親子でつながる子育て~抱っこ法~

抱っこ法の考え方をもとに、子育て中の親子やハンディを持つ方など、たくさんの方の心の支援を行っています。

子育ての話11 ~障がい児と抱っこ法・抱っこ法と出会って 1~

2014年02月22日 | 癒しの子育てネットワーク大阪

抱っこ法の「抱っこ」とは、

心のぬくもりを伝えあう、

『心の抱っこ』の象徴です。

 

 

子供が持っている感情に直接働きかけ、

情緒的な発達を促したり、

人とのかかわりを伸ばしたりすることができます。

それは、障がいを持つ子供の心の発達を、

伸ばすためにもとても有効です。

 

障がい児と抱っこ法をご説明するために、

私の息子が抱っこ法と出会った時のお話をします。

 

私の息子が6歳のころの話です。

息子のじょうは、自閉症という障害を持っています。

その頃のじょうは、子供の声や鳴き声、機械音など、

たくさんの苦手な音があり、

外にいるときは常に耳をふさいで、『あ~』と声を出していました。

(こうすると、自分の声が耳の中に響いて、外の音が聞こえません)

 

また、こだわりも強く、

道順や、電気のつける順番、

通常あるべきものへの執着等々、

日常の生活にかなりの支障が見られていました。

 

そして、少しでも苦手な音を聞いてしまったり、

こだわりを守れないと、大パニックが起こります。

 

このころは、まだ抱っこ法に出会っていなかったので、

パニックを起こしたときに、どう対応していいのか全く分かりませんでした。

なので、精神科の先生や、友達から聞いたとおりに、

パニックになったら、静かな場所に移動してあげ、

落ち着くのを待つ。

落ち着いたら好きな本などを私気分転換を図る。

という方法をとっていました。

 

ですが、一度パニックになると、自分の頭を壁に打ち付け、

自分の顔をひっかき、

いつも頭はぼこぼこ、顔は血だらけでした。

 

私は息子の行動が理解できず、

ただ、ただ、この不憫な息子をかわいそうと思うのと同時に、

息子を理解できない自分がとても嫌でした。

 

その後、ホワイエの『ゆうゆう言葉の教室』で療育に通うようになり、

そこで、七野先生から

抱っこ法のセッション(援助者に抱っこ法を受けること)を受けました。

 

もともと、横抱きは大の苦手で、とても嫌がるのですが、

セッションで横抱きにした時、

案の定、大泣きをしました。

 

ハラハラしてみていると、

七野先生が語りかけていきます。

その語りかけに反応して、じょうが泣いたり暴れたりします。

でも、初めて見た私には、

嫌がるじょうを抱っこしているから泣いてるんじゃ…

かわいそう…と思っていました。

 

「横になるとなんだか苦しそうね。横になることで、何か嫌だったことってある?」

七野先生の問いかけに、私が答える前にじょうが、

「おっぱい~ミルク~」と叫びました。

「そうだったの、ミルクのことで、何か苦しさがあるの?」

という七野先生の問いかけに、はっとしました。

「そういえば、じょうは赤ちゃんのころ、

入院をして、母乳からミルクに変えました。

また、乳糖不耐症といわれ、

特殊ミルクを飲んでいました。」

という話になりました。

その話を始めると、火がついたように大泣きになります。

まるで、『そうなんだ、それがつらかったんだよ』といわんばかりです。

 

なんて不思議なんだろう。

もう6年も前の、まだ何もわからない赤ちゃんの事なのに、

何でこんなに、泣いて訴えるんだろう…

 

私はとっても不思議な気分でした。

でも明らかに、じょうが何かを訴えています。

 

その後、いくつかの話をして、

七野先生がじょうを慰めてくれ、

セッションは終了しました。

 

あんなに泣いて大丈夫かしらと心配する私をよそに、

じょうは、なんだかすっきりして、にこにこです。

『よくわからないけど、じょうにとっては抱っこ法はとても気分がよくなるものなんだ』と、

分かりました。

では、次回に、この続きを紹介します。

 

ホワイエホームページ

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする