はぐれ書評: 「バトル・ロワイヤル」と「ピンポン」と「映画」 草稿

2005-10-22 22:42:49 | 散らかって、活字中毒
映画にしか出来ないことは永遠にあり続けると思う。でも実際、僕は映画のことはよく知らない。映画のことを一生懸命書く雑誌が好きなだけで、そんなに観ないし、映画館はここから遠い。

最近、バトル・ロワイヤルを枕元に置いている。寝れない夜なんかに開くんだけど、今読んでも面白い。「中学生が殺し合う設定」が話題を呼んだらしいけど、僕は知ったこっちゃないし、書いちゃいけないことなんて今の世の中にはない。メインストリームから漏れず映画も見た。そして、ホントに面白かった。

僕が枕元に置く理由はココにある。本を読んでいて頭の中で映像化する作業が格段に楽だ。昔から原作は映画よりずっと偉かった。しかし、最近では映画が先に行くし、偉い。映画がヒットして原作が増刷されて大ヒット。映画がどれほどの娯楽かは知らないけど、そうなっている。

映画と言うものがあると、映像を共有出来るからね。ブームに乗りそれを話題にする時もイージーだ。僕自身も横になり字を追っていて、かなり楽です。やはり相馬光子は柴咲コウだし、桐山和雄は安藤政信だ。坂持金発は北野ではないけど、最後のこじつけが良かったし、気にはならない。主題が入れ替わっているのも気にはならないし、主題が何かも気にしていない。

そんなこんなで、二回言うけど、字を追う作業が楽だ。

先入観が入る隙がない位、映画のクオリティが上がったのか?ん~?そうじゃねーか?って思う、よく分かんないけど。だって、昔の映画の敦煌を観ればさ、違い過ぎるの!ゴチャゴチャ感が出ていないし、中国なのに全編日本語!流石に違和感がある。まぁ、いいけど。僕はあの小説好きなんですよ。

んで…(笑)以上のことから、ピンポンは特別だと思う。なんたって、語り尽くせなかった場面が殆ど無い。原作で大切にされた場面は映画でも悉く大切にされてた。脚本家が頑張ったのか監督が頑張ったのかは知らないけど、どっちも偉い!キャスティングがこれもドンピシャではまった。原作を読んでいた人も「ペコは窪塚!」って思ったはずだ。皆、偉い!スーパーカーは偉い!何とも、漫画の強みが「これでもかぁ!」と発揮された作品だ。

これから、そういうのが増えていくんだろうなぁ…。皆で同じように感じて、役名じゃなくて俳優の名前をつい言っちゃったりして…(笑)どんどん楽に簡単になって行くんじゃねーかな。いいことだ。便利だし、楽しいし、疲れない。

どうせなら村上龍の「5分後の世界」なんかを映像化すればいいのに…と思う。僕の他にも、そう思っている人は沢山居る筈だ。オダギリはオダギリジョーで。

最後に関係ないけど、最近ですね、小説を読んでいて眠くなる。色んな人が「本を読んでいると眠くなる」って言うけど、解ったぜ!『それは活字を映像化する能力の問題だぜ!』 何だか最近字を読んでいても、頭の中に映像が出てくるまでに疲れちゃうのですよ…。


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