放浪映画人

独断と偏見による一言映画評

SAW3

2006年11月21日 | あかんわ。(ーー;)
監督:ダーレン・リン・バウズマン 2006年公開(USA)

かなりエグいし、グロい…、ただそれだけの作品です。
このシリーズでは、2004年に公開されたジェームズ・ワン監督「SAW」が一番面白かった。
04年の作品では、心理的な怖さがあり、メンタル面で恐怖を感じる事が出来たからです。
ダーレン・リン・バウズマン監督(「SAW2」も監督)になってから、方向がずれたように思います。
「SAW2」では、まだメンタル面での怖さは継続されていたのですが、今作では視覚的な怖さだけで、メンタル面での恐怖を感じる事は出来ませんでした。
「SAW3」は「怖い」というよりも「気持ち悪い」という感じです。
その辺のB級ホラー映画よりも質が悪いです。
できれば、ジェームズ・ワン監督に、もう一度メガホンを取ってもらいたいですね。

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佐賀のがばいばあちゃん

2006年11月21日 | なかなかやるなぁ!(・へ・)
監督:倉内均 2006年公開(日本)

お笑い芸人島田洋七さんの自伝的小説を映画化した作品です。
久しぶりに泣かされました。
主人公の明広(池田晃信、池田壮磨) が、小学生の時に無理矢理、広島県から佐賀県へ転校させられ、そしていきなりばあちゃんとの二人暮らしが始まる。
初めは母恋しくて、何度も広島へ線路づたいに帰ろうとするが、やがてばあちゃんとの生活に慣れ親しんでいく。
この作品で、ばあちゃん(吉行和子)から出てくる言葉の数々が、本当に人生のタメになる言葉が多く、その生き方にホレボレしてしまいます。
貧乏だからと言って、自分を卑下することは無く、胸を張って堂々と生きているんです。
また、ばあちゃんと明広に関わる周囲の人達が、すごくやさしくて、あたたかくて、その行いのひとつひとつに胸が熱くなります。
特に、明広が通う学校の先生達、こんな先生方が全国の学校に存在していれば、いじめ等の問題も起こらないだろうなぁ、と思ってしまいます。
全国の先生達は、ぜひとも観賞すべきだと思います。

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オーメン(2006)

2006年11月21日 | あかんわ。(ーー;)
監督:ジョン・ムーア 2006年公開(USA)

1976年公開の同名作品のリメイク版です。
ですから、前作を観賞された方は、今作を観賞する必要はありません。
前作とほぼ一緒ですから。
うーん、ここまで一緒にする必要な無いのになぁ…、と思うぐらいに一緒です。
ただ、音楽とか、映像の重厚な感じは前作の方が遙かに上です。
役者の演技も大した事は無かったですね…。
今作は何故だか淡泊な感じがしました。
前作に星印を付けるなら「★★★★☆」です。
まあ、ヒマな方は76年度版と見比べるのも良いと思いますが、初めて「オーメン」を観賞される方は、06年度版では無く、76年度版をお勧めします。

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明日の記憶

2006年11月21日 | ボチボチかな。(^^ゞ
監督:堤幸彦 2006年公開(日本)

血気盛んな熟年サラリーマンが、若年性アルツハイマーに罹り、記憶が消えていく過程を、哀しく、せつなく描いた作品です。
アルツハイマーをテーマにした作品は、結構ありますが、私が今まで観賞したこの手の作品では、今作が一番良く出来た作品だと思います。
今作を見たことによって、アルツハイマーの恐さを身近に感じる事が出来ました。
”サラリーマン”という設定が、そうさせたのでしょうね。
あと、渡辺謙さんと樋口可南子さんの演技、すごく良いですね!
ストーリーもさることながら、この両名の演技力で、今作のもう一つのテーマ「夫婦愛」が見事に表現されていました。
ラストシーンで樋口可南子さんが泣く場面があるのですが、その演技が見事過ぎて、その場面がとても印象深く心に残っています。
哀しさと、これから強く生きなくては、という思いがひしひしと感じられました。
見て損はしない作品です。

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嫌われ松子の一生

2006年11月21日 | めっちゃ!おもろい!(^_-)-☆
監督:中島哲也 2006年公開(日本)

予想外の名作です。
ストーリーと映像が一級品です。
中学校の教師だった松子(中谷美紀)が、ある事をきっかけに教師を辞め、転落の人生を辿ってしまうというすごく不幸な話なのに、所々に盛り込まれているミュージカル映画のような映像と、ユーモアが、見る者に笑いを誘います。
とても不思議な作品で、プロローグは松子が殺害されたシーンから始まるという、映画の主人公としては数少ない登場のしかたをし、その後のストーリーも、松子がトルコ嬢(ソープ嬢)になったり、人殺しをしたり、彼氏から暴力を振るわれたりと、言葉だけ並べるとかなりの不幸の積み重ねになるのですが、当の主人公は、そんな中でも幸せを感じているんです、良い意味で観客を無視した不思議なストーリーの展開になっています。
中谷美紀さんの演技が素晴らしい!
この作品によって、演技の幅が広がったのでは無いかと思います。
本当に良い作品です。

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父親たちの星条旗

2006年11月10日 | めっちゃ!おもろい!(^_-)-☆
監督:クリント・イースドウッド 2006年公開(USA)

見応えのある作品でした。
今年観た作品の中では最も良かった作品です。
第二次大戦中、硫黄島で撮られた1枚の写真が、アメリカを、そして写真に関わった兵士達の運命を変えて行きます。
観る者を切ない気持ちにさせる作品でした。
今回の作品は「硫黄島」2部作の第一弾として、アメリカ側からみた「硫黄島」として公開されています。
第二弾は今年12月に公開される「硫黄島からの手紙」日本からみた「硫黄島」として公開されます。
そういう事もあってか、出来るだけ日本については触れないような形になっていました。
ですから、日本人を”非情なテロリスト”で、完全なる悪者として描かれていた「パール・ハーバー」と違い、あまり不快な思いをする事は無かった。
ただ、日本兵が殺されるシーンは、少し複雑な気分になった事は確かです。
しかし、この作品の戦闘シーンは凄い!
実際に戦場を体験しているような臨場感がありました。
「プライベート・ライアン」の戦闘シーンも凄いと思いましたが、それ以上の迫力でした。
戦争の悲惨さを伝えるには、これほどのリアルさが必要なんでしょうね…。
そしてこの作品、戦場で起こった悲劇を伝えるだけではなく、1枚の写真によって、英雄に祭り上げられた兵士達の悲劇も切なく描いています。
特に、インディアンの血を受け継ぐアイラ隊員(アダム・ビーチ)には”お前は正しい”と言ってやりたくなりました。
アメリカの英雄と祭り上げられる一方では、インディアンとして差別を受ける…。
彼にとっての戦場は、硫黄島ではなく、アメリカ国民の心では無かったのでしょうか…。
とにかく、今までの戦争映画とは違った感覚持った作品です。
殆どの戦争映画には英雄的人物が存在していましたが、この作品では一切いませんでした。
最後に、「硫黄島からの手紙」期待出来ます。

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DEATH NOTE the Last name

2006年11月07日 | なかなかやるなぁ!(・へ・)
監督:金子修介 2006年公開(日本)

すごく面白かった!
6月に、この作品の前編を観賞して以来、原作の方も全巻読みました。
今回は原作を読んだ上での評価です。
私としては、今回の後編は原作よりも面白かった。
原作で書かれているデスノートのルールを、旨く逆手に取り解釈した事が、ストーリーを理解しやすくし、ラストでのエピソードも納得の行くものとなっていました。
これは脚本の勝利だと思います。
原作者には悪いが、この作品のラスト近くのエピソードは原作よりも良かった!
「原作もこのラストなら良かったのに…。」と思ってしまいました(笑)。

原作を知らない方が観賞しても充分に楽しめます!
ただ、前編を必ず観賞して頂きたい。
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県庁の星

2006年11月02日 | なかなかやるなぁ!(・へ・)
監督:西谷弘 2006年公開(日本)

あまり期待せずに観賞したが、意外と面白かった!
県庁のエリートが研修の為、民間のスーパーマーケットで勤める事になり、戸惑いながらも、窮地に追い込まれているスーパーを救って行くという話です。

ストーリーの中で面白いのは、主人公で県庁のエリートである野村聡(織田裕二)が、最初は嫌われ者で、すごくイヤな奴というイメージから始まるのが良かった!
そうする事によって、後半の展開が、より面白さを増す結果に繋がるからである。
また、二宮あき役の柴崎コウをはじめ、どの役者のキャラも生かされていたのが、この作品の面白味だと思います。

確かに、物語としては大雑把で、雑な感は否めないが、大雑把だからこそ成り立っているように思えます。
お勧めの作品です。

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