エリスロマイシン(EM)とクラリスロマイシン(CAM)では味はEMの方がおいしく、乳幼児にはEMの方が処方しやすい薬です。同量内服後の血中濃度はCAMの方がEMより7.8倍高くなります。通常EMはCAMの2倍投与するので実際には4倍の差になります。薬価は常用量投与でCAMの方が5倍高くなります。血中濃度が上がる分、薬価も高価です。マイコプラズマに対するMICはどちらも0.0078μg/mlと極めて良好で、おいしくて安いEMで十分効きます。たまにマイコプラズマ胸膜炎など効きの悪い時がありますが、抗生剤の種類や量を変えるよりステロイドを投与すべきでしょう。クラミジアに対してはCAMの方が8~16倍MICは優れているのでクラミジアにはCAMの方を選択すべきです。百日咳もEMの効きは悪いので血中濃度の上がるCAMを使うべきです。