円空彫り Vol.2 からの続き
想いは立派だが、手元は怪しい。
わからないながらも黙々と彫っていく。
少しずつ形になっていく。

ここで円空について簡単に申し上げると
江戸時代、12万体の仏像を彫ることを祈願し、
主に東海地方から東日本にかけて行脚し、民のよりどころとなる仏を彫り続けた。
津軽海峡を渡り、北海道の洞窟でも仏像を彫った。
北海道での生活ではアイヌの人々の信仰心にふれ、影響を受けたようである。
その影響からだんだんと現代アートのような仏像が生まれてくる。
そもそも仏像を彫りだすきっかけを作り出したのは
円空の母親が洪水によって命を失ったからだという。
19才のときである。
そして、64歳のときに即身仏になって
母親がなくなった長良川のほとりに入定する。
民衆のために生き続けたという事実が斬新な仏像とともに
コントラストを強調し、人々を魅了する。

円空仏を見ていると親鸞を思い出す。
歎異抄に書かれている悪人とは心弱き人、民衆と思えてならない。
円空仏を彫りたいと思って、仲間が西成に集まる。
こういう縁は大切にしたい。

ただ円空仏を鑑賞するというものでははかり知れない何かがある。
彫ってみなくては、絶対にわからないものがそこになる。
彫りながら、そんなことを考えていた。
円空彫り Vol.4 へ続く
想いは立派だが、手元は怪しい。
わからないながらも黙々と彫っていく。
少しずつ形になっていく。

ここで円空について簡単に申し上げると
江戸時代、12万体の仏像を彫ることを祈願し、
主に東海地方から東日本にかけて行脚し、民のよりどころとなる仏を彫り続けた。
津軽海峡を渡り、北海道の洞窟でも仏像を彫った。
北海道での生活ではアイヌの人々の信仰心にふれ、影響を受けたようである。
その影響からだんだんと現代アートのような仏像が生まれてくる。
そもそも仏像を彫りだすきっかけを作り出したのは
円空の母親が洪水によって命を失ったからだという。
19才のときである。
そして、64歳のときに即身仏になって
母親がなくなった長良川のほとりに入定する。
民衆のために生き続けたという事実が斬新な仏像とともに
コントラストを強調し、人々を魅了する。

円空仏を見ていると親鸞を思い出す。
歎異抄に書かれている悪人とは心弱き人、民衆と思えてならない。
円空仏を彫りたいと思って、仲間が西成に集まる。
こういう縁は大切にしたい。

ただ円空仏を鑑賞するというものでははかり知れない何かがある。
彫ってみなくては、絶対にわからないものがそこになる。
彫りながら、そんなことを考えていた。
円空彫り Vol.4 へ続く