Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

白血球減少時の注意点

2008-06-25 23:53:26 | 副作用と対処法
白血球減少時の注意点

白血球は、外部からの有害物(悪い微生物など)の侵入から身を守る役目を行なっています。化学療法剤は、がん細胞と同時に健康な、感染と闘ってくれる白血球も壊してしまうので、感染への抵抗力が低下してしまいます。成人における正常な範囲の白血球の値は、2000~8000/ul といわれています。

白血球は治療後2・3 日から減り始め、7~14 日で最も低くなります。白血球が減少すると、他の人より感染が起こりやすくなります。(口内炎・気管支炎・下痢・化膿・発熱など)しやすくなります。治療中は2000 以上あれば感染の危険はほとんどないといわれていますが、 白血球数だけではなく全身の健康状態も関与しますので、 医師や看護師から注意するようにいわれる数値は多少異なります。

白血球低下時に家で気をつけること

白血球2000 以下の時
・食事前後、排泄の後、外出の前後などに手洗いを行ない、マスクを使用する。
・外出を控え、人ごみを避けます。仕事を続けている人は勤務時間をずらしたりします。
・入浴時間を短くしたり、体を拭くかシャワー浴にして、体力を消耗しないようにします。お風呂場は寒くないように気をつけます。
・感染を予防するために毎食後の歯磨きを習慣化する。この時期は、同時に口腔内を傷つけないように、柔らかい歯ブラシで、やさしく歯磨きをする。



白血球1000 以下の時
・うがいを起床時・毎食前後・寝る前に行う。
・できるだけ火の通った煮物で消化の良いものを食べます。口腔内に傷を作らないよう、熱いものや魚の小骨に注意する。料理をするときは、めんどうでも手袋をつけて家事をします。
・白血球を増やすお薬を注射することもあります。(熱があれば抗生剤を投与が必要になることもあります)



化学療法を受けている間は、感染しやすくなります。これは、抗がん剤が骨髄に作用して、白血球を減少させ、抵抗力が弱ってしまうからです。白血球は、 感染と戦うとても大切な血液成分なのです。 感染は口の中、 皮膚、 肺、直腸、泌尿生殖器などいろいろな場所におきやすくなります。患者様の状態を把握するために、主治医は頻繁に白血球の数を調べます。白血球数が非常に少なくなると、治療するための抵抗力をつけるために、薬の量を少なくしたりします。数が正常範囲以下になった状態を、好中球減少症といいます。


白血球数を極度に減少させることが多い抗がん剤を服用している場合、 医師は白血球が急速に回復するのを促進するコロニー刺激因子の注射を処方することがあります。G-CSF製剤(顆粒球コロニー刺激因子:グラン、ノイトロジン)やM-CSF製剤(ロイコプロール)は、ほとんどの種類の化学療法で一般的に使用されています。 (Mari lyn,J.D. ,1998/大西和子,1998) 以下にあげたことが感染を防いだり、早期発見に役立つでしょう。


1)白血球が少ないと言われた場合の留意点
(1) 手洗いを十分に行いましょう。特にトイレの前後や食事の前など。まず石鹸とぬるま湯で洗ってください。よく泡立てて、こすりあわせてください。手と手を重ねて前後によくこするときれいに洗えます。爪床や指の間もきれいに洗います。
(2) 出来るだけ人ごみは避けて外出しましょう。
(3) 外出から帰ったらうがいをしましょう。
(4) 排便後は、肛門周囲を清潔にしましょう。
(5) 直腸体温計や直腸座薬の使用は、肛門部位に小さな裂傷を作り血流中に感染物質が入り込むおそれがあるため、避けましょう。
(6) 性交の際には、膣に小さな傷ができるのを避けるため、やさしくまた十分な潤滑油を使って行う必要があります。
(7) 傷を作らないように、指のささくれをむしったり、にきびをひっかいたり、つぶしたり、はさみ・包丁・ナイフなどで怪我をしないようにしましょう。 (手袋の使用)
(8) 切り傷、擦り傷は、すぐにぬるま湯で洗い、石鹸できれいにして、傷が深くなければ、オキシドールで消毒し無菌包帯で覆っておきましょう。詳しくは主治医に聞いてください。
(9) 髭を剃る場合は、皮膚を傷つけないように電気かみそりを使いましょう。
(10) 口腔内の清潔は大切ですので、歯肉を痛めないように軟らかい歯ブラシを使いましょう。
(11) まわりに、風邪をひいたり、はしか、水痘にかかっている人がいたら近づかないようにしましょう。また、人ごみは避けるようにしましょう。
(12) 入浴の際は熱いお湯に入らず、程よい温度で、毎日入りましょう。お風呂から上がったときは皮膚はゴシゴシ擦らずに、押し拭きをして乾かしましょう。
(13) 踵がカサカサしたりしているときは、ローションやオイルで手入れをしておきましょう。
(14) 庭仕事をしたり、動物の世話をする場合は、必ず手袋をして手を保護しましょう。
(15) 主治医に相談しないで予防注射をうけないように気を付けましょう。
(16) 発汗抑制剤は汗腺を塞いで感染を促す場合があるため、どうしても必要ならデオドラント(液化消臭剤)を使用しましょう。
(17) 疲れたときには日中でも休息時間を取るようにしましょう。
(18) 日焼け止めを使用しできるだけ日光は避けましょう。
(19) 爪のあま皮は、つまみ取ったり刃物で切り除かず、あま皮落としクリームを使用しましょう。
(20) 感染症の危険を減らすため、女性はタンポンよりも生理用ナプキンを使用しましょう。
(21) 肺炎のリスクを減らすため、目覚めている間は肺を十分に拡張させて、頻回に数回ずつ深呼吸をしましょう。



2)感染の徴候
(1) 発熱(37.8°C以上の発熱) 、寒気、発汗
(2) 一日に3回以上の軟便、下痢(化学療法の副作用としても)
(3) 排尿時のやけるような感じ、頻尿、血尿
(4) 激しい咳や喉の痛み。
(5) 異常なオリモノの増加、陰部のかゆみ
(6) 傷口、吹き出物の周囲の発赤、または腫れ
(7) 目の充血、目やに
(8) 口内炎(口腔内の発赤、痛み)



何か感染徴候があるときには、目覚めている間は4時間毎に体温を測定してください。
感染症にかかったら、1日に約 1,800~2,800ml の水分を摂取する必要があります。心臓や腎臓に障害のある人は、医師と相談をしてから飲用を進めてください。
この様な兆候がでたときはむやみに鎮痛解熱剤を使わずにすぐに主治医に連絡を取りましょう。白血球数が少ない患者さんに感染がおこった場合は、一般的には入院して、抗生物質で治療します。







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