アンディ・ラウとトニー・レオン、どちらが好き?と聞かれたら、私は断然トニー・レオン。映画『HERO』で初めてこの人を見て以来憎からず思っていたが、『インファナルアフェア 無間道』を見てやっぱり好きだと思った。
私はこういう太めでやるせない感じのする下がり眉の男が好きなの。眉尻がきりりと上がった凛々しい熱血眉毛も悪くない。いずれにしても、男の眉毛は太く濃くないとだめ。生まれつきの薄眉はしかたないけれど、最近はやりの原型が無いほど整えちらかした細眉・美眉などはもってのほか。この手の細眉の女子男がまた私にとって不愉快なことに、かなり高い確率で鼻先まで届くような長い前髪をしている(そしてその長ったらしい前髪の隙間から、死にかけの深海魚のような目が半分だけ見えてたりする)。
あれは配慮か。見苦しいものはなるべく人の目に触れないようにという、彼らなりの世間への配慮ですか。
いや、おそらく違う。深海魚風情にそんな殊勝な習性は無い。あれは多分オシャレかなにかのつもりでやっていることに違いない。
私は言いたい。男は額を隠すな!あー、イライラする。あいつら全員、早めにハゲてしまえ。
さて、『インファナルアフェア 無間道』は警察に潜入したマフィアの構成員ラウ(アンディ・ラウ)とマフィアに潜入した捜査官ヤン(トニー・レオン)のふたりを軸とした、マフィアと警察の戦いの物語です。
誰が敵で誰が味方かわからない。そして慕わしい敵と許しがたい味方がいる。そういうものすごい緊張感の中でディープなドラマとバイオレンスが繰り広げられる。面白くないわけが無い、という設定である。
日本でもヒットし、ハリウッドでリメイクもされた。ちなみにリメイク版はラウ役がマット・デイモン、ヤン役がレオナルド・ディカプリオ。そのうち見るつもり。
私はあまり連作ものを見たことがありません。この『インファナルアフェア』は面白いとは聞いているけれど、人それぞれ好みというものもある。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとまとめて借りて、万が一途中で挫折したらMOTTAINAIという、おのれの財布のみを対象とする視野の狭いエコ精神を発揮して、レンタル半額期間にまずはⅠだけ借りてみた。
…!。面白いではないか。
次の日さっそくⅡ・Ⅲを借りに行く。『インファナルアフェア』はいまだ人気らしく、Ⅰは9本、Ⅱ・Ⅲはそれぞれ3本ずつ置かれている。しかし今日はⅢはあるがⅡが一本も無い。昨日はあったのに。Ⅱの前にⅢを見るわけにはいかない。しかし手元にあると見てしまいそうな気がする。自衛のためにⅢは借りないことにする。いったん確保したⅢを棚にもどし、丸腰で帰る。
翌日またショップに行く。Ⅱがあった。良かった。でも今度はⅢが無い。昨日はあったのに。不思議だ…(いや、別段不思議ではない。Ⅱを返した何者かが次にⅢを借りたのだ)。仕方ない、Ⅲは明日かあさって借りに来よう。
Ⅱを見る。…面白い。Ⅲを見ずして死ぬことはできない、というほどの思い詰めた気持ちになる。
また次の日、Ⅲを借りに行く。Ⅲが無い。何者かに行く手をさえぎられているようだ。あせる。と言うのも、明日でレンタル半額期間が終わってしまうからだ。しかしこればっかりは、自力ではどうにもならない。 この日、Ⅰのみ返却する。
それにしてもなんだろう、この手旗信号のような日々は…。やっていることが「赤下げて↓白下げないで↑赤上げない↓」のようではないか。どこかが不毛だ。
最終日、さりげなさを装ってわざと先に買い物を済ませ、時間稼ぎをしたあとで、レンタルショップに行く。
…Ⅲ、無し。
予想どおりの展開に、むしろ倒錯した満足感をおぼえる。が、やはり悲しみは深い。ほら穴のような目をして家路につく。
かくてレンタル半額期間は終わってしまった。これぞまさに無間道。
そんな苦労をした挙げ句、結局後日定価で借りたⅢは、正直言ってちょっとついて行けない部分がありました。過去と現在が激しく交錯する上に主人公の妄想らしきものも混じって来るので、途中で混乱してしまって。
と言っても見なきゃ良かった、なんてことは全く無い。機会があったらもう一度Ⅰから順に見るつもり。二度、三度の鑑賞にたえうる映画だと思います。
全編通して流れる「失われた時間(被遺忘的時光)」という曲も良い雰囲気を出している。
そうそう、主人公ラウの青年期を演じているエディソン・チャンのネチーッとした美貌は見物です。伊藤彦造の描く美少年に似た、白目がちで粘着質な色気のある、陰にこもった美貌。しんねりむっつりとして、どこか変態的なところのある役柄に良く合っています。
Ⅰを見ているときは、主人公ラウの青年期はもっとアンディ・ラウに面差しの似た人にしてくれれば良かったのに、と思ったけれど、Ⅱでエディソン・チャンをじっくり見たあとは逆に、成人期はアンディ・ラウではなくて、もっとエディソン・チャンの変態性を引き継いだ役者だったら良かったのになぁ…と思いました。このラウ青年の人物像、好きですね。
ラウ青年はボスの女に一方的に恋しているのですが、その恋がかなわなかったときの決着のつけ方がいかにもこの男らしい。ラストである女に興味を抱くシーン、そのときの、吸いつくような眼差しで女を見つめる顔。…シビれる。
なんか、かばってあげたくなる。
乙女心をくすぐられるな~(≡^∇^≡)
私も以前、『ロード・オブ・ザ・リング』を
2、1、3の順で借りましたが、??ながら
それなりに楽しめました。
連作はすべると痛いからね。
美味しい物でも買えば良かったって(〃^∇^)
反対にアンディ・ラウは、グラスに指紋がつくのがガマンならん!みたいな神経質な感じがします。
実際は逆だったりするのかも知れませんが。
>連作はすべると痛いからね。
そうそう。こっちも途中でムキになったりして、ガマンして最後までつきあったりね。
お茶出すひまもありゃしねェ…。
実際の私は早口ではありません。が、しゃべっているうちに話の筋を見失うタイプです。起承転結の順序も狂っています。そのため話している方も聞いている方も、険しい山道を登っていくような疲労感を覚えます。そのうえ途中で引き返したりするので、山頂にこだわる人には不向きな相手です。
蓮さんは、どっちかというとアンディ・ラウだったような気もするけれど、二人とも好きなはずよ。勝手に蓮さんのブログを貼り付けちゃお。
http://spiaggia.exblog.jp/
面白そうだけれど、バイオレンスでしょ。どっしようかな~。
お友達、楽しそうなお方ですね~。
『インファナルアフェア』面白いヨン。
そんなにバイオレンス満載ではないですよー。
ときどきあるくらい。ダメかしら?
そうだ『善き人のためのソナタ』すごく良かった!
これは強くおすすめします!機会があればぜひ!!
あたしもトニーレオンだなっ。実生活では薄めの顔が好きなんだけど、映像の中なら濃いめも好きだ。でももしかしたらウォン警視が一番好きかも。あの最後も。
「伊藤彦造の美少年」も確認。たしかにねちっこい。昔弥生美術館に行ったよね。マリー姐さんもかっこよかったな。
それにしても広東語とタイ語ってなんか響きが似ててちょっとのんきな感じ。暗黒街の話なのにちょっとぬけた雰囲気でそれがまたよかったわ。
マリー姐さん、いいよね。
ラウの婚約者を演じている女優は良くなかった。一人だけ演技のトーンが違うような気がして、邪魔でした(個人的感想です)。