人間は弱いと思っていた。
いや、私自身弱きの代表と言えると思う。
でも彼は違った。
絶望ではないかもしれないが、おそらくの悲しい結末が半年から一年先に待っているかもしれないと予期しながらもそれはそれと考え、仕方がないのだと、はっきりと自分の道を見据えていた。
なんて強いのだろう。
私はそれが出来なくて、迷惑をかけたのに。
彼にはそれができる。
それよりも自分の道を、幼き日からの目標を選んだ。
私は避けることの出来ない絶望の訪れる5秒前までもそれを受け入れることなんて出来なかったのに。
もちろんそれは未来だ。
その悲しみは彼の元に訪れないかもしれない。
しかし私はなんて汚いのだろう。
その来訪を、どこか心の中で望んでいるのだ。
それが私にとっての吉報になるかもしれないからだ。
ひとの不幸の上にみずからの幸福なんてきっと立てられないはずなのに。
それぐらい。それぐらいじゃないと、私は勝てない。
これでも勝つ見込みなんて多分ほとんどない。
どうか星が私を邪魔しないように。
私も細心の注意をはらって。
いや、私自身弱きの代表と言えると思う。
でも彼は違った。
絶望ではないかもしれないが、おそらくの悲しい結末が半年から一年先に待っているかもしれないと予期しながらもそれはそれと考え、仕方がないのだと、はっきりと自分の道を見据えていた。
なんて強いのだろう。
私はそれが出来なくて、迷惑をかけたのに。
彼にはそれができる。
それよりも自分の道を、幼き日からの目標を選んだ。
私は避けることの出来ない絶望の訪れる5秒前までもそれを受け入れることなんて出来なかったのに。
もちろんそれは未来だ。
その悲しみは彼の元に訪れないかもしれない。
しかし私はなんて汚いのだろう。
その来訪を、どこか心の中で望んでいるのだ。
それが私にとっての吉報になるかもしれないからだ。
ひとの不幸の上にみずからの幸福なんてきっと立てられないはずなのに。
それぐらい。それぐらいじゃないと、私は勝てない。
これでも勝つ見込みなんて多分ほとんどない。
どうか星が私を邪魔しないように。
私も細心の注意をはらって。