7月6日の夜だったなー、7月7日の明け方だったなー。
じゃんじゃん雨が降って、我が家裏の待ち受け擁壁の水抜きから泥水が噴出してた。
それに気が付いてジジイを起こし、普段鉄板を蓋にして暗渠となっている水路を開渠にして水道を確保する。
7月6日の夜、あれで終わればよかったのだが。
数時間は寝た。
が、裏山が「ドン」と音を立てた、一瞬で目が覚めた、ヤバイやつだと悟る、裏山へ向いた窓を開ける、我が家の横にある裏山へ向かう階段に小島のような木切れたちが滑るように流れてきたのが見えた。
迷わない、ジジイを起こす。出動だ。
この日、我が家には、私とジジイとハヤコしかいなかったのだ。
明け方の時間とはいえ、暗かった。
懐中電灯を手に、我が家周辺の様子を確認する。
雨に濡れることをどうこういっていられない。
裏山から流れてくる再びの泥水と、降りしきる雨水が合わさって、坂の上にある我が家から坂下へ向かって大量の水が束になって流れ下っていく。
水は、上から下へ、流れるのが常だ。
このような様子を伝えると、さっさと避難をすべきと言われてもおかしくない。そのとおりだ。
ジジイは昔取った杵柄、元来の頑丈さを余るほど発揮する。まるで現役土木作業員と化し、水道を確保する作業に力を振るう。
私は、知っている、ジジイの馬鹿力を、無駄のない力加減を、それを無駄なく発揮できるよう、私ができることをする。それは、懐中電灯の光をジジイの動きに合わせて照らすことだ、作業しやすいように。
これは地味だが、だれかがやらねばならないもので、これを不用に失敗すると、円滑な作業に繋がらない、ジジイの文句に繋がることは、幼い頃から、身に染みている。
悲しいかな、それとも喜ぶできかな、普段文句をも言い合うことさえ避けるほど、断絶に近づいている関係性になっているというのに、言葉少なく目的に向かい力が合わさる。無駄な言葉はもちろんない、向かう先は同じだ、いちいち説明などいらぬ。
そんなこんなで、大災害を引き起こした雨の中、びしょ濡れになったのは人間だけではない、「玄関にいなさい!」と言葉を吐かれ置いて行かれたハヤコもだった。
ハヤコは、私とジジイの邪魔はしない後方で、どうしたらいいのか分からない顔をして雨に濡れていた。それは、私は知っている。
だが、この時は、ハヤコにどうこう言っている場合でなく、後方でハヤコ自身が危なくないと判断し、ハヤコの困惑は無視していた。
だから、一作業終わって、びしょ濡れで家に入ると、ハヤコもびしょ濡れで家に入ってきて、身体を拭かれながら私に小言を言われる。
「玄関にいなさいって言ったじゃん。びったこじゃん。かあさんのシゴト増やさんといて、もう。」なんて、呆れられながら。
しかし、びしょ濡れのハヤコを拭きながら、口元は緩む。
ハヤコは、ハヤコなりに、どうしていいのか分からなかったのだろうし、ハヤコなりに、何かしなければいけない気持ちになったのだろうし、いつもとは違う数時間を感じ取っていたし、ハヤコなりに行動していたと思う。
これも、いちいち説明がいらぬ。
そんな、災害発生の夜だったな。
水は、やっぱり、怖いものだな。
裏山が崩れたんですね。
あの時 ウチの近くの笹ヶ瀬川もぱんぱんになりまして
オーバーフロー寸前でした。
はやこかあちゃん同様 水は怖いと切に思いましたよ。
高台で 土砂崩れの無いところへ 引っ越すべきか。。。
今 思案中ですよ。
これからも、ずっと見てます!お体に気を付けてくださいね。
かあさんとの連携プレイは流石
今年は災害が多い…これ以上、災害が起こらないで欲しいですね
きなこママさんの地域もすごい雨だったでしょう・・・。
テレビでは真備町の決壊があまりにも被害がひどいからたくさん報道されておりましたが、他の周辺地域もきっとちょっとの差で同じような状況になるような感じだったり、何かしら被害が出ていることと、推測されますよね。
川も怖いが山も怖い、自然を侮るなということ、ですよね・・・。
返事が遅くなり申し訳ありません。
ほんと、ひどい雨でした。
我が家の様子はブログの記事のとおりであの夜は大変でしたけど、他の地域ではテレビで流れるほどもっと甚大な被害になっていて。それに比べると我が家は軽症です。
しかし、それから断水に見舞われて、これがまた大変だったんですよ。水の怖さと大事さを同時に思い知らされました。
ハヤコは、豪雨の最中は私たちの様子から何かが違うことを感じていたようですね、普段見たことがないような困った顔をして、ちょっと笑えるくらいでしたよ。
それからっ!水筒!使ってます~ありがとうございまーすっ。
それからそれから、「おじちゃん」は、奇人変人ですから。
ハヤコは・・・、けなげといいましょうか(苦笑)、私たちが作業している間は思わず笑えるくらい困った顔して後ろの方でウロウロしてました。
でも、そういう感情もつかの間、ハヤコを無視して作業へと。
決して邪魔はしてなかったので、ハヤコなりに判断した行動なんだと思います、そんなハヤコに助かっている私です。
あ、でも、さすがに、ハヤコは作業のお手伝いはできませんけどね(爆)
被害がないようにっていう思いって、これまでも大雨や台風のたびに思っていましたが、西日本豪雨のあとは、心底思いますわ。雨の怖さを思い知らされてますよ。
ジジイは変わり者で、いつも困っていますが、さすがにこの日は大活躍でしたよ(笑)
やっぱりそこらのジイさんとは違うわ、変わり者だからね、滅多にない役に立つことも、極端な場面でだよね、馬鹿力を発揮してくれました。
そんなジジイと親子ですから・・・、嫌でも似てくるようで・・・、さすがにこの日は親子ゆえに無駄口がいらんかったわ。