goo blog サービス終了のお知らせ 

兎月庵日記

五句三十一音詩は名称を変えつつ時代の波をくぐり抜けてきた。衰退と復活、上記視点から五七五七七の未来図を航行しています。

11月10日(日)

2024-11-10 21:06:52 | 日記

円の会、今月の注目作を三名分を投稿した。雑誌等を整理する。歩数は457歩だった。

*******
『一本亭追福狂歌集』

難波津にちれとも梅の一本亭香はかくれなく残ることのは
     先師一本亭の翁吾妻に逗留有ける
     に帰りの遅きを待兼るのミ文の序に名
     にしおふ武蔵野なれハとう留の限り
     ないのも断そかしとよみて送り侍しかは
     其返しに武蔵ゆえ尾花か袪を振切て
     いにたさハ今ほに出るのみとなんよミて給
     ハりしも今はかたミとなれる事よと打
     なけかれて              藤田梅山
いにたさハ穂にちるとの言の葉もかへらぬことに成しはかなさ」(十二オ)
                 イセ津 在坂 坂倉何丸
歌口の其軽わさに名を掲し一本竹のかれて悲しき
                        増川露橋
みかゝはとよみたる玉は世にひかりきえ行魂ハなつかしきかな
                        石井時秀
師に別れ手向の歌もなく斗うかみし物は目になみた哉
                        片岡雪亭
失ふて袪をぬらしつ傘のさしかへもなき一本亭を
                        平川呉岳
唐崎の松涛氏か言のはゝ一本亭と世々に残りて」(十二ウ)
*「唐崎」といえば滋賀県大津市の唐崎神社、近江八景また歌枕で知られるが、
 この地との縁をいっているのだろうか