
律儀にお手紙まで添えて下さった。
ちゃんと返事を書かねばと思って、すでに一週間ぐらいが過ぎてしまった。
ほんと不人情な私だ……。
『えほん 東京』も、小林さんがずっと意識して絵本づくりをしているテーマだ。
このように絵本を描き続けていることに、敬服。
東京と江戸を合わせて見ることによって、風景や人々の暮らしを、重層的に描いている。
小林さんは深川生まれの江戸っ子。
ご自身の育った街を描いた絵本が沢山、ある。
東京って、こういう街だったんだと、北海道で生まれ育った私には、とても驚きだったものだ。
北海道の街は行政が計画的に作り上げたから、人工的で人の匂いがあまりしないと思っていたけれど、実は江戸も徳川家康以降、江戸幕府という行政が計画的に作り上げた街である。
北海道は、多分、400年経っても人の匂いがあんまりしないのかも知れない。
アメリカとヨーロッパの違いのように。
ところで、余談
50年前には、行政が、「北海道開拓100年記念」と言って、モニュメントのタワーや、開拓の村というものまで作って、かなり大々的にイベントを行った。
しかし近年、北海道の先住民族にもようやく視線が行くようになって、この度は「北海道命名150年記念」ということになった。
この目眩まし的いかにもという名称、胡散臭いよね〜。
大体、都道府県名なんて、全部命名150年じゃないんですか?ってね。
そして、今日のニュースでは、札幌駅か千歳空港だかに、アイヌ民族のモニュメントの彫像の除幕式が行われていた。
ところで、余談2
JR北海道の特急に、スーパーカムイという名前の列車がある。
カムイはアイヌ語で神。
ある時、札幌駅のホームに、そのスーパーカムイに乗車するために並んでいたら、私の前に立っていた小学校の高学年ぐらいの男の子がお母さんに「神を超えるって、どんな神?」 って、訊いていた。
ところで、基
小林さんはおいくつになられたのだろう。
札幌に戻ってからはつとにお会いする機会もなくなってしまった。
品川宿。

ここは、鯨塚や富士講のお山があったり、なかなか奥深いところだった。
品川宿は、東海道の江戸の入り口。
だから遊郭もあった。
そうそう、余談。
中山道では、深谷がその入り口。
和宮も、深谷宿で、ああ、遂に江戸まで来てしまったと、来た道を振り返ったという「見返りの松」というのが中山道にありましたよ。
愛宕山。

この階段すごくハード。私も登った。
佃島。

住吉神社のお祭り。
ああ、隅田川。

この川は四季の折々、何度も何度も訪れた。
隅田川の橋は、全部、渡ったみた。
私は羽田から、札幌行きの飛行機の乗ると、必ず、隅田川の上流がどこまで目視できるか、目を凝らして、あの小さい窓に貼り付いて見てしまう。