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協会セコい?!朝青龍クビなら24億円の損失

2010年02月01日 18時59分35秒 | Weblog

 今や国民的関心事となっている横綱朝青龍(29)の泥酔暴行騒動。お目付け役の横綱審議委員会(鶴田卓彦委員長)は4日に臨時横審を招集し、そこで史上初となる「引退勧告」など厳罰を下す可能性が日に日に高まっている。そんな非常事態の中で、日本相撲協会の武蔵川理事長(61)=元横綱三重ノ海=は、煮え切らない姿勢に終始し、処罰については沈黙。協会が、そう簡単に朝青龍をクビにできないワケとは-。

【報道陣には無言】

 渦中の朝青龍は31日、同じ高砂一門の先輩力士・潮丸(東関親方)の引退相撲に登場。土俵入りの際には、「長い間、ごくろうさん」「酔っぱらい、早くやめろ」「ヨッ、最後の土俵入り」などヤジが上がった。

 解雇まで秒読み? 土俵際に追い詰められていながらも、朝青龍は関係者と談笑、また支度部屋では横になるなど超リラックスモード。報道陣の問いかけには黙想し、無言を貫いた。

 30日までに一部では数千万円ともいわれる金を払って被害者との示談が成立したものの、一般男性を殴って鼻骨を折るなど重傷を負わしたことは間違いない。また今後、警察の朝青龍に対する事情聴取も行われる方向で、傷害事件として立件される余地は残されている。実際、31日には朝青龍の個人マネジャーと現場にいた運転手が、警視庁麻布警察署で事情聴取を受けた。

 そんな前代未聞の横綱の泥酔暴行騒動。29日には横審の鶴田卓彦委員長(82)が「出場停止ですむかどうか」と解雇級の厳罰を下すことを示唆。所管する川端達夫文科相が「協会が国技の責任を踏まえ、適切に対処して欲しい」と異例の通達を出した。

 日本相撲協会生活指導部特別委員会の委員で漫画家のやくみつる氏(50)も31日、「市井の人を殴ったのだから辞表を出させ、解雇か引退かを決めればいい。ここは中途半端な処分にしても改善されないでしょう」と、問題行動を繰り返す横綱に、土俵を去る以外に選択肢はないことを強調した。

 一日も早く、厳罰を下すよう求める動きが相次ぐ中、武蔵川理事長は無責任ともいえる発言に終始している。30日には、1日に役員改選の選挙が行われるだけに「選挙が終わって、(新)理事が決まってからの話」として、処分については一切口をつぐんでいる。そこには、朝青龍の解雇だけは避けたいという思いが見え隠れする。

 相撲協会が朝青龍を解雇できないのは、ヒール役としての人気が絶大だからだ。協会の収入は年間6場所の事業収入が大きな柱。その柱を支えているのは、朝青龍というわけだ。1990年代には空前の相撲ブーム「若貴フィーバー」が起きた。この爆発的な人気も若乃花&貴乃花に対し、ヒール役の曙&武蔵丸という図式があったからこそ。

 当時から比べると人気低迷は否めないが、いまだ事業収入が80億円を超える巨大組織。しかし「朝青龍がいなくなれば、ファンは3割減るだろう。(相撲界の)経済効果も3割減。私は元経済記者だからね」と、断固厳罰を唱える横審の鶴田委員長(日本経済新聞社元相談役)でさえ、こう断言する。朝青龍解雇のダメージは何と約24億円というとんでもない額になるのだ。

 協会の収入は頭打ちで9年連続で給料の据え置きが決まっている。問題、事件を起こしながら、常に注目される朝青龍が今やめると、打撃は計り知れない。そこで、武蔵川理事長は、「理事選が済んでから」と時間を置くなど、問題の火消しに躍起になっているというわけだ。

 解雇によるダメージを避けたい協会側と大相撲の伝統と品格を守るため厳罰をもって臨もうとする横審。両者のせめぎ合いの結果が、朝青龍への注目の処分となって表れる…ともいえそうだ。

【朝青龍問題経緯】

 ★1月22日 「FRIDAY」が、初場所中の16日未明、東京・西麻布の路上で、一緒に飲食していた知人を殴ったと報じる。朝青龍は「ない、ない」と否定

 ★25日 千秋楽翌日、朝青龍は師匠の高砂親方とともに協会に呼び出され、武蔵川理事長から口頭で厳重注意を受ける。「反省しています」と謝罪

 ★28日 「週刊新潮」で、殴ったのは自身のマネジャー、一宮章広氏ではなく一般男性で、鼻骨をたたき折るなどの凶行だったことが判明。高砂親方は「すべて終わった話。示談している」

 ★28日 被害者を虚偽報告したことに加え、高砂親方が25日に武蔵川理事長に伝えた「(被害者とは)示談をしている」という報告もウソだったことが判明

 ★30日 被害者と示談が成立したことが明らかに。それでも横審の鶴田卓彦委員長が「出場停止ですむかどうか」と厳罰を下すことを示唆


(niftyニュース、http://news.nifty.com/cs/sports/fightdetail/fuji-zak20100201001/1.htm


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