円の会、今月の注目作を三名分を投稿した。雑誌等を整理する。歩数は457歩だった。
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『一本亭追福狂歌集』
難波津にちれとも梅の一本亭香はかくれなく残ることのは
先師一本亭の翁吾妻に逗留有ける
に帰りの遅きを待兼るのミ文の序に名
にしおふ武蔵野なれハとう留の限り
ないのも断そかしとよみて送り侍しかは
其返しに武蔵ゆえ尾花か袪を振切て
いにたさハ今ほに出るのみとなんよミて給
ハりしも今はかたミとなれる事よと打
なけかれて 藤田梅山
いにたさハ穂にちるとの言の葉もかへらぬことに成しはかなさ」(十二オ)
イセ津 在坂 坂倉何丸
歌口の其軽わさに名を掲し一本竹のかれて悲しき
増川露橋
みかゝはとよみたる玉は世にひかりきえ行魂ハなつかしきかな
石井時秀
師に別れ手向の歌もなく斗うかみし物は目になみた哉
片岡雪亭
失ふて袪をぬらしつ傘のさしかへもなき一本亭を
平川呉岳
唐崎の松涛氏か言のはゝ一本亭と世々に残りて」(十二ウ)
*「唐崎」といえば滋賀県大津市の唐崎神社、近江八景また歌枕で知られるが、
この地との縁をいっているのだろうか