友達からチケットをもらった #カールラーション展 に行きました。
”家族をモティーフにした温かい作品で知られるスウェーデンの国民的人気画家”だそうです。
行ったのが日曜の午後で、会期が終わる間際だという事もあるのかもしれないけど、結構混んでいました。
この人の事は知らなかったのですが、子供の頃に才能を見いだされたというくらいで、素人が言うのもの失礼だけど「絵がうまい」。どちらかという現代のイラスト的な仕事も多くされた人らしく、展示作品は決して権威的な感じはしませんでした。
印象としては「水彩の人」。ですがエッチングの絵に心惹かれました。
ただ・・なんとなく思ったのは、
見に来た人は、カールさんの奥さんカーリンさんの展示が目当てだったんじゃないか?という気がしました。
インテリア、服、テキスタイルなどいろいろ物に対して新しい価値感を作りだした人。
「家」「家族」で注目されている画家(夫)とデザイナー?(妻)の展示会でした。
https://www.sjnk-museum.org/program/current/5469.html
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展示の最後に、カールさんの家のリビングを再現した(ようなコーナーがあり、撮影可で「SNSで広めてください」みたいな事書いてありました。実はそこにある家具類はイケアの商品。それを知ったある年配の女性の言葉が面白かった。。
「こんなのぜんぜんよくない」
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SNS使って宣伝し広めたいのはわかるんだけど、こうゆう上っ面な事やっちゃいけないと思う。
ものは違うから比較できないとはいえ、以前行った「インゲヤード・ローマン展」( https://bijutsutecho.com/exhibitions/2282 )
の撮影可コーナーの「本物を撮影できる」事と比べると企画自体のセンスが違いすぎると思いました。
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きっといろいろな条件があるんだと思います。展示の予算がないとか人がいないとか・・。会場デザインを外部の人に発注しない、とか。
学芸員の人は、空間をデザインする人ではないから、たぶん「専門家視点」になってしまうのだと思います。
展覧会において、貴重な展示品を見る事が目的だけれど、その行為や感動する気持ち を さりげなく”後押し”するのが、会場のデザイン。
大掛かりな事をする予算なんて、ほとんどの展覧会でないだろうけど、ほんのちょっとの事で、お客さんの「体験」の印象はぜんぜん変わるのです。
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家をデザインするという事も、同じだと思っています。