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HBD in Liaodong Peninsula

中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信しています

旧関東都督府蚕業試験場 潜入記

2022-02-28 | 旅順を歩く
旅順新市街の旧関東都督府蚕業試験場は、東東京うさぎのモヒーさんの取材記を借りて一度この日記でご紹介しました(2020年6月5日の日記)。

昨年、僕も現場に行ってみました。

ここは僕も初めてです。



なかなかカッコいい形の建物です。この辺りは平屋か2階建てのが多いので、3階建てのこの建物は目を引きます。

今は空き家です。



玄関を見たところ、一見施錠されているように見えて、実はかかっておらず、足元にコンクリートブロックが置かれているだけでした。

これはチャンスです。潜入してみることにします。
不法侵入で怒られそうですが、記録を収めておくことも重要です。

ブロックを横に移動して玄関を開けてみます。

築120年ほどの老建築です。
玄関を開けるといきなり階段が出てきます。



少し上って玄関を振り返ります。



恐る恐る、慎重に上ります。







ぴんと空気の張り詰めた音のない空間をそろそろと歩くと、ところどころ、ミシミシという不気味な音が響きます。



これは2階部分です。
直近は住宅として使われていたようです。





この収納用具は当時からあったのでしょうか。



3階に上がってみました。



風化が進んでいますので、床が抜けないか、心配になります。



ここで日本から派遣された専門家たちが蚕業の試験研究に従事したわけです。





天井が抜けています。危険です。



玄関ポーチのタイルです。この図柄、よく見かけるやつです。



この老建築はこの先どういう運命をたどるでしょうか。
この辺りは保護指定されている太陽溝景区の外ですから、この建物は保護対象でない可能性があります。

北隣に並んでいる2階建ての老建築群は日本租借時代の建築のようですが、そのうちの一軒は取り壊しが進んでいました。





桜と錨のデザインの蓋がありますので、日本海軍の兵隊の宿舎だったのでしょうか。
旅順湾までは200メートルほど、歩いて数分です。

通りの向かい側にはこんなロシア建築の一軒家が残っていました。



ともあれ、一度足を踏み入れる機会に恵まれたことは幸運でした。

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