エデュパな日々

受験指導20年のカリスマ講師が
理数系受験個別教室を開設
新たな挑戦が始まる!

意識調査

2007-05-10 23:58:16 | 時事
ちょっと前のニュースについて。
高校生の出世意欲調査(もっといいネーミングはないものか)で、米中韓に比べて日本は断トツの「最下位」という結果だった。
問い:「偉くなりたいか」
答え:「強くそう思う」中国34.4%,韓国22.9%,米国22.3%,日本8.0%
問い:卒業後の進路
答え:「国内の一流大学に進学したい」米中韓37.8〜24.7%,日本20.4%

「偉い」ということの定義がよく分からないといえるし,国内の一流大学に進学するよりも世界的な一流大学を選んだり,もっと社会に貢献できる進路が他にあると考えたのかもしれないので,この調査結果から即座に何かを言い切ることは危険だとは思う。このような一歩引いた考え方が,経済最優先で地球環境を破壊するくらいなら,少々の不便は受け入れてゆったりとした生活をすべきだ,といったようにある種の考察から出たのであれば,受け入れようもあろう。

しかし,単にバブル後の日本に生じたアパシーの発露の一種であるならば大変マズい。若者にあるべき体内からあふれ出る熱い何かがないためにこのような回答をするのなら,大人は素直に現状を憂えるべきであろう。

「日本は再び世界の偉大な模範になっている。これでもう十分だ,と決めてしまった。物やサービスをもっと手に入れようと働き続けるより,余暇がある生活の方がいいというわけだ。執拗に続く経済成長よりもっと幸せな公式を見いだした。」と揶揄されていいワケはない。これがやすやすと受け入れられるとしたら,それでは精神的に成熟しているといよりも,はっきりいって老いている。