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氷流日記

氷(筆者)と流さんの奇妙な徒然記

堀文子展

2015-05-08 21:01:26 | 氷流日記
兵庫県立美術館に娘と行った。
お目当てはガウディ×井上雄彦展
行ったが、がっかりして会場を出る
ガウディ展をでて消化不良なので
娘と相談して隣の堀さんの展覧会に。
入ると空気感が違って落ち着く

彼女のテーマは
一所不在
彼女の造語である
転々と引越しをする

きれいな色鮮やかな世界に心を和ませる
原色はひとつもない
移り住む場所で作風が変わっていく
イタリアにも住んだみたいだ
好奇心旺盛で世界中を見てまわりたいのだろう

私が気に入ったのは鳩の絵
暗中模索をしているときの絵







それと絵本のために描いた絵







この2つ娘も同じ意見
どちらも個性が強く出ている作品ではない
堀さんはどちらかといえば個性豊かで
自由な作風が特徴
その土地土地の気で変わる










面白く色彩豊かだが心躍らない。
そういうものでなくて変わらないものが好きなのか?
同じ絵を描き続けるという意味ではない
世界を知るために世界中飛び回る、
またはそうしたい人の絵には
魂を根こそぎ持っていかれるような
感覚がない。
ピカソもそう。三岸節子もそう。
魂を引き抜くというよりもシュッとしている。
関西弁でいうシュッと。
ちょっと気取ってるとかおしゃれとかかっこいいとか
そういう意味である。
とにかくシュッとしている。
魂を引っこ抜くものにはゴテゴテとしたジャガイモのような面がある。
ゴッホにはある。パリに住んだが佐伯祐三もある。
堀さんのようにシュッとして色彩豊かな世界にあこがれるのであるが
どうしてもゴテゴテゴツゴツの世界に惹かれるようである。
これじゃ売れるわけがない
(^^;


一根不動

彼女に対抗して言葉を作ってみた






掘る男

2015-05-04 10:13:50 | 氷流日記
掘る男    本宮氷



空を飛び、街々を訪れるやつらは天才だ
光の速さで切り替わる
高い山を目指すやつらはフェチ野郎だ
雲を突き抜けテッペンがわからない山を登るものは特にだ
たいていの普通の人間は空も飛べず、
そこそこの山を見つけては登り始め、
たどりつけずに死んでいく
山には茨があり、猛獣も出てくる
命を落とすことだってあるある
だが、そこに答えがあるだろうって
とりあえず登るんだ
登ることが嫌いな怠け者は
川原で石をごろごろと探す
真実の石はどれか
ほとんどの石は石で宝石ではない
ないのかもしれない
怠け者故の行動である
ときどきその連中でおかしなやつらがいる
川原で穴を掘り出すやつら
こういうやつらは変態だ
天才は理解不能だし、フェチはどっかのこだわりが強い
変態はというと
シュチュエーションに萌えたりする
私もその一人だ
穴を掘り出し、どんどん進む
周りは誰もいない
なぜ掘るのかはみんな知っている
誰も理解してくれないが
どんどん掘り出すと最終的にたどりつけるところがある
中が空洞になっているのだ
そして、落ちてゆく
落ちた先は山のテッペン
それも雲を突き抜けて高くそびえ立つ山の頂上
茨の道を突き進み、傷だらけになって、
他との競争で打ち勝ったものの横に落ちてゆく
私はそのものの顔を知っている
しかし、向こうは私が誰かわからない
多分、上の方で見て顔を知らないのかも知れないし、
知っていたとしても泥だらけの顔を見てもわかるはずもない
爪と指の間に泥が詰まった手で顔をむんずとふき取る
そしてそいつの横で大きく叫ぶのだ
バカヤロー



頭の固い男

2015-05-02 17:49:13 | 氷流日記
頭の固い男   本宮氷


頭の固い男
俺は頭の固い男
街の仙人や天才たちは頭が固いなあ
もっと心を開放せんとあかん!と言う
自分を喜ばすこと、自分を楽しませることをすればできると言う
多分、頭が固いとは自分を好きになっていないか
自分を楽しませることよりもっと他のことに興味があることだと思う。
街の天才は自由に空を飛び回る
軽々と飛び越える
頭の固い俺は下でじっと見上げることしかできない

だが

彼らにはできないことを俺はできる
足元の土を掘ることだ
スコップでえっちらおっちら真下に穴を掘る
飛んでるやつらは上から
自分、なにやってんの!とせせら笑う
それでも俺は穴を掘る

街の仙人や天才はいろんなことにアンテナを張って
瞬時に対応できる。お手の物だ。
アドリブがきくってやつだ
でも、それだけだ
自分を楽しませることを一番にすることは
他のことには興味が薄いということである
心を開いた連中は自由であるが大きな仕事はできない
頭の固い俺は何度も反芻して穴を掘る
そして、いつか金脈を掘り当てる
偉大なものはいつも地面に埋まっている








円空彫り Vol.5

2015-03-23 19:11:21 | 氷流日記
円空彫り Vol.4 からの続き



慌てて彫り出す。
とりあえず風味を出すために表面全部を荒削り。
形を壊さない程度に。
それから頭のてっぺんの機械で切断されたところ
これも直さなくちゃ。
そういうところを残しておくと冷たい感じがする。
せっかく木彫をしているのにもったいない。







一番右端が私の円空。
ソフトモヒカンにしてみました。





みんなの作品、粒ぞろい







並べてみると圧巻です。



この円空、中之島で飾ることになりました。
中之島の画廊 アートエリアb1です。
http://artarea-b1.jp/

奇跡です。

題して
釜展 in 中之島
「私たちの円空展」

去年8月にした釜展を中之島に持ってきます。


円空仏以外にも円空を思わせる人物画や
イメージした抽象画、いろんなものを展示します。
舞踏もあります。歌もあります。
そして、ダンスも?!
わけわかりませんが
中之島から発信する釜ヶ崎のごった煮は
きっと味わい深いと思います。








円空彫り Vol.4

2015-01-30 07:05:47 | 氷流日記
円空彫り Vol.3 からの続き




腕がおぼつかないので円空の気持ちになって彫ることはできなかった。
(12万体彫った円空とはじめての木彫と比較するのは非常に申し訳ないと思うのであるが)









途中、ユキちゃんとヨネキチさんが参戦した。
2時半から3時。
もう一時間半から二時間経っている。
親友のジョニーが集中力がなくなったみたいである。
なにやらゴソゴソしだした。
そして、出来上がって私の肩にトントンとする。
それがこの画像。









沖縄の神様をイメージして作ったらしい。
ジョニーは大阪生まれの大阪育ちであるが、
両親は沖縄をルーツに持つ。
(ジョニーと私で3月に沖縄祭りを計画している)

人の手伝いばかりしていて、自分の円空さんは一向に進んでいない
あわてて彫りだす。
残り時間は1時間を切れる。
それがこれ。まだ未完である。








円空彫り Vol.5 へ続く