生涯で桜の咲いている
期間だけしか共に過ごせない事に
泪が零れないように
舞い散る桜を見上げていると
うしろから
そっと抱きしめながら
『桜を追いかけて一緒に過ごそう』
すぐに甘い言葉で誤魔化す彼
「出来ないくせに‥」
嬉しいくせに喜べない言葉が溜息と漏れる
『美月と一緒ならソラだって飛べるさ』
「わかりました‥もう十分です」
ほらっ・・
泪が零れちゃったでしょう
泣き顔を彼の心に刻みたくない
いつも幸せそうな笑顔の私を
覚えておいてほしいから
彼が存在してくれたから
私は幸せになれたのだと
彼の心に残して欲しいから
彼の為に美しく輝いて過ごしたい
『俺が守り抜いた笑顔』 だと‥
誇りを持ち続けてほしい
誰よりも幸せだと胸を張っていたい
星を渡って夢を紡いで
一緒に桜を追いかけて過ごしましょうね
「あ・り・が・と・う・・・
今日も世界で一番幸せです」