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ぶらぶら街歩き日記です。北京編4年目です。

雑司が谷霊園 - 夏目漱石と中村是公が眠る墓苑

2019-01-15 | 東京を歩く
都立雑司が谷霊園に行ってみました。

雑司が谷霊園は、青山霊園、谷中霊園と並ぶ都内有数の大規模霊園です。

ここは夏目漱石が眠っていることで知られています。



これが漱石のお墓です。

ユニークな形をした大型の墓石です。

墓標らしきものはなく、墓石の裏面に故人の記録が刻まれています。



右側の夏目金之助が漱石です。

大正5年(1916年)12月9日没だそうです。
漱石は1867年生まれですので、49歳だったことになります。

今も多くの墓参者が訪れるようです。

さて、園内には他に誰のお墓があるでしょうか?

歴史上の人物の墓を調べたところ、2代目満鉄総裁を務めた中村是公の墓もあるようです。



見つけました。これです。

中村と漱石は大学予備門時代の下宿仲間で、帝国大学でも同級生でした。
2人が出会ったのは1884年です。

そこから時を経て、中村は満鉄総裁だった1909年、漱石を大連に招いています。

当時から人気作家だった漱石は、その旅の記録を「満韓ところどころ」というタイトルで朝日新聞に連載します。

もちろん、中村も登場します。

当時、2人は42歳です。

作品中、両者は互いを呼び捨てにしたり、相手を馬鹿呼ばわりしたりと、気の置けない親友だったことが伝わってきます。

遠慮のないストレートな物言いからは、当時、漱石が感じた満州の印象がリアルに伝わってきます。



そんな2人が同じ霊園で眠っています。

2人は今も夜な夜な悪口で満州の旅の思い出話でも語り合っているのでしょうか。
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