e-Bookリーダー に搭載
ソニー株式会社(以下 ソニー)、オランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクス(以下 フィリップス)と米国のE Inkコーポレーション(以下 E Ink社)はこのたび、E Ink方式 電子ペーパー・ディスプレイモジュールを開発、2004年4月下旬にソニーから日本国内で発売されるe-Bookリーダー(リブリエ)に搭載されます。E Ink社の電子インク技術を活かしたこのディスプレイは、紙と同等のコントラストにより、紙のような読みやすさを実現しています。
E Ink方式 電子ペーパー・ディスプレイは、反射型なので紙と同様に、強い日差しの下や薄暗い中でも読みやすく、視野角もほぼ180度です。大半のポータブル機器を上回る約170 ppi(pixels per inch:1インチあたりの画素数)の高解像度により、白黒印刷された紙と同様の表現力を持っています。
またこのディスプレイは、表示切替え時だけに電力を必要とする低消費電力仕様なので、通常の読書なら単4アルカリ電池・4本でおよそ10,000ページの表示が可能です。そのため、小型・軽量化が求められる読書端末に理想的なディスプレイです。ソニーの(リブリエ)は、本体サイズ約 126mm×190mm×13mm、本体重量約190g のポータブル性を実現すると同時に、インターネット配信による電子出版コンテンツを最大約500冊まで収録できます。
ソニー、フィリップス、E Ink社、凸版印刷の4社は2001年から、読書に最適な高解像度の E Ink方式 電子ペーパー・ディスプレイの実用化を目指して、研究開発を続けてきました。このたびの量産化では、E Ink社が電子インク・マイクロカプセルの製造、凸版印刷が前面板へのフィルム化、フィリップスがセル化・モジュール化、ソニーがシステム制御と最終商品化を担当しています。
* E Ink方式電子ペーパーとはマイクロカプセル型電気泳動方式電子ペーパーのことです。マイクロカプセル型電気泳動方式電子ペーパーの表示原理、材料および駆動系技術は、米国 E Ink社によって開発された技術です。