現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

二宮正治自叙伝小説:ぼくの人生と広島カープ第109回:古葉監督の苦悩

2012-01-22 17:56:45 | 日記

 昭和五十四年(1979年)マスコミは、

「今年の優勝は広島東洋カープだ」

 と予想していた。

だが、全然開幕ダッシュが利かない。選手達は、

「そのうち勝ち始めるさ」

 とのんびりしたものである。

その頃古葉監督は、毎晩自分の部屋でのたうちまわっていた。

「マスコミに今年の大本命とか言われたが、全然開幕ダッシュが利かない。自分の采配が悪いのだろうか」

 悩みに悩んでいたのである。

「辞任しかないか」

 古葉監督の気持ちは辞任に傾いていた。

 


二宮冬道小説:ある女医の遺書第39回

2012-01-22 03:32:40 | 日記

 大乱闘の末、由紀は薬物を飲んで自殺しようとする真理を思いとどまらせた。

「真理さん、天寿を全うしてください。何のために私が広島に来たのですか。

あなたの辛い気持ちは良く分かります。でもここで自ら命を絶ってしまったら

あなたの人生が台無しになってしまうじゃないですか」

 由紀は大粒の涙を流して真理にこう言った。

「ごめんさい、私どうかしていた。絶望感に襲われてあなたが止めてくれないと負けていた」

 真理も泣きじゃくった。

「真理さんの意志は私が引き継ぎます。あなたの心は私の体の中で生き続けるのです。安心してください」

 二人は抱き合ってずっと泣いていた。 


1月21日(土)のつぶやき

2012-01-22 01:43:33 | 日記
06:21 from gooBlog production  [ 6 RT ]
二宮冬道小説:ある女医の遺書第38回:自ら命を絶つ事を決意した真理は辞世の句を詠む。「悔いはない ガンに捧げた この命」 そして「本当は 連れて行きたい 久幸を」と心の底の底にある本音を詠むのだった。 goo.gl/QaGZn

14:51 from web  [ 3 RT ]
広島小説:お好み焼きとカープ大好き人間太郎君の人生第10回:「あきこちゃん、カープが勝ったら割り引くようにしようや」「太郎ちゃんに任せるよ」二人の会話が弾んだ。「あきこちゃんのおかげじゃ、職がのうてワシの人生どうなるか思うたが」太郎は涙ぐんだ。「泣きんさんなや頼むけえ」:続く

by hiroshimabungei on Twitter