民主党は「政権交代」の4文字を掲げているけれど不安定な政権にならざるをえないでしょうね。だって安全保障政策がみえない。というよりもない。党分裂を避ける「安全保障」は成功しているかもしれないけれど国家として責任を回避しています。
平成5年の細川政権の混乱を思い出すんですが、もし有事が生じたら閣議決定が必要な場合もあるけど、当時は社会党の閣僚もいて署名を拒否する可能性もあったんです。今の民主党は一つの政党の中でそういう事態が起こるのではないかと思いますね。
麻生太郎首相がやっていることは間違っているとは思いません。昨年の自民党総裁選の最中にリーマン・ブラザーズが破綻(はたん)し、外需に頼っていた部分を変えざるを得なくなった。4回の予算を打ち立てたことも間違ってないと思います。
ただ、それは経済危機の傷口をふさぐということであって「じゃあ何を目指すのか」をもっと国民に知らせるべきでした。
例えば厚労省分割論が出た時、首相は「私はこだわっていない」と言ったけど「何にこだわります」っていう部分が国民に伝わっていないんですよ。
前回衆院選(17年9月)では「自民党が変わった」といって一票を投じてもらったんです。ところが「変わっていないじゃない」と国民が感じている。何でも変えればいいというものではないから、ここは変え、ここは守る、というメリハリの利いたメッセージを出すべきだと思いますね。
でも「べき論」から言えば総裁選前倒しなどはあってはならないし、ここは一致団結すべきなんです。いま東京都議選を戦っている最中でガタガタすることは決して良くないでしょ。
「麻生降ろし」に動いている人の中には、前回の総裁選で「麻生太郎」と書いた人もいるわけでしょ。議員心理として誰を顔に選挙を戦えばって考えたのかもしれないけど、それだけじゃ駄目だって証明されてきたんじゃないんですか?
でも、これまで予期せずに首相が辞めているんですよね。だから仮にその時は…。いま必要なのはリーダーのビジョン、そして実現のためのマネジメントなんです。ええ、私はビジョンを持っていますよ。前回総裁選に立候補したのは私なりのビジョンを実現するためです。今でもトップに立つことがビジョン実現への近道だと思っています。
まず変えるべきなのは霞が関。霞が関との間合いなんですよ。いま官僚は「政権交代」の4文字が脳裏をかすめるせいか、どうも腰が入っていない。自民党は支持率低下で浮足立っていて、民主党も政権がとれるかもしれないと浮足立っている。ここでも必要なのはビジョンです。明確なビジョンを示すことができれば、霞が関もきちんとやることをやりますよ。
では私のビジョンは何か。それは総合的な「安全保障」です。エネルギー小国である日本のアキレス腱(けん)はエネルギーです。環境力を生かして石油を使わない国にすること。これが最大の安全保障なんです。
そこで私は「環境福祉税」というのを提唱しています。石油・石炭に課税することで地球温暖化の原因を減らす。地球温暖化とエネルギーはセットで考えるべきなんですよ。ガソリン代の約半分は揮発油税。ここに新たに「環境福祉税」をかけることを提案したいですね。「それは高い」と怒られるかもしれないけど、エコカー減税をするなら非エコカー増税があってもいいでしょ。
そこにある危機は国内だけではない。むしろ国外の方が大きいという認識を持つと何をすべきか見えてくるのではないですか。私のメルクマールは国内の危機の分析よりも外からの危機に対し、この国が守られているかどうかなんです。【経済新聞】
首相の座を狙ってのビジョンそれとも所信とも取れる現在の実情分析を表し始めた小池氏、どれだけの政策を承知しているのか、何をやろうとしようとしているのだろうか・・・・解散を考え動き始めたということだろうか・・・・・
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