本屋で見つけました。
“中村好文 普通の住宅、普通の別荘”です。
中村さんのことは、この本で初めて知りました。
まえがきにこうあります。
私が潜在的目指していたのは、人々が目を瞠り、
誰もが話題にせずにいられない
「特別なもの」じゃなく、
気張りもしないし、気取りもしない。背伸びもしないし、委縮もしない。
無理もしないし、無駄もしない。
それでいてまっすぐに背筋の通った
「普通のもの」でした。
いやーこの言葉好きです。
わたくし自身が漠然と思っていて、言葉にできなかったものが明確に
示され、すごくスッキリしました。
またこんな言葉も紹介されています。
建築家 吉田鉄郎氏 曰く
ひとをびっくりさせるような建築はおもしろいかもしれない。
しかしそんなものは、ほんとうの天才でなければできるわけのものでもないし、
またそんなものは、そうたくさんある必要もあるまい。
柄でもないのにうっかりそんなまねをして失敗すると多くの人々に
迷惑をかけずばすむまい。
天才と思っていない建築家の『建築家心得』です。