よしーの世界

好きな神社仏閣巡り、音楽、本、アートイベント情報を中心にアップします。

人工知能と経済の未来   井上智洋

2019-02-03 08:47:36 | 
2016年7月20日第一刷発行の本書は、私が手にしている物で、すでに第14刷(2017年

8月25日)人工知能と経済に関しては、それだけ沢山の人の関心を集めている。しかも簡単に理

解出来る問題ではなく、漠とした不安だけが常に将来に対して残る。人工知能は未だ全知全能では

なく発達の初期段階に過ぎない事も、一般人が理解するのに厳しい環境で、しかしながら物凄いス

ピード開発が進んでいて、開発のどの程度の段階なのかすら分からない。


工業用ロボットやチェスや将棋で人間に優る特化型人工知能ではなく、汎用人工知能が人間の仕事

を奪っていくのは確かのようで、賃金が高止まりする傾向の人間より、過剰労働にも文句一つ言わ

ない人工知能搭載ロボットが仕事をこなすことで、失業を余儀なくする人が増えるのは想像するに

難くない。問題は失業が収入に及ぼす影響で、人間が食べていけない未来は絶望感しかない。


本書の優れているところはただの科学本ではなく、経済と関連して人間の将来の姿を浮き彫りにし

ていくことで、実際の暮らしがどうなっていくのかを予想していることだ。尚且つ人工知能の発達

は避けられない事態で、産業における人工知能の活用を制する国が、現在のネットを制している国

と同じ様に経済を握ることになる。


私たちは余りにも何も知っていないことを、本書を読んで痛感する。人工知能が人間の仕事を奪う

事態は、かなり近い。今から自分の未来も含めて地域や国の行く末を考えていくべきだと思う。


人工知能と経済の未来    井上智洋     文春新書

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« The Jimi Hendrix Experience... | トップ | 今日は健康診断 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事