こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

ペットに好かれたい

2020年06月20日 01時03分23秒 | つぶやき
仕事が休みの妻。
待ってましたと助っ人を頼んだ。
庭先にある梅の大木が今年は鈴なり状態。
実の収穫をと思い、
脚立を用意したまではいいが、
不安定でひとりでのぼるのは危なかっしい。
躊躇していたところに妻のお休み。
脚立を支えて貰って、
3メートル近い枝の実をもぎ取った。
ついでに木にしがみつき、
ひょいひょいと取りまくった。
ひとりだと捗らない作業も
快調に進んだ。
梅ジュースに梅干しを作るだけの収穫量に大満足。
気分よく畑周りの畔の草刈りもやってのけた。
やっぱり相方が近くにいれば、
リズムよく作業は進む。

「ほら、これ見てよ」
帰宅して体中の痛みをほぐしていると、
妻が読んだ。
見やると、
居間に同居する(?)ペット、ウサギのレイちゃんを、
膝の上にのせている。
レイちゃんは自然体で身を任せている。
それはないだろう。
私もレイちゃんとは仲良くやっている。
なのに抱き上げかけるとバタバタ!
じっとしていないで身をよじってしまう。
もっと小さい頃は腕の中で
おなかを見せてくれていたのに。
「誰もいないときは俺にもなついてくれるぞ」
負けん気でつい口を突いて出たウソ。
頬笑んでいる妻。
見透かされているようだ。(笑)
てやんでぃ!

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神も仏も

2020年06月19日 02時16分56秒 | つぶやき
深夜1時半過ぎ。
蛙の声がかき消されるような
酷い雨が勢いを増している。
またどこかで災害が発生しなければいいが。
コロナでいい加減参っているのに、いやはや。
やっぱり地球上に
神も仏もないようだ。

あの時もそう思ったっけ。
コロナ感染で川崎病に似た症状がと、
話題になったことがあったが、
我が娘が川崎病にかかったのが、
生後数か月目だった。
確かまだ目も開いたかどうか。
最初の赤ちゃんだった。
新婚気分が抜けない夫婦に
襲い掛かった試練である。
高熱に苦しむ赤ちゃんを抱きかかえて、
医者巡りをしたが、風邪の診断ばかり。
高熱がおさまる気配もなく、
知人に情報を求めた末に、
巡り合った先生は即断。
「川崎病だな。日赤に即入院の手続きを取ります」
川崎病なんて、
それまで聞いたことは皆無。
公害病と勘違いしてしまったが、
血液の病気だった。
先日川崎医師の逝去を新聞で発見した。
あの先生が発見した病気だから川崎病だった。
日赤の入院は長期にわたった。
当時新婚生活にあった妻は、
娘に付き添って病院暮らしを余儀なくされた。
一方の私は、
やっていた喫茶店をひとり切り盛りするしかなかった。
夜11時に店を閉めると、
その足で日赤に向かう日々となった。
くたくたになりながら、
深夜の日赤詣では続いた。
点滴につながれた赤ちゃんと、
そのそばで食らいつくように眠る妻。その光景を、
確かめては安堵したものだった。

あの時も、
世の中に神も仏もないと恨んだものである。

考えてみれば、
あの過酷な日々が夫婦の絆を確かなものにしてくれたのだ。
結婚生活40年以上、
4人の子供も巣立ってくれた。
神や仏のご加護……だったのかなあ?



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家族のために迷コック

2020年06月18日 02時10分55秒 | つぶやき
もう誰も信じてくれない。
白髪爺さんに青春があったことを。
白いコック服に身を包み、
ソースやスープなどを自在に
調理していたことを。
いまは家族の料理番。
家庭料理に頭を悩ませながら作る姿に
フランス料理のコックをダブらせる人はいない。
「お父さん、味噌汁や丼美味しいけど、
本当にコックさんだったの?」
娘の言葉が象徴している。
大体家庭料理にフランス料理は不向き。
日本の家庭には
日本式の家庭料理が最も合っている。
専門外の家庭料理を作るのに、
クッキングサイトで予習復習は必須。
「おいしいよ」
と家族に言わせるのに手抜きは出来やしない。
昨夜は
筑前煮と鰆の西京焼き、ニラ玉、お浸し、
洋食系のオムレツ(プレーン)に味噌汁という組み合わせ。
「おなかいっぱい」娘は完食。
これでいいのだ。
家庭の料理番、いいじゃないの。
遠い過去の栄光の日々は
もう封印してかなり経ってしまった。

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天気晴朗なり

2020年06月17日 02時40分15秒 | つぶやき
いい天気。
草刈りをやっつけちまおうと、
思っていたが、
最近一進一退の痛みがある膝、
どうも芳しくない。
「買い物に連れてけよ」
仕事休みの妻を唆して(?)
ドラッグストアへ。
数年前から運転自粛中。
誰かの車に便乗しないことには、
遠くの店へまずいけない。
今日は妻のご機嫌も悪くないので、
望む店へ連れていってくれた。
「自分のことは自分で何とかしなさいよ」
主義の妻には珍しいことだ。
吟味の上膝サポーターを買い求めた。
これで痛みも和らぐだろう。
といっても畑仕事は明日以降になる。
昼過ぎに歯医者の予定が入っている。
時間になると赤いセダンが迎えに来てくれた。
通院に何らかの支障があれば
送迎してくれるのである。
これまで10以上もの歯医者のお世話になったが、
無料送迎は初めて。
歯医者通いも楽しくなる。
若い女性スタッフが運転する車の、
後部座席にどかーっと
収まってればいいのだから快適だ。
しかも年寄りのおしゃべり相手も務めてくれる。
至れり尽くせりである。
いい時代に生きているなあと、
コロナのことなど頭の片隅にもなくなる。
「幸せだな~~」
昔々映画の主人公が
ギター片手に行っていたっけ。
今の私も、
「幸せだなあ~」である。
庭に出てみれば雑草も元気だが、
花だってまけていない。
花の名前は頭にないが、
花を愛でる心は持ち合わせている。
それでいいんだよな。(クスクス)

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いよいよ

2020年06月16日 02時41分56秒 | つぶやき
きのうは雨が小休止で、
暑い一日だった。
自転車で畑に出向いたが、
ここしばらくの雨と高温で
またまた雑草が成長していた。
しかも水がたまったままだ。
草刈りは後日ということにした。
帰りは登りで、
自転車をこぐのも、
シャカリキにならないと前に進まない。
帰りつくと暑さに
少々へばってしまったようだ。
ねひめ広場運営会議を担当する
市役所のOさんからメールが入っていた。
「ふるさと川柳IN加西」の展覧会チラシが
できあがったとのお報せ。
こうなると
俄然やる気になる。
コロナ何物ぞ!である。

作業に没頭も、
夕方は食事の用意がある。
娘が帰宅するまでに作り上げなければ。
覗いた冷蔵庫に冷凍庫、
なんとも貧相な在庫である。
そんな時は、丼物がいい。
中華丼に決めた。
決まるとノンストップ。

娘の完食に胸をなでおろした。

どんな時も、
委ねられた仕事は手を抜くことを知らない。
凡人は生真面目さが一番だ。
酷い人見知りで、我が道を行くタイプの私が
人並みな家庭を築けたのは、
それに徹した生き方をしてきたからだと思っている。

いま深夜2時半。
どおんどん目が見えにくくなってきたが、
雑誌の読者投稿をかきあげるつもりだ。
いつもの締め切前日、
一夜漬けはまだまだ健在である。(へへへ。苦笑)
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馬鹿正直な生き方

2020年06月15日 03時19分00秒 | つぶやき
深夜二時。
仕事に出かける家族の弁当用に
ご飯を炊いた。
炊飯器が壊れて以来
鍋で炊いている。
炊きあげ、蒸らす時間をいれて
20分だから、
炊飯器より早く炊けるのがいい。
同時にご飯のおかず用に
チキンカツを揚げた。
むね肉をカット、パン粉をつけ
冷凍しといたものを、
油に熱を加えるのと同時に放り込む。
カツにふさわしい色になると完成だ。
寝る前に妻がひと言。
「明日弁当がいるの」
保育士の娘は職場で給食が出るから
気にしなくていい。妻だけだ。
「やる気になったら用意しといてやる」
口ではそっけなく答えてしまうが、
根が律儀、いや馬鹿正直というべきか。
必ず間に合わせて調理してしまう。

ど田舎に生まれ育ち、
いまも夜遅くシカやイノシシが
家の周りに出没する、
サファリーランド状態の故郷に住む。
狭い田舎社会は
子供の頃から社会の情報から切り離した。
おかげで朴訥な人間に育ってしまった。

だから
私の恋ストーリーも、
人並みなものにならなかったのだろうな。
アマ劇団の活動を通じて
人生唯一のパートナーに出会うまで、
女性と交際する機会は、
何度となく手にしたが、
みんな最悪の結果を呼び無くされた。
その原因は、
「清く正しく」をモットーに育った
田舎ッペだったからだと、
いまならわかり過ぎるほどわかる。

喫茶店のマネージメントを任された時代、
バイトに来た女子大生と付き合い始めた。
これまた相手からのアタックだった。
8歳違いだったっけ。
3年続いたが、
小学校教師を目指していた彼女は、
教育実習を機に、
「先生になるのが夢なの」
何も言えなかった。
人の夢を邪魔などできないが私の考え。
高裁は手をつなぎハグまでいたったものの、
それ以上は
(清く正しく)の生き方をする
私には進めるはずがなかったのである。
そして三度目の失恋を味わう羽目に。
立ち直るまで半年余り、
それを乗り切った時、
私は新たな挑戦に踏み切った。
独立、自分の店を持ったのである。
仕事に挫折、恋に挫折、人間関係に挫折
挫折を繰り返すたびに、
何か月かの沈黙。
そして行動に移る。
挫折はいつも私を強く復活させてくれた。
痛みは私の成長の原動力となったのだ。

雨が上がったようだ。
蛙の合唱がトーンをあげた。
明日は
また雨になるかも知れないなあ。

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梅雨の青梅

2020年06月14日 03時01分33秒 | つぶやき
断続的に降る雨。
かなり強くなったりやんでみたり、
梅雨の意地悪さといったら。
タイミングを図って、
青梅の収穫を強行した。
娘が彼氏のために
梅酒を作ると言い出した。
それも今日相手の家に出向いてというから、
「天気がようなってから」
なんて悠長なことを言ってはいられない。
時折思い出したかのようにポツリの雨に
打たれながらの作業となった。
3メートルばかりに死だった烏煙の木は、
今年も鈴なりの実をつけている。
梅酒なら少々青い方ががいい。
上の枝へ手を伸ばすと、
葉っぱの水滴が顔に落ちる。
上向き状態もきつかったが、
ざるに山盛りの収穫である。
娘よ、うまく漬けてくれよと、
念じながら袋に詰めてやった。
まだ結婚につながらないが、
毎週食事作りに通っている。
幸せな時期だろう。

私も同じ体験をしている。
10年勤めたレストランを辞し、
次に駅ビルの喫茶店に映ったが、
アマ劇団の方も
自分のやり方を求めて
新しいグループを旗揚げ。
集まったメンバーは若者が中心。
その中に高校生の女の子がいた。
高校演劇部でバリバリやっていたという。
全国大会へ部を引っ張っていった経歴の持ち主だった。
真面目な情熱で頑張ってくれた。
T・ウィリアムズ、木下順二の戯曲をともに取り組んだ。
その彼女に3年後、逆プロポーズされた。
とんとん拍子にはいかなかったものの、
彼女は私の人生唯一のパートナーとなってくれたのだ。
生真面目に演劇も仕事も取り組んでいたのが
功を奏したらしい。
その彼女が弁当を作ってくれた。
内緒の話、料理は上手ではなかったが、
恋心の隠し味はそれを補って余りあった。

展示用に作成中の
「ふるさと川柳」の一部の写真もアップ。

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ガムシャラに

2020年06月13日 02時16分39秒 | つぶやき
深夜1時半。
開け放した窓から
相変わらず蛙の大合唱。
連日である。
よくぞ疲れないものだと感心する。

今日は目はパッチリ。
書斎(?)の片付けにかかった。
作業机の上は元より、
歩くのに用心が必要なほどの
ゴミ屋敷状態。
自室には家族の立ち入りを禁じている。(ちょっと大げさかな。笑)
だから片付けるのは私の気分次第。
企画にかかり始めると必ずこうなる。
2週間分の衣装や小物が山となっている。
これをいっぺんに片付けるのは快感でもある。

遠い昔、
わが青春時代もそうだったなあ。
そうそう恋ストーリーは
書店における失恋(ただの思い込みだったかも)に懲りて、
以降10年近くプラトニックラブすら皆無だった。
ひたすら仕事と、
失恋時に飛び込んだアマチュア劇団の活動に打ち込んでいた。
書店勤務は6年ほどで見切り、
将来飲食業の独立を期した転職を図った。
当時は外食産業が脚光を浴び始めた時期である。
加古川から姫路に移り、
調理師学校に、
早朝の中央市場と夜勤のF観姫路ホテルで
アルバイトをしながら学校へ通った。
1年で調理師資格を得ると、
姫路S会議所のレストランに就職。
コックとして10年、
勿論アマ劇団の活動と両立の日々だった。
恋ストーリー第3弾は書店時代から5年目。
会議所に勤務する女性と意気投合。
なんて言ってるが、
相手に引きずり回されて3年で、
「眼鏡の男性って、好きになれないの」
と訳の分からない理屈で、またまた失恋。
当時黒縁で牛乳瓶の底レンズだったからかも。(苦笑)
傷つきはしたが、
二度の失恋を経験したおかげで、
自分の夢に生きる負けん気を貰えたのだと思っている。
仕事上の失敗もそうだが、
恋愛の葛藤も成長の糧となるものと信じることだ。

まだ蛙の声。
明日は雨になるかな。


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山あり谷あり、そして……

2020年06月12日 09時09分53秒 | つぶやき
梅雨です。
朝からの雨に足止めを食い、
予定していた畑仕事を諦めて
在宅ワーク(?)と切り替える器用さは
持ち合わせていない。
怠け心を優先してしまうのは
我が人生を象徴している。
それでも夕方過ぎから
7月20日スタートが決まった
「ふるさと川柳作品展」の
段取りに着手した。
一夜漬け人生を未だ反省しない
私には珍しく、
早い取り組みである。
作品を拡大コピー、
額フレームにピッタリ収まるように
下紙に貼り合わせカット。
結構緻密(?)な作業になった。
80数点仕上げると、
それなりに疲れを感じた。

深夜、
いつもなら目がパッチリ、
何かをやってのける夜型人間も、
不意に襲った眠気に従ってしまった。

目が覚めたのは、
なんと朝9時前。
貴重な時間を無駄にしてしまった感がある。
といってすぐ頭は働かない。
しばし、ぼーっと過ごすしかない。

そうそう
私の人生2度目の恋スト-リー、
当然のごとくポしゃった。
誘った行く先は岡山の後楽園。
実はほかに思いつかなかっただけ。
狭い世界を生きてきた私に
青春を満喫できるスポットの
情報があるわけはない。
誰かが話題にしているのを盗み聞いたものだった。
気持ちだけが先走り、
何の用意もなく初デート。
今思えば、
彼女は退屈の極みだったに違いない。
「今日は楽しかったです」
別れの言葉はお愛想だったのだろうな。(笑い)
それからの職場での彼女の態度、
実に事務的。
独り相撲で気持ちを高ぶらせる私は、
それをどうするすべもなかった。
結局、
「ごめんなさい」の最後通牒。

何も考えられない絶望状態の私は、
店の常連だった小学校の先生に救われることになった。
「きみ、シェイクスピア読んでごらんよ。そうだ、お芝居やってみない?」
優しい口調の問いかけと、
先生の笑顔はいまだ鮮明な記憶に刻まれている。
わたしの人生が花開くきっかけの出会いだった。
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二つ目の恋スト~リ~

2020年06月11日 02時44分32秒 | 日記
3か月振りの
ねひめ広場運営会議に出席。
まだコロナの完全収束とはいかない時期に
果たして何人出席かな?と
ネガティブ思考に陥ったまま、参加した。
案に相違
して集積の顔ぶれは、
コロナ前と同じ。
嬉しかったなあ。
ただ、今後の広場活用に
些かの制約は免れず、
コロナの影に押された形の再始動となる。
広場で大々的な
「みんなで選ぼう!ふるさとベスト川柳」イベントは
諦めることにして、
広場前のウォールギャラリーでの展示と、
閲覧していただいた市民の皆さんに
イチ押し作品を選び投票してもらうことにした。
表彰も
入賞なった作者へ
入賞案内を郵送することに決めた。
副賞は加西市のイメージがある地場産品とした。
応これで募された100人近い作者への責任を果たせるだろう。(ほーっ)

深夜2時になろうとしている。
昨日に続く青春の記憶をと集中した。
そう、
あの5年生の最後に
席が隣り合わせだった女の子に好意を告げられながら、
何も対応できなかった
みじめな男の子を演じたときから、
中学高校と、
異性との恋ストーリーは皆無のまま過ぎた。
その間、僕を少し成長させてくれたのは、
やっぱりというべきか、
先生たちだった。
しかし今は、恋ストーリーをたどってみたい。

社会に出て就いた仕事は
書店の店売スタッフだった。
選ぶことになった諸事情も後日にでもということにする。

二つ目の恋ストーリーは、
勤める書店に、
1年遅れて入ってきた事務の女の子とだった。(女の子と称するのをご容赦ください。)
彼女とは仕事エリアが違っていたが、
書籍や雑誌が納品されると、
その垣根はなくなった。
当時売れに売れていた少年ジャンプなどの
荷解きと納品チェック、そして店頭陳列まで、
まさに時間とのせめぎ合いだった。
ほかの書店より先にジャンプを店頭へ山積みするのが責務だった。
売れる雑誌販売はまさに時間との勝負だった。
だから、書店員あげての作業となった。
週刊誌と一緒に書籍の段ボール箱も納品されるから、もう戦場である。
二人一組で納品作業をする。
納品伝票と睨めっこで書籍名、発行所、売価などを読み上げる彼女。
それを現物の書籍を手に詳細な確認をするのが店売の私。
何度も同じコンビで仕事をしているうちに、
私の心は、
彼女の声とか、些細な動きに魅入られていった。
仕事帰りが一緒になった時、
緊張で金縛り状態になりながら声を絞り出した私。
「あ、あのう……今度の休み、後楽園へ……」
「ん?なに?」
まともに見合ってしまった彼女の笑顔。
畝キュンの瞬間だった。
「い、一緒に行かへん……」
情けない裏声になってしまった。
それを彼女は、「うん」と頷いてくれたのだった!
人を誘う、まして異性を誘うなどと、
私はまさに天変地異を乗り越える勇気を
奮い起さなければならなかった。(頬笑む)
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