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農ある暮らしの中で

片田舎で過ごす 静かな農ある暮らしを色々な思いをこめながら日々綴っていきたいと思います。

黒ダキ山1084m

2011年11月03日 | 山登り


 
   小松原橋登山口(8時)ー 882ピーク(9時20分)ー合流地点(10時20分)-黒ダキ山山頂(11時)-仏岩(11時20分) 昼食30分 12時発 ー 合流地点(12時半) 林道(13時半)-細見川橋(14時半) 


  今日は 広島県 黒ダキ山へ寿限無さんと登った。
 久しぶりに ヤブや灌木を漕ぎながら深閑とした深い森へ入った。

  「びっけさん 待っていてください。」
 
  入り口がわかりにくく 寿限無さんが先に確認された。
 小松原橋を渡りガードレールが切れた所をすぐに左に降り 支尾根に取りつくまで這い上がるのだが 岩や倒木があり 少し戸惑った。
「うわあ・・・こりゃあ大変 こんなのが 続くのかなあ・・・」
 
  支尾根に 取りつくと 踏み跡がしっかりとしていて 安心。
 30分くらい急斜面を登り 高度を一気に上げていく。
 
 なだらかになると 笹が出始めた。
 腰くらいなので あまり苦にもならない。
 
 この辺りはきっとクマの生息区域 二人の鈴だけでは頼りなく 今日は寿限無さんが 数分ごとにずっと ホイッスルを吹きながら進んでくださる。
 
 少し遅れ気味になる私は 笹や樹木に見え隠れする水色の帽子を確認しながら 笹を漕ぐ。
 笹を漕ぎながら深い森に足を踏み入れるにつれ だんだんと森の空気に陶酔していき あの感覚が戻ってきた。
 足は枝や笹に絡まりながらも 気持だけが前へ前へと身体がすうっと宙に浮くような感覚に捉われるのだ。

 パッと目を引く足もとの真っ赤な赤い実が 我を引き戻し 気持にアクセントをつけてくれる。
 
 高度をあげるまでの間 ツガの木が多く 大木に出会った。

 広葉樹の森はきれいに紅葉している。
展望から望む山々は まるでシンフオニーを奏でているよう。





  先を行かれていた 寿限無さんが 急に
「うおおっ!」
と 大声を上げ こちらへ突進してこられた。
「ええー どうしましたかー なんか出ましたか」
てっきり 私は クマが出たと思った。でも 私 走ってにげられない。。。。
「スズメバチです」
「あらあ。。。」
見ると一匹のスズメバチが飛んでいる。
「迂回しましょう」
しばらく少し 尾根から外れて 回避した。

 急登を登り 合流地点のあの広島営林署の赤い灰皿が見えた。ここで少し休憩。

 しばらく進むと 笹の広がる美しい谷に出た   

笹 灌木 倒木を除けながら 山頂へ

 黒ダキ山頂から さらに 二十分上り下りして
仏岩へ11時二十分到着

 ここか十方山へは 踏み跡もわかりずらくなるらしく 時間もないので やめておく。

「これを見ながら びっけさんんも 確認されてみてください」
林道に降りて 寿限無さんが地形図を私に渡された。 歩きながら 地形図が示す谷や尾根と自分の歩いている所を確認しながら歩いた。
「このくらいの谷だと地形図にしっかりとでてきます。」
「ああ。ここですね。」
コンパスと地形図 これが 完全に理解でき使いこなせるようになると 山歩きもきっともっと楽しくなるんだろうなあ。。。

 林道の下をのぞみこむと谷は深く 沢の流れる音が聞こえる。
林道といっても荒れ果てて 何か所も崩落個所がある。 
道にも樹木が 生えて山道を歩くようだ。  

 陽の光に照らされた笹と広葉樹のコントラストがあまりにも美しく 思わず立ち止まり 溜息をついた。
「きれい。」     


大きな トチの木


   


   


  ああ、自然はいい。

今夜はまた 布団の中で 山を 彷徨する 
  

福田頭

2011年10月17日 | 山登り



    「いっちに いっちに。」

 きつくなると ストちゃんのゆっくりと静かなリズムを心の中で唱えてみた。
ストちゃんの あのなつかしい掛け声がまだ耳の奥に残っている。


   三名で広島県の福田頭へ登った。
この辺りは きっと雪も深いのだろう
秋を終え 冬を迎える前の農家は忙しい
昔ながらの民家 軒下に干されている洗濯もの 畑に植えられている大きくなりかけた冬野菜・・・
食卓での穏やかな会話までが聞こえてきそうである。
老夫婦が慎ましく暮らされている様子を登山口へ向かうまでの道をゆっくりと歩きながら垣間見る事が出来るのも楽しみの一つでもある。
 
 こうした 田舎での自給自足の暮らしが 欲望に満たされ、足るを忘れ切っている自分に ハッと目を覚まさせてくれる気がする 

田んぼを終えた農家は 家まわりに すくもが積まれていた
庭先では 風呂に焚くマキを切って冬支度に備えている。


 眼前にどっしりとした山塊がそびえたつ
「今日は この山に登るんだな」

 登山口を入り林道をしばらく歩いたあと木漏れ日の中、登山道へ。
   
 右に左に沢に流れる水音を聞きながら登って行く。
山は少しずつ少しずつ紅葉が始まっていた。




 一の滝 二の滝 三の滝を過ぎて大波峠へ
 「お昼にしましょうか」
時間を見ると12時50分だった。




  なだらかな尾根づたい 広葉樹の森が広がる
 様々な木々のなかでも、ブナは圧倒的な存在感を表す。
 絵具を何度も重ね合わせたような 美しい木肌の色合いがいい。   






「今年はナラ枯れが起きているようですよ。害虫の中にナラを枯らす菌が巣食っているようです」
と 寿限無さん。
「え~ それは 大変。」

「僕も先日テレビを見ていたんだけど どんぐりの木シイやカシなどもやられ どんぐりが無くなるのではないかと」
「え~ じゃあ森の生き物たちの食べ物がますます少なくなりますね。」

  こんな森を歩いていると もうこれ以上 人は自然を冒してはならないと強く思う。
 あまりにも冒涜しすぎた。 


                    



 11時15分登山口ー二の滝12時5分ー大波峠12時5分(昼食)ー山頂13時35分ー14時50分下山口    
  

魅せられて

2011年10月12日 | 山登り


   深い山へ入った後の余韻は、しばらくの間 身体の中に残り 下山し我が家へ辿りつき 忙しく雑事に追われていても 
 しばらくは 残る余韻を一人楽しんでいる。
 夜、布団にもぐりこんでも 気だるさと高揚した気分を抑えられず 寝ながらも山の中を彷徨い歩いている自分がいる。
 
 なぜ こんなにも 山に魅せられるのだろうか・・・・

  
  ずっと山への憧れを持っていた。
 長野へ 旅行に行ったとき 迫りくる山々に魅せられ それまでずっと秘めていた思いのようなものが 一気に溢れだした。
 山に登りたいと 強く思った。山岳小説を読みふけり主人公と共に山を歩いた。
 
  
深い山へ入ると 奥へ奥へと足を運ぶにつれ 五感が研ぎ澄まされていく感覚と木々の精霊たちに囲まれているような深い山の空気に
 いつのまにか酔いしれてしまう。
 すべてのものに 命の気配を感じ 私も自然の一部なのだ・・・とあらためて感じさせてくれる。 
 すう~っと浄化されていくような感覚がたまらなくいい。

  虚飾のない人間であらねばならない。
                                  


近く 匹見の手つかずの 深い森に案内して頂く。
 歩行時間も長くヤブも漕ぐ。私にとっては 覚悟がいる山歩きになる。
 体力をつけるため 夜少し愛犬と マラソンをし 山登りに備える。
 ドキドキしてきた。

   やれるかなあ。。。。

大海山 勘十郎岳

2011年10月10日 | 山登り


    久しぶりに山に登った。

  千坊川砂防公園に車を置き まずは勘十郎岳へ
  

   今日の登山は かわいい小学三年生の二人のモンチさんのお子さんを交えて、とっても賑やかだ。
  子供たちが履いている 買ったばかりの登山靴が ピッカピカに光っている。
  何度か山に登っている子供たちは 勢いよく登りだす。

  
  今日は天気も良く 登り出すと じりじりと汗が吹き出してくる。
  登り口にさしかかり しばらく歩いていると 
  マッ君が
  「あっ、へんよへんよ、靴が・・・。」
  「あら まあ こりゃあいけん。」
 
  見ると さくらさんの登山靴が ぱっかりと口を開けてしまっている。
  「ちょっと 車に戻ってくるから先に行ってて。」

  「さくらさん 私 ここで待ってるから。」
  「ごめんね。」
  しばらくして スニーカ-に履き替えたさくらさんが戻ってきた。
  「もう 十数年履いていたかしら。早く マッ君が教えてくれてよかったわ~。」
  「さくらさん 私もこの登山靴 もう十五年くらいたってる~。匹見の山には危ないわよね~。もう一つのローバの方にしておこう。」

  歩きやすく整備された登山道を歩きながら 久しぶりに出会ったさくらさんといろいろな話をした。   


   そういえば、この山は カズさんの庭のようなもの 何度も足を 運ばれている。
  
  足慣らしやハイキングにはもってこいの山だ。

  大海山山頂で 泰山隊長、モンチさんご夫婦、ノンちゃんマッ君 さくらさん、吟遊詩人さん、揃ってパチリ! 


                                     


 マッ君とノンちゃんの楽しい会話で 笑いが絶えない楽しい昼食となった。
 きっと クラスでも人気者ムードメーカーなんだろうなあ。

 山を下っていると 途中今度は 吟遊詩人さんの登山靴が パッカリと口を開けた。
 「控えおううろう~ この紋所が目に入らぬか~」
 と パッカリ取れた靴底を持って 仁王立ちされている。
 みんなが それを見てまた大笑い。
   
                   

                                          

 そんなこんなで 私たち おしゃべりが過ぎたのか 集中が 足りなかったのか 立岩展望分岐を過ぎて松の木展望を下ったところから どこかで降り口を見落としてしまったのか 千坊川砂防公園よりはるか遠い場所に下りてしまい みかん農家の方がなんと駐車場まで8人を乗せてくださった。