想よりもはるかに遅れている。
・生物工学と医学におけるナノテクノロジー資金の大半は、ナノ粒子で腫瘍組織を標的にするアプローチに費やされたにもかかわらず、過去10年間の文献を徹底的にメタ分析した結果、有機または無機材料に基づくか、物理的特性に基づくわずかな違いで固体腫瘍に実際に投与されたナノ粒子はごく一部(1%未満)であったことが明らかになった。
・潜在的な健康リスクの徹底的な評価が緊急に必要である。
・人工ナノ粒子の年間生産量は、2005年に世界で60トン未満であったものが、今日では推定1000倍に増加した。
・その多くが私たちの環境に放出され、食物連鎖に戻ることになり、すでに植物 、動物、人間 において、毎日かなりの量が取り込まれている。
・経済的利益は、アスベストの世界的な禁止を阻止し、今日でも阻止している。1920年代から深刻な健康被害が警告され、1960年代にはアスベストが癌を引き起こすということが広く認識されたにもかかわらず、このようなことが起こっている。例えばスイスでは、1939年にSchweizerische Unfallversicherungsanstalt(SUVA)が職業関連疾患としてアスベスト症を認定したが、スイスでアスベストの使用が禁止されたのは1995年だった。
・環境または人体に大量に、特に食物連鎖や大気中を介して侵入するナノ粒子やセンサーの健康リスクを研究するための大規模な投資が緊急に必要であることを示している。
 
 
上記に記載されている事柄のエビデンスとなる論文多数のリンクあり


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