膝にかかる余計な重さ、そして秋空…。

2005-10-23 17:02:31 | 月刊!山岳民族
僕の膝には、余計な重さがかかっている。通販で買った1000円のセーターと人から貰ったウールのジャケットは10月20日に対抗するには至らなかった。二枚履いた靴下も機能するには至らなかった。最善と思った装備を、奥羽から吹き降ろす風は気にも掛けなかった。羊たちが文字通り身を削ったウールの感触は今はバックパックの中で重さにかわり、通販の温もりは、今余計な汗を呼んでいる。秋空の下、山小屋を修復した想像も付かない何かは、ヘリに抱かれて易々と降りて行く。使命を全うしたあややの声も、今となっては余計な重さにかわった。あややの声を運んだラジオは、今となっては余計な重みだ。落ち葉が降り落ち、見えなくなってしまった山道は、余計な重みを背負う僕に容赦をしない。しかし、多少暗い秋空の下で僕は得たのだ、慈愛に満ちた太陽の温もりを、それもホンの数十分前に。まぁ、それはもういい…過ぎたことだ。  そう!今は、何より、まず飯だ。 10月20日 AM6:30


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